2013.02 やはり歩かなきゃな、、

わーくすてーしょんのあるくらし ( 240)

2013-2 大橋 克洋

私の住むマンション16年ぶりの外壁補修工事が始まり足場で外が見えづらくなりました

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◯ ちょっとブルー?

こういう後ろ向きのことは書きたくないのですが、ここのところ何となく少しブルー系の感じ、、先月の感染性胃腸炎に続く上気道炎のダブルパンチで寒さがやたら身にしみるようで歩きもずっとサボってきました。そんなことで、そもそもの経年変化に加え、またまたやや高脂血症気味で脳循環が低下してきたのかなと思います。そろそろ身体も回復してきたとは思いますが、まだ酒が旨くありません、私にとってこれが何よりの体調のバロメータ。「やはり歩かなきゃな、、」1月も末になると外来の終了する午後5時頃も大分明るくなりました。2月を期して歩きを再開しなくちゃ、、

東京都医師会理事を辞めてこの春で2年目になります、あの虚脱感がいまだに尾を引いているようですねえ。色々と代替の対象を模索してきたのですが、どうもなかなか、世の中の老人の多くがこんななんでしょうね。まあ私にはまだ一応そのような自覚はありますので、何とか再び芽を吹く努力を続けてゆくとしましょう。いえいえ医師会の役員に返り咲こうなどとは夢にも思いません、目指すのはもっと別のクリエイティブな世界。ああ、こんなことを書くようじゃ、やはりウツ傾向? 頑張りましょう、、

ということで、精神科の森田療法について久し振りに読んでみました。作業療法が強く印象に残っていたのですが、森田先生の教えるもうひとつのポイントは「あるがまま」。しかし、あるがままを意識してしまうと、あるがままでは無くなってしまうとのこと。考えてみればそうですよね。しかし「あるがまま」は私の最も得意とするところ。そして「自分の考える理想像を達成できないということで焦るのはいけない。少しでも改善されればそれでよしとする」というのも、私の信条とする「ベストを目指しベターを行う」にも合致。

◯ 今月の脳トレ

電子カルテ NOA の改良が一段落(と言ってもまだ ORCA との接続を回復する手立てを模索中ではありますが)、何か他のものを手がけたい気分。前々から考えていたのですが、会計ソフトを Web アプリにすることにしました。会計ソフトを Web ブラウザーで読み書きできる必然性はないのですが、現状ではソフト開発でもっとも手に馴染んでいるのが Web アプリであるということと、院内や自宅のどこでも iPad でも会計ソフトを使えるということは便利なことではあります。構内だけで使う分にはセキュリティの問題も少ないですし、、

会計ソフトは今から35年前、初めてのパソコン PET2001 を手にして組んだソフトウエア。当時パソコンと言えばゲーム主流だった時代、私がパソコンを買った理由は入院・分娩をやっていた当時「税務申告のため大変な時間と労力を費やしていた会計業務を、何とか効率化したい」。パソコンこそが前々から欲しかった「電卓付きタイプライター」であることに気がついたのは、それからしばらく後のことでした。

BASIC を独学で学びながら作ったソフトが、その後 UCSD Pascal、UNIX と C、NextStep、MacOS と Think-C そして MacOSX の Cocoa へと移植しながら生き続けてきました、そして今度は PHP と javascript へ。手慰みに書き始めたのですが、よく知り尽くしたアプリですので2,3日で殆どの機能を実現できました。今迄蓄積してきた帳簿データを吸い上げる機能もつけましたが、まだ吸い上げが安定しません。恐らく DB への要求が矢継ぎ早や過ぎて DB が取りこぼすのではないかと考えていますが、原因を究明し改善するつもりです。

やはり新しいアプリの開発って楽しいですね。

開発を始めてから2週間で会計ソフトはほぼ完成の域に達しました。DB での取りこぼしの件ですが、あーでもない、こーでもないと色々やっても、取りこぼしがあったりなかったり。NOA ではもっと大きなデータを扱っていても、取りこぼすことなど一度も経験したことがなかったのに何故?と大分悩みました。そして試行錯誤の末、数日後にようやく気がついたことは、キモになる幾つかのフィールドにインデックスを振らなければいけないと云うことでした。そう言えば NOA ではインデックスを振っていたなあと、、こんなこと DB 屋さんにとっては常識なんでしょうけれど、恥ずかしながら今まで取りこぼしなど経験したことがなく今頃になって初めて知り得たことでした。

◯ 今月の歩術

少し歩きを再開しましたが、やはり寒いので午後5時からではなかなか歩きに出る気になれません。都医に毎日通っていた頃は仕事なのでそんなこと考えたこともなく、毎日出歩くため耐寒能力も上がるという良循環でしたが、今はその逆。そこで日曜の朝7時過ぎから6km 以上歩くようにしています。ここのところ日曜の朝はいつも天気の良いのも幸いをしています。夕方から歩きに出るのはなかなか億劫ですが、朝は多少寒くても気持よく歩けます。最近は家の周囲の散歩コースもだいたい慣れ親しんだので、なるべく帰りは気持ちよく歩いてこられるコースを選んでいます。周遊の最後には林試の森を通り抜け、武蔵小山駅から早朝の商店街を通って帰ってくるコースが多くなりました。歩き疲れても森の気を吸い込んで歩いてくるのは気持ちがよいですから、、

6km 以上の距離を比較的速い速度で歩く習慣がつくと、自然に歩幅も大きくなってきました。最近の中国武術錬功で意識している「柔軟な股関節」にも寄与していると思われます。4年前の内耳障害によるフラフラ感は最近だいぶ落ち着いてきたものの、やはり消えてはいません。しかし無意識のうちに歩行バランスをとる所作が見についてきたため、まったく生活に支障はありません。

そうそう、最近は歯磨きの時、両膝を曲げ腰を低くする中国武術の基礎錬功を久し振りに続けています。この効果でしょうか、駅の階段を降りるのが非常に軽やかになりました。なるほど、階段を降りるには大腿四頭筋にもっとも頼りますもんね。古式の中国武術の習い始めでは数ヶ月の間、この練習しかさせてもらえなかったという話を読みます。この筋肉は全身で最も大きな筋肉に属しますし、武術においては大砲を打ち出す砲台のようなものですから、これを鍛えるのは理にかなっていると言えましょう。

今月の初めは大分ブルーなことを書きましたが、歩きを再開してから軽いうつ状態は雲散霧消しました。やはり「精神と肉体は両輪の車」、精神が不安定になったら肉体を使うべきですね。

◯ 今月の呑み会

先月もちょっと触れましたが、毎月楽しみにしている呑み会があります。2年半ほど前のこと、ある叙勲を祝う会でたまたま同じ丸テーブルに座った都医理事9名、呑むことが好きなメンバーばかりだったので盛り上がり「今度このメンバーで呑み会やらない?」そんなことで発足、その名も「呑兵衛理事会」そう長続きもしないだろうと思っていました。発足の数カ月後、会長選挙で我々のキャビネットがまさかの1票差で敗れ退くことになり、これも結束の動機のひとつと思えないこともありませんが、実際の結束力は、まず全員が「呑むことが好き」なこと、そして皆の「キャラクターがとても良いこと」だと思います。

普通、幹事役は嫌がられる傾向にありますが、この会では違います。次月の幹事として手を挙げるメンバーが次々と出るどころか、番外の呑み会まで設定されたりします。今月は午前中雪が降り北風の寒い夜、神田淡路町の「ぼたん」という「鳥すき」でした。以下はその翌朝メンバーに送ったメールです。

昨日の「ぼたん」は二人に一つの炭火に小さな鉄鍋を載せた「鳥すき」、古きよき時代の情緒を感じさせる雰囲気の中で美味しかったですね。

今回の呑み会には忘れられない出来事も、、

宴たけなわの頃「何か消防車がいつまでも沢山くるな」、そのうち誰かが「何か焦げ臭くない?」、窓を開けてみると外にはうっすらと煙が立ち込めています。夜なのに空にはヘリコプターの音鳴り止まず、大勢の野次馬らしい人声がやがやと、「逃げなくて大丈夫?」「逃げる必要があるなら消防車がスピーカーでアナウンスするでしょ」、、

「ぼたん」の中居さんによれば、火事は近所の「神田薮そば」さん。「ぼたん」も明治30年創業の老舗ですが「薮そば」もそれに近い老舗で姻戚関係にあるとか、、

そんなことで食事が終わるとともに早々に宴を閉じました。玄関を出ると夜空には大気汚染の中国のようなもや~っとした煙、薮そばは「ぼたん」玄関を出て左へ行った突き当りでした。風向きもあったのでしょうか、神保町に向け歩いてもちょっと大きな通りを越すまで煙の匂いがしていました。煙の匂いって衣服や髪につきますね、家に帰っても焚き火でいぶされたような匂いが取れません。

今朝の朝日新聞朝刊を見ると「空襲にも耐えた老舗が消失」というようなタイトルで何と一面に載っていました。やー、皆様、お疲れ様でした。鳥すきもお酒も美味しかったですね、、

昨日の呑み会でもう4月の分まで手を挙げられてしまいました。来月の呑み会で5月の分には手をあげなきゃな、、

それから丁度1週間後、今度は同じボタンでも漢字の牡丹と云う立派な料亭で日医委員会の反省会を兼ねた期末懇親会。先週炭火を挟んで呑んだ道永先生とまたご一緒しました。偶然とは云え、こんなこともあるんですね。

◯ 区立平塚小学校跡の工事

今月の表紙にあるようにほぼ完成の状況ですが、正式なオープンは4月1日という掲示がされています。「スクエア荏原」という名前になるようで、オープンとともに開催される二胡の演奏会を家族と聴きに行く予定をしています。小学校校庭だった手前の敷地はタイルを貼り詰め公園となりましたが、いつも書くようにもっと樹木を増やして欲しいですね。

この工事が始まったのは2010年9月、この程度の工事に2年7ヶ月もの工期を要しました。見ていてもタラタラした工事でしたが公共工事というのはこういうもので、こういう所に無駄な税金が使われているんだなあとつくづく思いました。こんなに工期を掛けたのでは人件費だけでも数倍になりますから、民間の工事ではあり得ないことですよね。

さて、昨年の冬も以前と比べ気温が低かったように思いますが、今年の冬は更に一段と寒かったですね。毎朝、自宅の空調機についている気温計を見ています。報道される東京の気温よりは1,2度高いのですが、今月下旬に初めて0度を示しているのを見ました。北風がピューピュー吹きすさぶ寒い日も何日かあり、マンション補修工事で足場の上で作業する職人さん達は大変だなあと思いました。本当にご苦労様です。

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これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です