2020.02 徒然なるままに

わーくすてーしょんのあるくらし (324)

2020-2 大橋 克洋

学生時代の馬術部合宿 馬を連ねて通った秋田角館 桧木内川の桜並木

< 2020.01 未来は現在の積み重ね |  2020.03 新型コロナウイルス>

◯ 徒然なるままに

俳句のようにかしこまったものより、川柳とか狂歌の方がどちらかと言うと私は好きです。で、ちょっとネットで面白そうなものを検索してみました。狂歌を幾つかご紹介。

上からは明治だなどといふけれど、治明(おさまるめい)と下からは読む

これはなかなか面白いですね。高圧的な明治政府の改革に対する庶民の声です。

村雨の道の悪さの下駄の歯に、腹立ちのぼる秋の夕暮れ

当時の道路事情が目に浮かびます。

世の中は色と酒とが敵(かたき)なり、どうぞ敵に巡り逢いたい

落語のような、、

今までは人のことだと思ふたに、俺が死ぬとはこいつは堪らん

幕府官僚かつ狂歌師だった四方赤良(よものあから)の辞世の句

◯ e-tax による確定申告

昨年は診療所を閉院したため会計事務所の手を離れ、初めて自分で確定申告を行ったことを報告しました。この時は freee というアプリを使ってデータを入力し、プリントアウトした申告書類を持って税務署へ行き手続きを済ませました。書類不備があって自宅へ持ち帰り書類を作り直し再提出したり、長い列に並び大分待たされての申告処理でした。

今年は e-tax で確定申告をすることにしました。ネットで e-tax を検索すると、web site で確定申告を行うページへ簡単に行き着きました。どれどれ、と早速やってみることにします。サイトは思ったより良くできていて、比較的サクサクと処理を進めることができそうです。電子的に確定申告を行うにはマイナンバーカードの読み込み装置が必要とネットで読んだので、あらかじめアマゾンでカード読み取り機を購入したのですが、e-tax サイトを見るとそれを使わず  e-tax の個人認識番号とパスワードがあれば申請処理できることがわかりました。しまった、読み取り機買うんじゃなかった。まあ高価なものじゃないけど、、

家内もやり方を知っておきたいということで、今回は家内と一緒に申告手続き。web 上の指示に従ってデータ入力をして行けば、ほとんど迷うことなく手続きを進めることができました。私が数年前試みようとした時は windows でしかできず、税務署のアンケートに「国ともあろうものが某一社のシステムしか使えないとは何たること」とクレームを書いたものですが、あれから数年、今では web site で OS に依存せず手続きできるようになり、またその web アプリもかなりこなれており、数年を経て熟成されたんだろうなと感じました。

パソコン・アプリ freee では途中で作業を中断しても、次回開いた時それまでの入力結果をちゃんと覚えていてくれたので、e-tax もそうかなと思っていたのですが、こちらは作業中断して web ページを離れてしまうと、またサラの状態から入力作業を行わねばなりません。よく調べてみると作業中断の場合はそこまでの作業を一旦自分のパソコンへダウンロードし、次回はそれを読み込んで作業再開する仕組みになっていました。まあ、これでも良いんですが freee のように、お利口に覚えていてくれると嬉しいですね。web アプリでもそれはできるんですから。ちなみに私の作った web 版の財務会計アプリなどはそうなっています。

freee の場合もそうでしたが、確定申告のデータ入力作業でちょっと面倒なのは医療費データの入力。私の保険に入っている私と家内のデータ入力が必要ですが、各人・各診療所や薬局などごとの医療費合計をリストアップして入力する必要があります。私はあらかじめスプレッド・シートで夫々の集計を行っておき、その結果を e-tax に入力するようにしました。最後に、確定申告の提出結果を自分の保存用にプリントアウトして作業終わり。

申告手続きが予想外にあっけなく終わったのは、レセプトをオンラインで提出した時のあっけなさに似ています。あの時は、それまでの手作業によるレセプト作成の大変さに比べ極めてあっけなかったので「ホントにデータ提出できたんかいな」と心配になりました。

確定申告作業に昨年は4,5日かかりましたが、今年は手順がわかっているので半日で済みました。手間はほとんど freee と変わりません。こりゃあ freee 売れなくなっちゃうな。

◯ 今月の脳トレ

久しくプログラミングから離れていたのですが、ちょっと頭のトレーニングもしとかなきゃということで、久々のプログラミング。最近はプログラミングに代わり毎日のように趣味の住宅設計を行っているのですが、それには自作の簡易 CAD アプリを使っています。このアプリをところどころ手直しして、もっと使い勝手を良くしようというわけ。

このアプリも Web アプリとして作ってあります。本来 Web アプリにする必然性はないのですが、電子カルテを Web アプリにしてからは Web アプリの方が自作のライブラリーも豊富で何より使い勝手がよくなってしまったので。しかし Web アプリだと、自分の作った住宅設計図を iPhone や iPad で見たりすることができ、やはり便利なことがわかりました。

で、久しぶりに開発環境 Xcode を開き CAD アプリのソースを手直し。数カ月ぶりの開発作業とあって、思うように手が動かない感じもあったのですが、しばらく作業するうち勘を取り戻し、最近たまっていた懸案事項すべてをクリアすることができました。

今回の作業は単なるリフォームでしかないので比較的容易でしたが、いずれもっとクリエイティブな作業もやってみたいと思っています。

◯ 今月の歩術

先月は月間歩行距離200キロ達成が微妙なところと思ったのですが、最終的にはかろうじて202キロを達成しました。しかし今月前半、雨や寝坊はたまた呑み疲れなどの理由で早朝散歩をサボることが多く、この調子では今月せいぜい150キロ達成がよいところかなという感じです。

北風ビュービューの寒い朝にはダウンのジャンパーにニット帽で散歩に出ます。しばらく歩くうち、涙や鼻水が止まらなくなってくるのには困ります。手袋は最近ほとんどしないくなっていたのですが、流石に年齢的に耐寒能力が落ちてきて、温かい手袋を手に入れました。それでも指先が寒くなる。それより、よく若い女の子がやっているように袖の中に手を引っ込めておいた方が指が冷たくならないのを知りました。

NASA が開発した宇宙服に使う断熱素材を使ったというコートを手に入れました。流石に断熱効果は良く寒さを通しませんが仕上げがかなり無骨、何より最近のコートにしては重いので北風が強いとか降雪の時に使うことになりそう。それに比べ monbel 製のダウンコートはとても軽く比較的薄いのに断熱性能が優れていて、こちらの方が使い勝手は良い。

夜明け前、暗いうちに家を出、薄暗い中を寒風に吹かれながら歩くうち次第に空がうっすらと青く染まってきて、いつの間にか全体が明るくなっているという状況を楽しんできました。こんな寒くて暗い状況でも、もう外を歩いている人が結構いるんですね。

2月も半ばをすぎると、家を出る6時過ぎ頃にはすでに夜の闇は消え去っているようになってきました。これからどんどん夜明けが早まり、春が近づいていきます。

◯ WRC スェーデン

WRC 第2戦ラリー・スェーデンは WRC 唯一のスノーラリー。今年はスェーデンも雪不足ということで開催が危ぶまれました。コースをかなり短縮し、ようやく開催は実現しました。しかしちょっと降った雪もすぐ溶けてしまい、前夜道路に水をまいて凍らせるなど開催側にはかなり苦労があったようです。見かけ上、道路は白く見えるところを選んでコース設定がされていましたが、最終日は泥水の水面をかきわけながらのレースになりました。

先月のモンテカルロでもエルフィン・エバンスのずば抜けた速さが目を引きましたが、今回は初日からエバンスの速さが際立ち、さすがのオイット・タナックも追いつけず優勝。2位タナック。そして今年から WRC へステップアップし初出場の19才カッレ・ロバンペラがこれまた素晴らしい速さで目を引き、最終日セバスチャン・オジェと追いつ追われつの結果、オジェを抜き3位で表彰台に登りました。トヨタのエバンス、ロバンペラが表彰台に乗ることにより、マニュファクチャラーズ・チャンピオンシップではトヨタがヒュンダイに10点差をつけて逆転。しかし、まだまだ先は長いのでわかりません。

フォルクスワーゲン時代、無敵の王者であったオジェ、Mスポーツやシトロエンに移籍しても安定した速さを見せていましたが、シトロエン時代から少しずつ不安定さがみえはじめ、常勝だったモンテカルロも今年落としてしまいました。彼は今年で引退を表明していますが、やはり経年変化には抗えないのでしょうか。しかし、若い頃のベストコンディションには及ばなくても、セバスチャン・ローブのように年齢を経てもそれなりの強さを維持することはできるのでしょう。

昨年末をもってトヨタ・チームからはずれてしまったヤリ・マティー・ラトバラ、今回はワークス・チームとは別で参加しました。彼はスェーデンで過去4回の優勝経験を持ちますが、今回初日にマシーントラブルでリタイアになってしまったのは気の毒でした。

◯ 新型コロナウイルス

昨年12月中国の武漢から始まった新型コロナウイルス肺炎、中国ではすでにパンデミックの状態になっています。日本ではクルーズ船で発生した中国旅行者からの感染の封じ込めが当初の想定を越え、逆にクルーズ船という培養器の中でウイルス増殖を促進する結果になってしまいました。クルーズをさぞ楽しみに乗船されたでしょうに、まさかこんなことになろうとは、何ともお気の毒に思います。

日本での感染は武漢由来の中国人に接触した人に限られていましたが、今月半ばになると中国との接触が確認できない形での感染者が全国に続々と現れはじめました。何万という中国旅行客が日本を訪れることになる中国春節の前に水際でシャットアウトできなかったことが日本での施策の最大の失敗と思われ、今月半ばからの感染は春節旅行者が不顕性感染で残していったものが、顕在化しはじめたのではないかと思います。すでにコロナウイルスの危険性が報道されていた時期「これから中国春節の旅行客が大勢日本を訪れる」との報道に、「日本は何故これを阻止しないのか」非常に不思議に思っていたところです。

今月末、北海道の感染者が道内全域にわたり増加。その原因として春節で訪れた武漢などからの観光客が冬の北海道をめざし数万人も訪れたことではないかと推測されています。

死亡率は現在米国で猛威をふるっているインフルエンザより低く、若い健康な人は罹患しても普通の風邪かインフルエンザ程度で終わってしまうことが多いので、やみくもに怖がるより潔く罹患して免疫をつけてしまった方が良いかも。ただし他人に移さないよう十分気をつける必要はあります。通常の肺炎の多くが片肺野に水溶性の滲出物が貯留するタイプなのに対し、今回の肺炎は両肺野に非常に粘っこい粘液性の貯留物というシビアなタイプなので、罹患すると呼吸困難などかなり重篤な状態になると思われます。

成人してからは滅多に風邪をひかない私ですが、流石にこの年令になるとヤバいかなと思っています。高齢者にとって肺炎は命取りにですからね。しかし考え方を変えれば、私も人生でやりたいことは殆どやってしまっているので、そうなったらそうなったで肺炎でおさらばも悪くないかも、などとも思っています(実際には、やりたくてもやれなかったことは幾つかあります。例えば自然を感じられる土地に自分で設計した家を建て、晴耕雨読など、、しかし、この歳でそれは無理、それらはアチラに行ってやろうと思っています)。

と、万一の場合の覚悟を決めつつ避けられるものは避けるべきという考えで、大勢の集まるイベントや会合にはなるべく出ないよう心がけています。避けたいけれど今まで万難を排し出席してきた馬術部の納会だけは出なきゃなあと思っていたところ、あちらの方から「新型コロナウイルスの蔓延に配慮し今回は延期します」との知らせが届き安堵。延期を決断した慈恵医大教授の馬術部部長の判断は適切なものでした。

< 2020.01 未来は現在の積み重ね2020.03 新型コロナウイルス>

雨の来る前の早朝散歩、東の空が珍しい紫色に染まっていました

これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です