2019.10 天高馬肥之節

わーくすてーしょんのあるくらし ( 320)

2019-10 大橋 克洋

早朝散歩:秋晴れの碑文谷住宅街

< 2019.09 右脳と左脳 | 2019.11 無事之名馬 >

◯ 今月から消費税10%に

今月から消費税が10%に上がりました。消費税増税への抵抗を少しでもかわすためか「店内で食べた場合は10%だがテイクアウトすれば8%になる」という何か非常に面倒くさい仕組み、いかにもお役人が考えそうな「やたら現場に負担をかけるだけで、実際には国民にさしたるメリットも与えない」制度がスタート。

同時に発足した電子的決済の優遇制度、電子決済は来年開催される東京オリンピックで日本を訪れる多くの外国人への利便性ということや、そうでなくても色々な面での効率化を考えてのことと思われます。

これをきっかけに日本でもキャッスレスは進むのでしょうか。私はもっと広く普及することを望みます。SUICA で決済したセブンイレブンのレシートを見ると、おー、キャッシュレス還元額25円が差し引かれている。では、と思ってもっと金額の大きな東急ストアのレシートを見たら残念ながらキャッシュレス還元はない。レジの手間がかなり減るのだから、少しは付けてもよさそうな、と思ったのでした。

前々から消費税はいずれ10%になるという話があって国民もある程度諦めてしまっているのか、増税になっても大きな抵抗運動はなかったようです。消費税はある意味ではリーズナブルな形と思うのですが、肝心なのはその使われ方。本当に国民のためになる使われ方がされるよう願うものです。

◯ 今月の歩術

10月に入り、早朝散歩もだいぶ爽やかになり、帰宅してもTシャツがちょっと汗ばんでいる程度になりました。それでも恐らく日中は気温が上がり、やや蒸し暑くなるのではないかと思います。天気予報によると、10日を過ぎる頃には気温も30度を越えなくなり、かなり涼しくなりそうです。春とともに一番気持ち良い季節ですね。

今月のテーマは「自転車のような歩き」つまりエネルギーをなるべく前方移動のみに消費する上下動の少ないスムースな歩き。これは歩術を目指した頃から一つの目標でしたが、年齢的に成るべく最小限のエネルギーで歩きたいという事情もあります。

これに沿って現在試みている歩きは、両膝を余り曲げず、前肢を前方へ振り出すとともに後肢で後ろから軽く押すように、上体と頭を真っ直ぐ、惰性で前進する体幹に下肢はぶら下がった感じで。長距離を歩くつもりで、なるべくエネルギー温存の歩きを心がけています。毎週金曜の孫家拳の練習からの帰り、夜のプラチナ通りの長いだらだら坂を登って帰らねばならないのですが、練習後の疲労の残った身体でも、この意念で歩くと比較的楽に坂を上がってこられるようです。まだこの季節、練習後は身体が火照っているので、帰りは T シャツ一枚にバックパックを背負って帰ります。街路の草むらですだく虫の音が心地よい、、

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さて10月も下旬にかかってきました。今月は台風の他にも雨の日が多く、早朝散歩を省略する日がとても多い。梅雨の頃より10月の方が雨が多い感じだなあ。20日を過ぎると気温もがくんと下がり日中でも20度を越えない日も。まだ暖房は入れませんが、じっとしていると半袖では肌寒く、フリースを羽織るようになりました。月初めには夏の名残があり月の終わりは冬の気配、ふたつの季節にまたがるのが10月なんですね。

◯ 自炊の愉しみ

先月書いたように家内が足の骨折で入院中なので、食事は自炊しています。末娘がいるのですが、昨年暮れ開業したトリミング・ショップで昼間は留守。夜は家内の見舞いのあと一緒に自宅へ帰るものの、家内がいなくなった途端これが家内以上に小うるさい。食器戸棚の地震対策の鍵がしめてない・廊下のドアが開けっ放し・水切り棚の食器の置き方が悪い・云々と続けざまに五連発、閉口して書斎に逃げ込むと後を追ってもう一発。

そう言えば、他の家でも同じような例を見ました。娘は母親に似ると言いますが、母親とは元々の土台となる経験の積み重ねがないだけに、母親以上に容赦がない。男性からみれば「武士の情け」というものがない。ということで、結局夕食は各自自分のものは自分で用意して食べるということになりました。昼は私ひとりなので、もちろん自分で。

週一度、生活協同組合から届く食材で冷蔵庫がパンパンの状態、それを消費しなければならないという理由もあって、外食や買い食いでなく最初から自炊することにしました。料理はもともと嫌いではありません。40年近い前、小さな子供達をかかえ数ヶ月自炊したことはあるのですが、あの頃は料理の本を開きながら手探りでやっていました。今は良い時代になりましたねえ、iPhone で料理アプリを開き冷蔵庫中の食材で検索すると、それを使った料理が幾つかでてきます。調理法も極めて簡潔でわかりやすい。

自炊してみて、良いと思うことのひとつは自分の体調に合わせ食材や料理を選べること。しばらく野菜を主とした食事だったので肉が食べたくなり、今日はスーパーで480円のステーキ肉を買ってきて昼からステーキと麦混じりの米食にミョウガの味噌汁。簡潔ですが、おいしかったですねえ。米は鍋で炊きますが、麦を混ぜると鍋のこびりつきも少なくなるようですし、味も悪くない。味噌汁を作るのに要する時間は、ほぼ鍋のお湯の湧く時間しかかからないということも知りました。これならインスタント味噌汁なんかいらないじゃん。

スーパーには家内の荷物持ちでよく行っていたのですが、自分で買い自動会計機で支払おうとすると、どうしてもお札が投入口に入らない。モタモタしていると、レジのオバサンが横から顔を出し教えてくれました「そうか、上にある液晶画面の問いに答えていかないと、お札投入口が開かないんだ。なるほどね、勉強になりました」。

今年に入ってから腹部に脂肪がつきはじめ、何とか減らそうと努力するも、なかなか減らず苦労してきました。これがチャンスと食べる量を減らし、体重が減り始めたのにシメシメと思っていたのですが、ある日もの凄く倦怠感の続く日があり、こりゃイカンとステーキをガッツリ食べたということもあります。なかなか、その辺の匙加減が難しそう。食事を減らすと筋肉量も減少するので、栄養バランスに気をつけるとともに、腹筋・腕立て伏せ・懸垂・歩きを欠かさないようにしているので、特に上半身は少し格好がついてきたようです。

◯ やっと体重が減少傾向に

夏場に入れば体重は減少するだろうと思っていたのが、思いがけずまったく減らない。前述のように筋トレ努力の甲斐あって「少し上腕や腹筋がついてきたかな」と思っていたのですが、それでも体重は頑固になかなか減ってくれません。

しかし、今月中半を過ぎる頃、ようやく嬉しい体重減少傾向。考えるに、脂肪が筋肉に置き換わってきたこともありますが、3週間ほどの自炊で食事を調整できたこと、加えて「唐辛子類を食べると体重が減少する」という記事を読んで「そう言えば、唐辛子をよく食べる人種には肥満体型が余り見られないかも知れない」ということで、自炊生活の間に試してみました。この効果があったのかも知れません。

家内が退院してくるとともに、唐辛子のような辛いものの苦手な家内からは顰蹙を買い、自分用、酒の肴と言って、うしろめたい気持ちで唐辛子を使った料理を作っています。

理由はともあれ「馬肥ゆる食欲の秋」にあって、体重が9月はじめから3キロ減少、今年一番体重の多かった3月に比べると5キロも減らすことができ、ベルトの穴も一穴から二穴減って腹部が随分楽になりました。これから寒さに向かい唐辛子は身体を温める効果もあるので、家内の冷たい目を気にしながら続けたいとは思っています。もう2キロ近く減らせれば以前の服も着られるようになり、快適に動けるようになるはず。

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と思っていたら、家内が退院してきて食生活が元に戻るとともに、あっという間に体重は2キロほど増えて元の木阿弥。うーむ、、

◯ 自宅のネットワーク回線変更、失敗談

自宅の電話は2年前の診療所閉院とともに電話回線変更が必要になり、au に換えました。診療所に入っていた NTT フレッツ光も使えなくなったので、ネットワークも au に変更。

先日、このマンションに入っているケーブルテレビから「回線チェックをするので各戸の回線端末をチェックさせてください」という連絡あり、作業員が自宅にチェックに来ました。端末や回線チェックの後「インターネットや電話もケーブルテレビにすると料金も安くなりますよ」との話。「料金が安くなるのは有り難いけど、ネットワーク回線の速さはどうなの?」と尋ねると「回線速度も速くなります。ただ、マンションで共有するので大勢が回線を使う時は遅くなるかも」との返答。「安くなり速くなるのなら」ということで、ケーブルテレビに変更することにしました。

速攻で作業員が来てケーブルテレビのネットワーク端末を設置、au の場合はネットワークと電話の端末は共有で一つだったのですが、今度は別に電話用端末が増えました。

しばらく使ってみましたが、ネットワークは明らかに元の au のものより遅い。マンション住民が使っていないと思われる早朝でも遅いことがある。画面がでてくるのに待たされるのはイライラするもの、特に入院中の家内が退院してきたら、せっかちな家内のこと「何で画面にクルクルがしょっちゅう出るの?」と文句頻発すること間違いなし。「エーイ、1ヶ月分無駄になるが、こりゃあ元の au に戻した方が良さそうだ」。

ネットで調べてみると、やはりケーブルテレビのインターネットは「遅い・高い」でお勧めできないとの情報。私と同様、契約してみたものの、遅いので解約という人が結構いるようです。あとから考えてみると、ケーブルテレビの回線チェックは口実で、実は付加サービス促進キャンペーンだったのかもね。回線チェックの人の営業トークで即決してしまったのはまずかった。ちょっと載せられちゃったなあ、、

◯ 台風19号

千葉県に大規模長期停電など壊滅的打撃を与えた先月の台風15号に続き、さらにそれを上回る勢力と言われる台風19号がこれまた関東直撃コースでやってきました。東日本大震災以来、このような自然災害にナーバスなマスコミは来襲前から大々的な報道体制。

本日は、その19号関東上陸の日、これから1時間後に台風の中心が通過する予定で、NHK などは夜の番組すべてを台風報道にあてています。しかし、先月も15号について書いたように、私のところでは昼から身構えているのに外はとても静か。最大風速も60キロを越え、過去に見たこともない降雨量などと言われる割には到底そうとは思えない。台風通過間際になってもこのマンション北東側から時折強い風が吹き付ける音が聞こえるものの北西に面した私の書斎はとても静か、窓を打つ強い雨の音もまったくない。

TV 報道によれば、今まで聴いたこともない多摩川や荒川の氾濫警報。観るのと聴くとの大きな落差に首をかしげています。

考えるに、13階の当マンションが建った37年前、周囲360度にここを越える建物は無くあらゆる方向を見渡せました。しかし、少しずつ周りに高いマンションが建ち始め、現在大きく空いている方向は富士山の見える南西方向のみ。すなわち、今ではこの方向からの台風でない限り、余り大きな影響は受けないということ。以前は朝起きると「昨夜ぐっすり眠ったはずなのに、なぜこんなにくたびれているんだろう」と思ったもの、深夜になっても絶えることない中原街道の騒音のためでした。この騒音も隣接するマンションに遮られぐっすり安眠できるようになりました。

以前は見えていた東京ディズニーランドの花火、船の科学館、元旦の初日の出、横浜のランドマークタワーや三日月型のインターコンチネンタルホテル、池袋のサンシャインなどなど、今ではすべて見えなくなって寂しいと思う一方、こんな良いこともあるんだと、、

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、、それから1時間ほどで台風本体が上陸し最大威力を発揮。書斎と反対側、南東の寝室で横になっていると、強い風が吹き付けるたび13階のマンションが僅かに揺れます。うーん、やはり前宣伝は偽りではなかったか。夜が明けニュースを見ると各地で河川が氾濫、昨夜は関東の荒川・多摩川・相模川などの氾濫ばかり気にしていましたが、台風は関東を過ぎてからの方が河川氾濫に猛威を奮ったようでした。

学生時代から馴染みの二子玉川のあたりで多摩川が氾濫。病院に浸水し厨房が使えなくなり入院患者さんを他へ移送する状況が放映されていました。あの辺に病院なんてあったっけと調べてみると第三京浜の近く、何と学生時代よく通った練習馬場「アバロン乗馬学校」の跡地に建った病院でした。へえー、あの馬場にどういう経路で水が流れ込むんだろうか。

◯ 多摩川周辺で冠水の原因

後日の解説で原因がわかりました。多摩川周辺での冠水には、その場所ごとに色々な原因があったようです。

私が学生時代入り浸り自分の庭のように知っている元アバロン乗馬学校の冠水、あの辺りは堤防も高いし、あるとすればあの近くにある支流からの水門あたりかなと思っていました。これは正解ではないが、大きくハズレでもありませんでした。あの水門は下水などを多摩川へ放出する口だが、多摩川の水位が非常に上がったため支流への逆流を防ぐため水門を閉鎖。一方で堤防内側の元馬場一帯は低くなっているので、大量の雨量を支流へ排出すべきところ水門が閉まっていて排出できず停留してしまったのだそうです。なるほど、納得。

二子玉川駅周辺の冠水の原因はまた別。何と二子玉川駅から上流に向けての間には堤防が整備されていなかったのだとか。堤防整備の話は何度もでていたが、その度に説明会で「景観が悪くなる」「土手から覗かれるのがイヤ」という理由で、住民からの反対に会い整備できなかったのだそうです。これは現代では十分有り得るが、よく考えるとおかしな話。景観と安全とどちらが大事だって話ですが「まさか洪水なんか起こらないだろう」という考えに基づく住民のエゴ。結局それで割りを食うことになるとは思わなかったのでしょうが、、

似たようなことはうちのマンションでもありました。当マンションを建てる前の地域住民への説明会で、向かいのマンションの住民から「富士山が見えなくなるので建設反対」ということで散々吊し上げにあいました。数年前にエレベータがらみの犯罪報道などが続き、当マンションの総会でエレベータ内その他に防犯カメラ設置を提案したところ「エレベータ内を見られるのはイヤ」「マンションの出入りをカメラに撮られるのはイヤ」という意見でボツになりました(これは数年後、世の中の防犯カメラ増加に伴い承認されました)。

実際にはこのような意見を述べる人はごく僅かで声の大きい特定の人。恐らく堤防建設反対を唱えたのも、そんなことだったのではないかなと、、

◯ 男子バレー・ワールドカップ2019

先月の女子に次いで、男子バレーが行われました。私がバレーボールに再注目するようになった20年ほど前から、バレーでは女子の活躍が目立ち男子も頑張ってはいるものの結果がなかなかついてきませんでした。しかし、今年の男子の動きは見違えるように活発になり、結果も女子を越える素晴らしいものになってきました。とても嬉しいこと。

女子では先月伝えたように、この春まで高校バレーで全国的に活躍していた石川真佑が急遽全日本チームからオファーを受け、目覚ましい活躍をしました。男子の方でもその兄の石川祐希が19歳西田有志、33歳のベテラン福澤達哉らとともにエースとして大活躍。

スポーツ界で兄弟ともに活躍というのは、体操の田中兄妹・スキーの荻原兄弟・フィギュアスケートの本田兄妹その他いろいろありましたが、兄妹ともに男女チームを引っ張る大活躍というのは痛快ですね。

今年の女子は石川・石井その他の活躍にもかかわらず結果を残せず残念と思っていたのですが、女子が5位に終わり男子に移ると男子の目覚ましい活発な動きに魅了されました。石川の活躍もありましたが、西田の素晴らしい跳躍力に続く高い位置から打ち下ろす強烈なスパイク。西田・石川が左右から跳躍し、その合間に小野寺.の素早いクイック攻撃、強烈なスパイクとフェイントなどを老獪に使い分けるベテラン福澤の技など、コート狭しとアグレッシブに動き回る日本チームの動きには本当に魅了されました。大怪我から復帰したベテラン清水邦広も最終戦では思う存分活躍し金星の成績を残しました。男子は最終戦を待たず4位が確定したようです。初めて女子を越えました。

そして4位を決めた後の最終はカナダ戦。快進撃の日本もカナダの高いブロックやクイック攻撃からの強烈なスパイクなどに悩まされフルセットにもつれ込む。最後の5セット目、西田の強烈なサーブが連続5発も炸裂してカナダのレシーバを吹き飛ばし勝利を決めました。奇跡のような西田の強烈なサーブの連続に会場は大興奮、私も背中がゾクッとしました。今回のワールドカップにおいて、カナダ戦の前から西田はサーブ効果率ランキング世界第一位となっていましたが、これを裏打ちする快挙。うーん、凄い!!

このように日本に数十年ぶりの素晴らしい成績を残した男子バレーなのに、同時に開催されているラグビーのワールドカップばかりがもてはやされるのには何か違和感を感じます。これはバレーの中継が TBS に独占されているためとの話もありました。

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武蔵小山駅前に建設中のショッピング・センター

これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です