2006.03 Intel Core Mac mini 登場

わーくすてーしょんのあるくらし (157) 

2006-3 大橋克洋

昨冬は12月一杯コートを着ず、3月1日にはきっぱり脱ぎ捨て外出していました。 今年は2月後半、桜が狂い咲きするのではないかという暖かい日が数日あり、 3、4日ほどコート無しで外出しました。

しかし3月初日は冷雨の降る一日、 夕方からの外出ということで「ちょっとコートを着なければつらいかな」 という寒い日でした。 「意地でも着ない」という選択肢もありますが、 まあ余り変な人に見られるのも避けたいところです。 しかし、結局厚手のブレーザーを着てコート無しで出かけました。

そんな3月の出だしでしたが、 無事今年も3月1日からきっぱりコート無しの生活になりました。 コートを着たのは、きっかり1月と2月だけです。 「もう3月だ。春だもんねー」というノリです。 「年寄りの冷や水」という言葉もありますが、 トレーニングにより、それなりに身体が寒さに強くなったようです。

電車に乗っていると、 若いのにフッカリした厚手のコートに厚手のマフラーをしている若者が沢山います。 「よくまあ暑くネーなー」と思ってしまいますが、 よく考えてみると彼らの体温は低いのでしょうね。 いや、逆に言えば私の体温が高くなったのでしょう。 体温が高いということは結構快適なことです。

これで夏場も辛くはないのは、何といっても身体の鍛錬のたまものでしょう。 そうそう、アスリートにとっては常識なのでしょうが、 睡眠不足では十分な筋力は発揮できず、 しっかり睡眠をとるとびっくりするほどの筋力が発揮できるんですよね。 これも最近の発見です (お医者さんのくせに、生理学の真理を今頃実体験で発見している私でした)。

○ 会得した歩法のコツ

昨年11月にレポートした「会得した歩法のコツ」は以下3つでした。

1番目の項目について新たに開眼しました。 先月の「一流選手の動きにまなぶ」で 「上手なフィギィア選手は滑る音からして違う」 「ガシガシという音でなく極めてスムースな音」、 これを「歩き」に適用してみようと書きました。

最近は、中国武術の基本「站椿(たんとう:杭のように立つという意味。本当は椿の文字の作りは日ではなく臼)」をやっています。 体重のほとんどを後肢にかけ膝を少し曲げ、軽く地面につけた前肢を斜め前に出し、 長時間立つだけです。足腰を強くしバランス感覚を増す効果があります。 電車の中で何もつかまらず、 普通に立ちながら「たんとう」を意識するのも効果があります。 足腰がしっかりするので「歩き」の基本鍛錬とすべきでしょう。

「たんとう」には様々な形があります。 両足をそろえ両足均等に体重をかけるもの、片足立ちもあります。 いずれも少し膝を曲げます。 それなら「歩きながらの『たんとう』があっても良いだろう」と考えました。

すると今までうまくいかなかったことが、一皮むけたようにうまく行ったのです。 自転車のように運動エネルギーの殆どを前進にかけようとしても、 どうしても「上下動」のベクトルが多くなってしまいます。 「たんとう」のコツで歩いてみると膝が上下動を吸収し、 運動エネルギーの多くを前進へ向けられます。 坂道の下りもスムースになりました。

極端なことを言えば HONDA のロボット ASIMO の膝を曲げた歩きですが、 ここまでやると とても格好悪いので「気持ちは ASIMO」というところでしょうか。 「なーるほど ASIMO の歩きは合理的だったんだ」と、妙に納得した次第です。

ただし、この感覚は「たんとう」を半年以上やり、 足腰がしっかりして上半身の重量を大腿と腰で柔軟に受けとめ、 安定して動けるようにならないと実感できません。

○ Intel Core Mac mini 登場

Mac mini の Intel 搭載機が登場しました。 現在、書斎でメインに使っている Mac mini 初代機は、 一番安い機種にメモリーのみ 1GB に拡張したものですが、 開発マシーンとして使っても遜色ないほどコストパフォーマンスのよい お勧めマシーンです。

これが Intel Core を積めば、 通常の作業に Power Mac (これも Intel を積むようになると ネーミングが変わるんでしょうね)でなくても済むようになります。 このあたりは、Apple 社としてもちょっと嬉しくない状況かも知れませんが、 ユーザにとっては「安くてコンパクトな機種でほとんどの作業をカバーできる」 ということでとても嬉しい状況です。

ただし、そのようなことで Mac mini が数売れるようなら、 Apple 社として悪くはないのかも知れません。 そうそう、Intel を積んでパワーアップしたため、 一番下のランクの Mac mini も価格がやや上がってしまいましたね。 今までは、私も「5万円代で買え、そこそこに使える Mac 」というウリで、 ひとに Mac mini を勧めてきたのですが。

まあ、それでも10万円以下で、 これだけコスフォーパフォーマンスの良いマシーンが買えるのですから、 私も「とりあえず Mac mini をもう一台」になってしまいそうな気配です。 Mac Book Pro にも、最近とても食欲がわいているのですが。

○ Intel Core Duo Mac mini の使用感

、、、ということで数日後、 とうとう Mac mini 1.66GHz Intel Core Duo を買ってしまいました。 前回は一番下のランクだったので、今度は一番上のランクのものに メモリーのみ奮発し 2GB として AppleStore へ発注しました。 これでも10万円以内におさまるから大したもので、 昔の Apple マシーンでは考えられなかったことです。

リリース直後で大分待たされるかなと思っていたのですが、 注文して6日ほどで届きました。 一番下のランクでも十分使えるマシーンだったので、 一番上のランクでしかも Intel を積んだものはどんなものか、 という興味が大きかったのですが、 現状での体感速度として そう大きな変化は感じていません。

まだ Intel 用に特化されたソフトウエアが少ないことが その要因ではないかと思っています。 それにしても Intel マシーンになっても変化が体感できないということは、 PowerPC 用のソフトウエアを Intel 上で動かす ロゼッタの性能が大したものだ、と言えることでもあるのでしょう。

試しに自分の作ったアプリケーションを Universal Binary (Intel でも PPC でも動く実行形式) でコンパイルし動かしてみました。 心なしか軽やかに動いているような気がします。 額面どおり最高4倍のスピードを経験するため、 もっと CPU パワーを食うソフトウエアで比較してみたいところですね。 あと、現状では例えばプリンターのドライバーなどが まだ Intel 対応になっていないものが多いようです。 、、というのが、Intel Mac mini をドライブしてみた最初の印象です。