2019.09 右脳と左脳

わーくすてーしょんのあるくらし ( 319 )

2019-9 大橋 克洋

自宅マンションから見下す夏祭り

< 2019.08 将来どうなるかは将来どうなりたいか次第 | 2019.10 天高馬肥之節>

◯ 右脳と左脳

そろそろ蝉しぐれも勢力を弱め、8月も下旬になると早くも草むらにすだく虫の音が聴こえるようになってきました。私は蝉しぐれも虫の音も大好きですが、虫の音や波、風など自然界の音の風情を楽しみながら聴けるのは日本人とポリネシア人だけなのだとか。

その理由は右脳と左脳の利用の違い。右脳は音楽脳と呼ばれ音楽や機械音、雑音を処理。左脳は言語脳と呼ばれ人間の話す声の理解など論理的知的な処理を受け持つ。西洋人は虫の音を右脳で処理するため雑音としか理解しない。一方日本人は虫の音を言語脳で処理するため、趣ある音として受け止めるのだそうです。ちなみに耳と脳は左右に交差して繋がっているので、左耳で音楽を右耳で言語を処理。

面白いことに中国人や韓国人などは西洋型なのだそうです。でも、中国ドラマで虫籠を見たことがあるような気がするが、あれは鳥籠だったのかな。

そして、西洋型の人も日本語を母国語として育つと虫の音が聴こえ、日本人も日本語以外を母国語として育つと虫の音が聴こえないのだとか。日本語というのはそういう意味でも特殊な言語なんですね。

電話の受話器を右耳に当てるのは言語脳で聴こうとするからだそうです。ん?私はウオーキングしながらイアフォーン一個で音楽を聴く時、右耳にイアフォーンをはめる癖があるのはちょっと矛盾するな。しかしよく考えてみると、右耳にはめようとする理由は「歩行時に自動車など外界の音が聴こえにくいと不安だから」、ということは左耳で交通音など雑音の処理を優先するため、ウオーキング時の音楽は残りの右耳になるのかも、、それとも私は音楽を言語脳で聴こうとしている?あー、それはあるのかも。私がウオーキング時主に聴くのはフォーク、演歌、ポップスなど、比較的歌詞を主体としたものが多い。でも、行進曲なども聴くなあ、、よくわからん。

◯ 世界史も具体的に検証しながら眺めると面白い

学生の頃は歴史などにほとんど興味もなかったのですが、中国時代劇にハマったのをきっかけに日本史や西洋史にも興味がでてきました。

幾つもの中国時代劇をみるうち、それらの時代的関連性を知りたくなり、spread sheet に自分なりの年表をつくり記入してみるようになりました。「へえー、秦の始皇帝っていうのは紀元前200年くらい昔だったんだ。日本ではまだまだ歴史なんてものが刻まれていない時代に、こんな凄い文化があったんだ」と大きな感銘を受けました。それに続く中国歴代王朝も素晴らしい文化が続く。「中国という国は凄いなあ」と感動しました。しかしその中国も清王朝末期の頃には、完全に西欧文化に遅れをとるようになりました。

現代中国をみてみると、都市部の急速な発展やAIなど科学技術での発展はめざましいものがあります。しかし古くからの都市建造物をすべてチャラにした広大な地域に高層建造物を無数に増殖させるなどを見て「古くからのものをブルドーザー的無差別に無にしてしまい、深い考えもなく高層建造物の群れに変えてしまうのは、長い目で見て決して良いことではないはず」と思うのですがどうでしょう。文化大革命では焚書坑儒により自分たちの貴重な文化遺産を徹底的に破壊し消し去ったり、習近平の現在になっても一帯一路や尖閣諸島問題はじめ周囲の国に勢力拡大する政策は古代中国が盛んにやっていたこと。紀元前、秦の始皇帝時代と余り変わっていない。そういう意味ではまったく進化しない国なんだなあとも、、

「ここに出てくる地名は実際には何処にあるのだろう」ということで、google earth を開いて実際の場所を調べ位置関係などを知るとさらに興味も深まります。古代中国の王朝があった首都、西安・咸陽・洛陽などの位置を眺め「へえ、日本の遣唐使や遣隋使たちは海を越えて大陸へ渡り、中国のこんな奥地まで行ったんだ。長い月日もかかりさぞ難儀な旅だったんだろうなあ」とか。NHK の「シルクロードの旅」を観ながら google earth で実際の地名と照らし合わせて見る「玄奘三蔵は、こんな所を通って行ったんだ。遣唐使など比べ物にならないくらい凄いな」とか。

◯ 歴史には改竄されている可能性が常にある

古来より、歴史は必ずしも正しい事実を伝えていない可能性が多々あると思います。例えば古代エジプトに於いても、王墓の中に残されたレリーフその他の遺物が後の権力者によって削除されてしまい、かつての存在そのものが無かったことにされている例があるようです。これは世界中どこにもあることで、古代中国はもちろん日本においても、過去の歴史は後の権力者に都合のよいよう改変されているものが沢山あると思われます。

「勝てば官軍」という言葉が表すように、後の勝者により歴史から排除されたり貶められたりしたものがどれだけあることか。まして某隣国のように相手には「歴史、歴史」と唱えながら、国として堂々と嘘をついたり約束を守らない輩においておや。事実と似ても似つかない日本の歴史を掲げる例、枚挙に暇がありません。「嘘も百ぺん言えば真になる」という言葉もありますから、眉に唾をつけ物事を鵜呑みにせず熟考してみる必要があります。

このようにして歴史から消されてしまったり歪められてしまった事実が世界中に沢山あるのでしょうね。考えてみれば気の毒というか、何とも言いようのない気持ちになります。

◯ 台風一過

一昨日夜から昨日朝にかけて深夜、台風15号が東京を直撃しました。台風は年に幾つも発生しますが、東京直撃は比較的少ないのです。東京は日本列島でも特殊な場所のようで、九州で雪が降っても東京には殆ど降らない年も多いですし、何かと東京だけ恵まれているなあと思うことがあります。黒潮が傍を流れて行くことが幸いしているのでしょうか。

気象庁の発表によれば今回の15号は東京を襲った台風としては観測史上最強とのことでしたが、個人的体感では最強と思えませんでした。今回の台風も、私の住む13Fマンションが強風で微かに揺れるのを感じましたが、もっと明らかに揺れた台風は過去に何度かありました。最も印象に残るのは30年以上前、このマンションができて間もなく来襲した台風。この時は強い風が吹き付けるたび、はめ殺しの大きな一枚ガラスが明らかに大きくたわむので、食卓を囲んだ子供達とそれを眺めながら、もしあのガラスが割れたらどうしようと思ったものです。大きな一枚ガラスなので、万一割れたらガラスの飛散もさることながら、そこから吹き入る強い雨風にどう対応したらよいものかと、、

今回の台風が観測史上最大といわれるのは、おそらく雨量でなく風速によるものなんでしょうね。ニュースによるとゴルフ練習場の周囲にめぐらした大きな網の巨大な鉄製支柱が倒れ、近隣駐車場の車や何軒かの住宅の屋根を潰す事故があったようです。こりゃあ、たまりませんね。他にも千葉では送電線の巨大な鉄塔が2基続けて倒れたり。このようなことで関東地方で停電が続く地域が何箇所も発生したそうです。山手線をはじめ多くの幹線が運休し、台風が去ってもしばらく影響は残りました。

翌日の早朝散歩は林試の森公園へ行ってみました。至るところに折れた枝や沢山の落ち葉が目に付き、歩いているとそこら中に折れた枝や葉から発生するであろう青臭い香りが公園中に満ちていました。台風が去って丁度1日経ているので、枝や落ち葉は全て綺麗に道の脇に片付けられていました。数年前ここでレポートしたような、巨大な倒木や枝を目にすることはなく、これを見ても「観測史上最強って本当かあ?」と思った次第。

◯ ブラックアウト

丁度1年前、北海道の厚真町の地震で発電所が停止、それにつられ連鎖的に道内すべての発電所が停止して、北海道全域ブラックアウトという前代未聞の重大事態が発生しました。今回の台風でも千葉県では台風が通過して5日を経ても、まだ広い地域で大規模停電が続き、空調が使えないため熱中症で亡くなるお年寄りや、病院の非常電源がつきて痰の吸引ができず亡くなる方も出てきています。水道も停まり自衛隊の給水車が出動するなど。ブラックアウトで浮き彫りになる全て電力に依存した現代。復旧の進まない原因は千葉県内各地で無数に発生した倒木による電線切断、東電は県外から大勢の応援を得ながら復旧作業に懸命ですが、それでも非難される東電は可哀想。

現代はあらゆるものが電気に依存するようになっています。照明や家電製品・テレビはもちろん、煮炊きもガスでなく電気が多くなっています。特にマンションなどでは揚水ポンプ停止で断水が起こりますが、プラックアウトとなると水道を供給する大元のポンプも止まるので全域断水も発生。その他、交通機関、電話、などなど、えらいことになります。

今までブラックアウトなど実際に発生するとは誰も思っていなかったことですが、今後は異常気象や大地震などが原因で大阪・名古屋・東京などでもブラックアウトの発生は想定内だとか。特に東京に発生すると日本全体に波及してさらにエライことに。

一旦ブラックアウトになると復旧に3日ほど覚悟しなければならないとか。北海道の場合もそうですが、火力発電所を起動するには電力が必要なのだそうで、仮にどこかの水力発電所などから電力を供給してもらい起動しても、暖機運転に時間がかかるため本格稼働まで数十時間から2日ほどかかるのだとか。こりゃ大変だ。

考えてみれば江戸時代以前はもちろん、戦争中の空襲の後など電気のない生活だったわけですから、その時代に戻ればよいだけ、と戦中・戦後を経験したハイブリッド世代は考えます。具体的に考えてみると、照明はローソクで良いとして、煮炊きはマンションで火を起こすわけにいかないからガスボンベのコンロかな、でも3日分のボンベの備蓄は危険だなとか。飲料水はすでに段ボールで何箱か備蓄しているので良しとしても、トイレの水への対応が必要だなとか。暖房が必要な冬季は室内でもダウンジャケット着れば良いか。うちは13Fだから、エレベータ止まると荷物をリュックに入れ13Fまで階段あがらなきゃいけない。やはり足腰鍛えておかなきゃとか。いろいろ考えとかなきゃいけないこと、ありそうですね。

◯ 寅さんの時代

「男はつらいよ」についてのインタビュー、山田監督が述べていた言葉の中で「本当にそうだな」と思ったことがあったので、ここにメモしておきます。

「あの頃はとても良い時代だったんだと思いますよ。今は言いたい言葉も言えなくなったし、働き方改革とかとても生き辛い世の中になりました」。これを聞いて私の心に引っかかっていたものの理由がちょっと解けた感じがしました。

「男はつらいよ」の中で寅さんがしゃべる台詞、今の時代では差別用語だとかセクハラ・パワハラだとか言われてしまうような放送禁止用語が山のようにあります。でも、寅さんは決してそのようなつもりで喋っているのではありません。あの頃はやりたい放題、喋りたい放題でしたから、悪いことも自由にできてしまう。でも、あの頃の人達には現代よりずっと人間味のある人達が多かったから、現代からみれば常識の域をはみでる言動でも問題の起こることは少なかった。そういう意味で多くの人に「本来のモラル」があったのです。

しかし現代において、人間の言動をパワハラ・モラハラなどという言葉で象徴されるような縛りで封じ込めなければならないのは、本当の意味での人間性を持たずに育った人間が増えてしまったということなんでしょうね。子供の我がままをちょっとでも注意すれば親に逆ギレされたり、スポーツの世界でさえ教育的指導が体罰として叩かれる。これではモラルは育たないし、子供達が良い方向に育つわけがない。何ごとにつけ、マニュアル、ガイドラインに従うべしという世界で育てば、自分の頭で考えることをやめてしまうのは当たり前。

寅さんの時代のように、街のオジちゃんオバちゃん達が自然と身についた常識、すなわち真の意味のモラルをベースに無意識に自己コントロールしながら、テキトーに言動し生活できる世の中が良いなあ、と私は思うものです。要するに「他に律され依存して生きる」のではなく「自らを律し自由に生きる」世界であるべき。

◯ 監察医「朝顔」を観て思ったこと

テレビ番組「監察医 朝顔」を面白く観てきました。朝顔というのは上野樹里が演ずる若い法医学者の名前ですが、その朝顔が法医学教室の教授に頼まれ医学部で法医学の講義を行う場面がありました。

医学部では見慣れた階段教室。朝顔先生が講義するのですが、私が凄く違和感を感じたことがあります。それは階段教室で聴講する学生達の姿。スマホを見入っていたり隣の学生と私語を交わしている学生がとても多い。教室に座る生徒の姿もまばらで、前の方の席に幾つも空いた席がある。私達の医学部時代にはとても見られなかったこと。最前列に空きがあったことは滅多にありませんでしたし、あんなに教師を無視しあからさまに私語を交わしている連中が目立つこともありませんでした。私達の時代にもひそひそ私語を交わしたり、本を盾に居眠りとか、階段教室のてっぺんから紙飛行機を飛ばしたヤツもいたりしましたが、それらは教壇に立つ先生の目をかすめてやっていたもの。居眠りがみつかると教壇の先生からバシッとチョークが飛んできたりしたものです。

私達の頃は、そんな姿を見せるくらいなら友達に代返を頼み潔く講義をさぼっていたものでした。代返を頼まれた学生は大変、授業開始に当たり先生の点呼で「はい」「ハイ」「は〜い」など声色を変えて返事をするのですが、実は先生の方では代返をちゃんと感知しながら武士の情けで知らぬ顔をしていたり。

最近の学校では、このTVのように生徒達の教師への敬意の念はなく、わがまま放題に振る舞っているとは見聞きしていましたが、医学部においてもそうなのかと、ワタシ的には愕然としたものです。単に私が現代から取り残されているだけなのかも知れませんが、、

しかし、朝顔の講義の後半はとても心に滲みる内容、階段教室はしーんと静まり返り、私語を交わしたりスマホに見入る学生はまったくおらず、全員が朝顔の講義に聴き入る。このシーンを強調するため、わざと学生達のわがまま放題の姿を描いた?

◯ 「肌身はなさず iPhone が鉄則」を悟らせるできごと

一昨日、書斎で TV録画を観て居たら尻ポケットの iPhone が鳴りました。同じ自宅に居る家内から「すぐ来て」の一言。隣の居間に行っても誰もいません、家内の部屋にも居ない。家の中を捜しまわると、娘の部屋の床に仰向けに倒れているのを発見。

びっくりして「どうしたの!」と声を掛けると、天井まで伸びた大きな鉢植えの葉を剪定しようと脚立に載ったところバランスを崩し転落、そばにあった子供用の木のベンチに左膝を嫌というほど打ち付けたよし。彼女いわく「膝のお皿がズレたみたい」。

膝の骨折とあっては私一人で病院へ連れて行くのは無理、救急車のお世話になり慈恵医大へ。救急室ベッドの家内に付き添っていると、やがてやってきた整形当番医の女医さんがカーテンを開けるなり「やっぱり大橋先生!!」。奇しくも当番医は慈恵医大馬術部後輩で、よく顔見知りの A 先生でした。大橋という苗字から「もしかして」と思って来たのでしょう。「膝蓋骨の剥離骨折で手術が必要ですが、慈恵医大本院では手術予定が詰まってしまっていて、どうしても1週間後になってしまうんですよ。東急病院ならもっと早くできると思うので、きいてあげますね」とのこと。東急病院なら自宅から近いこともあり、そちらへ紹介状を書いてもらい転院になりました。

まあ、そういうことで、同居の末娘はトリミング・ショップを開業したばかりで水曜以外は休みがとれない。リタイアした私は殆ど毎日が日曜日状態ということで幸いでした。それにしても、家内の倒れた部屋は私の書斎から離れた場所でとても声は届かない。もし iPhone がなければ彼女のアクシデントに気がつくまでかなり時間がかかったはず。胸をなでおろしました。玄関までかなり遠いので、もし一人だったら救急車は呼べても玄関の鍵を開けることもできない。まさに iPhone 様サマ、肌身はなさず iPhone と悟った次第。

書斎でたまたま観ていたのが上記「監察医 朝顔」、「朝顔の親友が階段から転落死」を観た直後だったので、偶然似たようなアクシデントに胸をなでおろしました。劇中のように首の骨を折ったりしなくて本当に良かった。不幸中の幸い。クワバラ、クワバラ。

今回の原因は、下肢の筋肉の衰えからであることは明白。普通ならよろけて転落しても膝をかばえるはず。家内には「やはり足腰鍛えておかないと」とちょっとお説教、、

◯ iPhone 11 登場

恒例の iPhone のアップグレードの時期がやってきました。今月発表されたのは iPhone11、iPhone11pro、iPhone11Pro Max の3種類。iPhoneX の次のネーミングはどうするんだろうと思っていたのですが、単に11で来ましたね。iPhoneXR の名前をやめ iPhone11 にしたのは賢明と思いますが、Max ってのはちょっと頂けないな。大きなサイズの iPhone を Plus だとか S だとか Max だとか、もっと統一性を持たせるべき。

、、と、ネーミングへの細かいことを書いたのは、肝心の iPhone 自体に胸ときめくような刷新がなかったため。私としては遠方の写真を撮りたいことがよくあるので、望遠レンズを積んだ iPhone11Pro が狙い目かなと思います。現在 iPhone7Plus という大判を使っていて「画面は大きい方が良いが本体はコンパクトな方が良いな」と思うので、当面は大きな Max は選択肢に入りません。

あたかも新機種を購入するような書き方をしましたが、今回の機種もスキップして来年の機種登場を待つつもり。iPhone 登場後、特に Jobs 健在な頃は iPhone 新機種が出るたび買い替えていましたが、2年前の iPhone7 以後は更新していません。望遠とバッテリーの進化に少し魅力を感じはするものの、今の機種でほとんど不満はないからです。OS が iOS13 に上がっただけでも暗い背景が使えるなど、ちょっぴり更新した満足感を得られましたし、、

◯ 今月の歩術

今月はちょっと歩行距離が伸びません。家内が入院した影響もありますが、この調子だと月間歩行距離は120キロ程度でしょうか。睡眠不足で倦怠感が強くサボってしまう日もあります。面会時間ぎりぎりの20時に病院をでて帰宅、それから自分の食事を作り(と言っても酒の肴程度)、TV を観ながら晩酌。

就寝がいつもより遅くなりますが、年齢のせいか目覚めるのはいつもの起床時間。それ以後はもっと寝ていようと思っても眠れないのでとりあえず起床、いつもの日課をこなし早朝散歩から帰ってしばらくすると、どうしようもない眠気に襲われ30分ほど昼寝、、というような繰り返し。睡眠の質が落ちるようで倦怠感がでやすい。そのうちそのリズムにも慣れるかな、と余り気にはしていません。

で、歩きの方はというと、これは睡眠不足とは別と思うのですが、特に歩きはじめてしばらく大腿部に疲労感を感じてくることが多い。3キロほど歩くうち、惰性で歩くようになって疲労感もぼやけてくるようです。ある程度の年齢になってもトレーニングすれば筋力も回復すると思っているのですが、歩きの方は75歳過ぎてからどうもイマイチ。

それはそれとして、腹筋・腕立て伏せ・懸垂などにより、何とか体脂肪を筋肉に替えようと努力しています。書斎の椅子も、オフィスチェアからベンチプレス用ベンチに換え、TV を観ながら腹筋運動ができるようにしました。これは良いみたい。背もたれがないので背筋のためにも良さそう。体幹が少し整えられたようで、体幹を意識して歩くと歩行バランスもとりやすいように思えます。

◯ 女子バレー・ワールドカップ2019

日本でラグビーのワールドカップが開催。都内至るところの街路灯にはラグビー・ワールドカップの垂れ幕が下がっています。時を同じくして女子バレーのワールドカップが日本で開催されました。私としては同じ日本開催のワールドカップなのにラグビーがあんなに騒がれていてバレーとは違う扱いなのがちょっと気に入りませんが、まあいいでしょう。

女子バレー日本チームの中田監督は、来年の東京オリンピックの前哨戦として意気込みも大きなものがありました。前半は、今となってはベテランとなった石井優希や急遽チームに呼ばれた石川真佑の素晴らしい活躍などあり善戦したにもかかわらず、もうちょっとというところで勝利を逃す戦いが続きました。

前半、中国・韓國・米国・ロシア・ブラジルに敗退しましたが、最終結果では、全勝の中国が1位、続いて米国、ロシア、ブラジル、日本、韓國という順位になりました。日本は試合では韓國に敗けたのですが、順位は勝ち点で日本の方が上でした。

中国・ブラジルには圧倒差のストレート敗けでしたが、ロシア・韓國・米国とはフルセットにもつれ込んでの敗退、もうちょっとというところでした。しかし、これは昔からの日本チームのパターン、どんなに僅差で食い下がれても敗けは敗け「試合は勝ってなんぼ」のものです。しかし終盤、セルビア・アルゼンチン・オランダ戦の日本チームの連携した動きはとても良かった。最初からあの調子が出れば良かったのですが、、

今回のワールドカップの印象として、若手のスパイカーが沢山育ち素晴らしいなと思うとともに、前半の敗退などでは相手チームがばんばんブロックを決めているのに、日本チームにはブロックが全然ありませんでした。やはり「勝つ試合にはブロックの目立つことが必須」というのが、今回の大きな印象。

以前、私が度々唱えていた「日本にも打てばかならず撃ち抜く速射砲が欲しい」は、石井・黒後・芥川・石川などにより達成されてきましたが、今後はブロックに磨きをかけることを目指すべき。背は高くなくても奥村や石川など、みごとなブロックを決めていました。

日本選手も昔と比べれば身長は高くなりましたが、まだ世界との差はかなり大きく、まともに打ったのではブロックで跳ね返されてしまう。相手の手や腕をねらってブロクアウトを取る技を磨くべき。以前の高橋みゆきがこの技を身に着け、胸のすくような場面がよくありました。最近の日本選手もかなりこの技を使えるようになっていますが、更に精進すべきと思います。これさえあれば、どんな高いブロッカーの壁が林立しようと何のその。

前から感じていることですが、日本は外国勢に比べフェイントでやられることが多い。外国.チームの多くは「それ、フェイント!」と思っても、容易に拾われてしまう。

あとは、さらに密な連携をもとにしたクイック攻撃でしょうかね。以前より良くなりましたが、日本チームの送球はゆったり間があるのが多く、相手ブロッカーに完全に読まれてしまいます。もっと相手に読まれないクイックな攻撃を多く織り込むべきでしょう。

◯ 中田ジャパンのアウトサイドヒッター達

アウトサイドヒッターとして、石井優希・古賀紗理那・新鍋理沙・鍋谷友理枝・黒後愛・長内美和子・石川真佑が出場。いずれ劣らぬ素晴らしいスパイクを放ち活躍しました。

石井優希はもう完全にベテランの域。今回、最も多くコートに立ち多くの得点を獲得したのではないでしょうか。レシーブも素晴らしい。彼女が日本チームに登場した頃、今に比べるとちょっと影が薄く、同時期では長岡望悠や江畑幸子の活躍が目立ちました。

ところで最近この二人の姿が見えないと調べてみると、長岡は東京五輪への大きな期待のなか十字靭帯断裂という2度目の大怪我で療養中、江畑は2017年に戦術上の理由でメンバーから外れそのままのようです。現在の石井の活躍を見ていると、彼女達も今ここにいれば更にベテランになり大きな戦力だったろうに、ちょっと惜しいなあと。

古賀紗理那は登場時大きな期待があったものの、最近はちょっと不調気味のようでした。今回、コートに呼ばれ随所に彼女らしいナイス・スパイクを決めていましたが、他の若手の活躍が目立ってしまいちょっと不調だったのかなあ。

新鍋理沙、これはもういぶし銀のようなベテラン。打ってよし取ってよしの柔軟な動き。メンバーも彼女には全面の信頼をよせているようです。

鍋谷友理枝、私としては彼女がイチオシ。かつての迫田さおりに感じたように「この苦しい局面で、何で彼女をコートに呼ばないんだ」とウズウズすることが何度も。しかし、今回のワールドカップ後半、代打で呼ばれた鍋谷の好調さに監督も次からスタメン起用。彼女らしい素早いスパイク、サーブなど縦横無尽の活躍を見せました。ワールドカップ前半、コートに呼ばれること無くベンチを温めるばかりで内心忸怩たるものがあったと思いますが、後半その思いが存分に炸裂、私としても胸のすく思いがしました。

黒後愛は石川真佑の先輩、春高バレーの活躍から大きな期待に違わぬダイナミックな動きをみせていたのですが、今回の試合前に足を負傷。ベンチから声援を送るだけだったのですが、最後の大阪ラウンド、多くのファンの期待に応えコートに登場。まだ本調子ではなさそうですが、随所に彼女らしい強烈なスパイクを叩き込んでいました。

長内美和子は今回初めて全日本チームに呼ばれました。大柄ではないものの、要所要所で素晴らしい強烈なスパイクを放つ活躍を見せてくれました。

石川真佑は男子バレーのエース石川祐希の妹、今春まで下北沢成徳高校エースとして素晴らしい成績を残してきました。19歳にもかかわらず、熟練の素晴らしいスパイクを打つだけでなく、レシーブも巧い優れた選手と外国チームの監督からも好評でした。

下北沢成徳高校と言えば、これも全く同様の期待をもってチームに加わった黒後愛やベテラン荒木絵里香が先輩としています。彼女は「男子バレー石川祐希の妹」という言われ方は好きでないと言っていましたが、石川祐希の方も「女子バレーで活躍した石川真佑の兄」という紹介は好きではないようです。これはよく解ります。私も医師会に入ってしばらく「大橋元会長の息子」と言われ「親父はおやじ、自分はじぶんなのに」と思ったものです。今ではそういう呼ばれ方をされなくなりましたが、もしそう言われても抵抗を感ずることはありません。

◯ 中田ジャパンのその他の選手達

ミドルブロッカーとして、岩坂名奈・荒木絵里香・奥村麻依・芥川愛加が出場。

岩坂名奈はキャプテンとして大きな責任を感じていたと思います。彼女の持ち味、チーム一の背の高さを生かしたブロックや、センターからの巧妙なクイック攻撃が余り見られなかったのは残念。

鉄腕エリカの異名を持つ超ベテラン、ママさん選手の荒木絵里香。試合前半、彼女らしい巧妙かつ強烈なセンターからのクイックを見せていましたが、後半ではコートに呼ばれることはほとんどありませんでした。しかしこの年令になってこの活躍は素晴らしい。

奥村麻依、綺麗なクイック攻撃もありましたが、彼女のブロックが続く試合がありました。これは素晴らしい。背が高くなくても、テクニックがあれば決められるんだなと。昔、あの小柄なセッター竹下佳江も、たまに胸のすくようなブロックを見せていました。

芥川愛加も最近登場したメンバーですが、素晴らしいセンター攻撃を何度も見せてくれました。アウトサイドヒッターなみの印象。このような攻撃力のある若い選手が沢山現れてきたことはとても嬉しいですね。

セッターとして、佐藤美弥・宮下遥が出場。ほとんどの試合、佐藤が左右にボールを采配していましたが、苦しい場面で宮下が小山内や黒後などとの組み合わせの二枚替えで登場し状況を変えていました。佐藤は今回、ベスト・セッターの評価を受けたようです。

リベロは、小畑真子・山岸あかねが出場。小畑はベテランの味で後ろから仲間に大きな声をかけたりナイス・レシーブを随所にみせ、根性が伺えました。山岸も活躍しレシーブを綺麗にセッターへ返し得点に貢献。

19.08 将来どうなるかは将来どうなりたいか次第 | 2019.10 天高馬肥之節>

これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です