2020.03 新型コロナウイルス

わーくすてーしょんのあるくらし ( 325 )

2020-3 大橋 克洋

早朝散歩の目黒川沿い 桜のつぼみがふくらみ始めました

◯ 新型コロナウイルス

昨年暮れ中国武漢にはじまった新型コロナウイルス感染は2月末には日本、韓国、イタリア、イランなどにおける大規模感染に続き、南極を除く五大陸すべてで感染が確認されるようになりました。日本に寄港したクルーズ船ダイアモンド・プリンセスでの大量発生を追い越す勢いで、2月末には韓国で爆発的感染がひろがる。

ダイアモンド・プリンセスでの感染封じ込めが不十分だったということで、日本は世界から批判を浴びているようですが、そもそもこの船は英国籍で船長も英国人。これまで英国が一言も発していないのは、いかにも植民地をしきってきた大英帝国という感じ。その船を好意で引き受けてしまった日本の貧乏クジ、現代の日本人って本当にお人好しだなあと思います。それが良いところでもあるんですが、昔の武士のように毅然とすべきときもある。

と思っていたら、ダイアモンド・プリンセスの姉妹船グランド・プリンセスで米国からハワイへの航路でコロナ感染が発生、サンフランシスコへ引き返すというニュース。今度は米国が対応に迫られます。さすがの米国でも3500人もの人間を隔離する施設はないということです。さて、批判された日本の対応を大きく越えられるか、米国のお手並み拝見、、

北海道はじめ各地で感染が広がりつつある状況を踏まえ、2月末に安倍総理は突然「全国の小中高の休校」を要請しました。ところが、これに対し評価する声よりも「急に学校が休みになったら働く親をどうしてくれる」「事前に各方面と意見をかわすべきだった」など非難の声を大きくとりあげるマスコミ。事前に意見など聴いていたら対応は1ヶ月近く遅れるに決まっている。世の中を本当に考える意見、そんなことお構いなくまったく無責任な意見、どの意見も聴いて決めるなんて無理なことが多い。特に速攻で決めることは無理。

学校での感染の広がりは過去に幾つも例があり、その阻止は急務。「走りながら考える」しかない。これまで「安倍総理の対応はてぬるく後手後手。もっと先手で思い切った対応すべき」と言っていたのに結局何をしても叩かれるということですね。安倍総理、それにメゲることなく正しいと信ずる道を断固貫き通してください。そうするうち、感染の広がる各国での学校の休校が報道されるようになってきました。

何年も前から楽しみにしてきた東京オリンピック、世界中での蔓延をみると開催も怪しくなってきました。最悪の場合は中止ではなく、観客抜きでも良いからやって欲しい。競技者にとって観客抜きではパフォーマンスも上がらないということは大いにあるでしょうが。すでに2月末から観客抜きの競馬・ファッションショー・講演会その他が行われています。桟敷に全く人のいない大相撲も、何か変な感じ。これをきっかけに、我が国でテレワークなどの環境が円熟してくれると嬉しいかも。「不幸をもって幸いとなす、転んでもただでは起きない」これは私の信条のひとつ。

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今月下旬になって遂に東京五輪の延期が決定。世界各地がパンデミックの状態になっては、観客抜きでも世界中から選手団が集まること自体リスクが大きく仕方ないでしょうね。東京もいつオーバーシュートになるか予断を許さない状況となりました。月末にはコロナで入院し人工心肺装着という重症が伝えられた元ドリフターズの志村けんが亡くなりました。彼のコロナによる死は海外でも報道され、行政の呼びかける行動自粛にもかかわらず気の緩んだ行動をする人達へ強い警鐘となってくれたのではないでしょうか。

◯ 緊急時にものを決めるとき

日本史上のできごとを語る番組で、ある組織について話をしていたのですが「その組織(幕府?)は言ってみれば村の寄り合いのようなもので普段は和気あいあいとやっていたが、緊急時には機能しなかった。緊急時においては寄り合い世帯であーでもないこーでもないと意見を交わしてもまったく役に立たない。誰か指揮をとるものがいて、その経験と考察からすばやい判断をする必要があった」。

これを聴いて、まさに安倍総理の独断と見られる判断が世間から非難されるようなものではなく、むしろ最も求められることであったと思われます。平時であれば、民主的に大勢から意見をききながらの運営は平和・公平な進め方でしょうが、緊急時には違うのだということをもっと世の中は知るべきと思います。安倍総理の即断を非難する意見ばかりとりあげるマスコミ、いかにも日本の平和ボケを象徴するものと思います。戦時に右往左往していたのでは皆滅んでしまいます。とりあえず即断、必要に応じ軌道修正が正しい。

「老人と子供とロバの話」があります。老人がロバに子供を乗せ歩いていたら「子供のくせに年寄りを歩かせて」と言われた。そこで老人がロバに乗ったら「小さな子供を歩かせて」と言われた。老人と子供がロバに乗ったら「二人も乗ってロバが可愛そう」。老人も子供も降りて歩いていたら「ロバに乗ればいいのに」と言われた。二人でロバを担いで歩いていたら「なんて馬鹿なことを」。要するに世の中の人は何をやっても批判する。他人の言うことなど気にしていられません。

民主主義の手本と思える米国でさえ、大統領の決断に対し「もっと広く意見を聴いてから決めるべきだった」という意見は余りないように思えるのは、単に日本のマスコミが伝えないからなのかも知れませんが、日本は平和ボケ微温湯過ぎるのではと感じます。

◯ ワイアレス・イアホン

昨年はじめて散歩用にワイアレス・イアホンを購入し愛用してきました。歩行中に耳から脱落を危惧し、左右のイアホンがコードで繋がったタイプにしました(そういう意味では厳密なワイアレスではない)。脱落の心配はないものの、やはりコードがうざったい。

世の中を見渡すと、昨年あたりから人々の購入するイアホンのほとんどが独立型ワイアレスになっているようです。耳からの脱落を心配していましたが、使用している人に聴いてみると絶対大丈夫というわけではないが通常の使用でほとんど問題ないよし。

購入から1年経っていないこともあり買い換えを躊躇していたのですが、ついに我慢しきれなくなって比較的安価なのを購入。Anker の5000円程度のもの。Apple のノイズキャンセル機能つきの AirPods Pro が人気のようですが、27800円もするのに落として紛失したらと思ったためです。1年ほど使ってみて恐れていた脱落・紛失が起こるのかどうか、、

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一週間もしないうち何度か脱落がありました。ちょっとうつ向いた瞬間ポロッと落ちたり。「落ちるな」っと思った瞬間ポロッと落ちるので、素早く手で抑える間もないことも多いのが困りもの。うつ向いた瞬間トイレの便器にでも落ちたりしたら最悪。コードつきイヤホンでは脱落を殆ど経験しませんでしたが、かなり頻繁に経験するところを見るとイヤホンの形状だけでなく重量も大きく関係するのかも。AirPods のウドンと呼ばれる白く長い尻尾が好きではありませんが、あれってやはり脱落防止効果があるのかな、、

厳冬期はニット帽をかぶり散歩するので耳元がカバーされ安心ですが、ニット帽を一年中かぶっているわけにもいきませんし。ふと思いつき「ワイアレスイアホン 脱落」で検索してみました。すると判りました。私の装着法が間違っていたようです。イアーウイングが下方になるよう装着していましたが、上方の耳介にはまるよう装着するのが正解でした。ウイングの役目はイアホンを下支えと思っていたのですが、上で支えるものだったんですね。

と言うことで、正しい装着にしてからイアホンの脱落はなくなりました。

◯ 今月の歩術

先月は雨が多かったりで、月間歩行距離は150キロ少々しか届きませんでした。今月も上旬、雨が3日もあり前半歩行距離が延びませんでしたが、中盤からやや盛り返しつつあります。何とか頑張って月末までに200キロ達成できるか、ちょっと微妙。

5年ほど前まで、軽量スポーツカーのような感覚で地平線の彼方までどこまでも歩ける気分満々でしたが、75歳を過ぎるとともに脚を省エネ的に用いることに意を尽くすようになりました。左右の脚を単なる杖のように歩くことにより無駄な力を入れない。

中国武術では「大地から気をもらい、それを脚・腰・脊柱・腕と伝え強力な威力となす」という極意があります。現在の私の歩きも、大地の気をもらうべく左右の脚を交互に地面に着くとともに、着地した脚に重心をおいてバランスが安定するようにします。武術では「居着き」は良くないので、決して居着くことなく左右の脚を交互に替え前方に流れるよう歩くことを目指しています。

何も考えず適当にバランスをとるに任せ歩いていた時に比べ、着地した脚にしっかり重心が載っているので、意図しなかった状況が生じてもバランスを崩す可能性が減りました。前肢を水平にベタッと地面に着ける感じで歩きますが、ベタッという音はせず滑らかに次へ移行します。これは武術に通ずる歩き、重心の乗る側の腰と大腿の力によるものです。3年前の秋から通った中国武術の教室、昨年暮れの通風発作を区切りに2年間で途切れてしまいましたが、この下肢の安定は八卦掌の練功によるもの。

以前は朝、立ったまま靴下を履く時、片足でバランスをとろうとしてヨロヨロしていたのですが、この歩きをするようになってから「片足でバランスをとる」のではなく「重心を乗せた片足を大地に根付かせる」意念で行うことにより、「バランスをとる」という意識をせず、ヨロつきもなくなりました。ふーん、やはり意念って大事だなあ、、

後半やや頑張ったにも関わらず今月の月間歩行距離は188キロと、わずかに200キロに届きませんでした。月末には1日8キロから10キロ歩きましたが、前肢を水平に着け重心を乗せる歩きは下肢の疲労少なく、最近苦手になっていた登り坂も比較的楽で、歩行速度もやや上がるのは意外でした。

ラッパ水仙:埼玉の森林公園にて