2015.02 もっとも寒い月

わーくすてーしょんのあるくらし ( 264)

2015-2 大橋 克洋

早朝散歩:午前6時過ぎ、ようやく空も白みはじめた都道26号線

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◯ 一年でもっとも寒い月

昨年2014年は、世界的に最近の観測史上もっとも気温が高かった年なのだそうです。東京ではそれほどには感じませんでした。その数年前のように、夜になっても道路がフライパンの底状態のようなことはありませんでしたし、、

この冬は暖冬という予想もあったようですが、結構冷えますね。1月末の朝方降り始めた雪は牡丹雪のようになって盛大に降りしきりはじめ、雪大好き人間としては「これは積もるかな」とも思ったのですが、外来診療を始める頃、外はかなりしっかりした雨音に。外来を終え昼になって外を眺めてみると公園の植え込みには白く雪が残っていますが、道路はもちろん雨の跡のみ。しかし日本海側ではこの冬初めから、かなりの降雪や吹雪が続いているようです。さぞ大変なことなのでしょう。

昨日の東京都医師会での IT シンポジウム、「建て替えのためのこの仮事務所のビル、この部屋は西日が当たりかなり暑く空調を精一杯効かせますが、どうぞ上着など脱いでお聴きください」と主催者側の冒頭の挨拶。その後、日本医師会長代理の小森常任理事の挨拶「私は毎朝、金沢の家内に電話でラブコールを送っていますが、今朝あちらは吹雪で暖房を効かせてもかなり寒いとの話でした。ところが東京は冷房を効かせるという、随分違うなあと」。小森先生とは以前から親しくさせて頂く仲なので、休憩時間にご挨拶してきました。

1月末までは、早朝散歩も厚手のスポーツシャツを軽く腕まくり、上にダウンのベストを着ただけでしたが、手袋をしない手先はしっかりかじかみ帰ってくると手も洗いにくい状態。流石に2月になるとジャンパーが必要かなあと、、しかしジャンパーを着たのは北風が吹いた2日間のみ、あとはダウンのベストで歩き通すことができました。

そしていつも寒さに耐えながらこの月に思うこと、今月さえやり過ごせば、もう春、、

◯ 今月の歩術

寒くなってややアクティビティーが落ちていますが、それでも週に2,3日は早朝の歩きを続けています。数年前から股関節の柔軟性に重きを置いて歩いています。以前と比べ大分柔らかくなってきたようには思うのですが、歩いた後しばらく腰のあたりが大分強張ったように感ずるので、まだまだなのでしょう。寒いのでとにかく歩度がやたら速いですね。

以前に比べ歩きに出る頻度が落ちたせいか、やや寒さを感ずるようになっています。いかん、いかん、もうちょっと歩かなきゃ、、と、この季節毎年のように書いているようです。中国武術の練功も昨年夏頃からかなりさぼり気味なのも、何とかしなきゃね。

◯ 今月の脳トレ

先月から開発をはじめた建築設計の平面図作成アプリ、点・線・矩形などの基本的なものが描けるようになり、更に引違い戸・開き戸・トイレなどのパーツが追加されてきて、かなり実用的なものになりつつあります。

できれば植栽やテキスチャーなどの機能も欲しいのですが、これらはちょっとハードルが高いなあと思っています。いつの日か実現できるのか、、現在は矩形や円などの塗りつぶしで代替することにして。

1ヶ月もかからず、ほぼ使い物になる仕上がり。早速、温めていた幾つかの設計図を引いてみました。これを PDF に落としたものをグーグル・ドライブに入れておけば、暇な時にはいつでも コンピュータはもちろん iPhone や iPad でいろいろな平面図を眺めることができますし、目の前のコンピュータであれこれと思いついたアイデアを設計図に反映させることができます。

住宅設計は高校時代からの趣味、またとないツールを手に入れることができました。NeXT 時代に培った「欲しいものは作ってしまえ」の精神です。

◯ 電子カルテ NOA の改良

以前から NOA を iPhone や iPad でも使えるようにしたいと思ってきました。現状でも使えはするのですが、パソコン用レイアウトは iOS では使い難いのです。どうすれば使いやすくなるだろうと1年ほど考えを巡らせてきましたが、先日、出先でふとアイデアを思いつきました(何かを見ていて思いついたのですが、何を見ていたか想い出せません)。

パソコンでは横長レイアウトが使いやすいのですが、iPhone や iPad など iOS では端末自体が縦長なので、これでは使い難いのです。「端末を横向きに倒せば良いではないか」と思いますが、それでもサイズの関係などでそう使いやすいものではありません。

今回思いついたのは、パソコン画面では周辺ツールが右側 1/3 ほどのツール・エリアと呼ぶ位置に現れますが、これを上側に表示すれば良いのではないか。iOS では縦方向のスクロールは快適です(もちろん横スクロールもですが)。さらに、ツール類のヘッダーのクリックでツール内容を折りたたみ見えなくできれば、速やかに見たいものへ移動できる。

テスト版を作ってみると、思った通り快適に使えそうです。ということで、早速 NOA の改装を始めました。ブラウザーが OS を認識し自動的に適切なレイアウトで表示してくれます。うん、うん、これなら行けそう、、ただし、これに伴い周辺ツールの構造も多少変える必要がでてきて、結構な改装になってしまいました。3,4日かけて改装は終了しましたが、改装には副作用的バグが伴うのが常、しばらく現場で使い様子を見てみましょう、、

◯ 変遷する愛用のクラウド・アプリ

つい数年前まで、色々なメモや記事などをスクラップする道具として Evernote を愛用してきました。最近では Evernote を使うことはまったくなくなってしまい、Google Drive を使っています。こちらですとメモだけでなく、ありとあらゆるものを格納でき、しかもフォルダー分けが私好みです。DropBox を使う人も多いようですが、私は現在のところ Google Drive が一番気に入っています。

Web 記事の切り抜きはもちろん、今までなら廃棄してしまったような使用済の見積書だとか、表計算アプリを使う一時的データ、旅行に伴う携帯品リスト・旅程表、告別式での親族代表挨拶文などなど、とんでもないものまで放り込んであります。Google といえども、そのクラウドに保存したデータはいつなくならないとも限りません。従って「無くなったら無くなったでいいさ」というものがほとんどですけどね、、

Google Drive に限りませんが、このようなクラウド・アプリの類はパソコンでも iPhone や iPad でも閲覧できるのでとても便利です。しかも Google 得意の検索も、、と、書こうとして Google Drive で全文検索をやってみたことがなかったことに気づきました。で、やってみると、PDF 中の文字列までひっかけリストアップしてくれました。さすが Google。

◯ ホンダよソニーの轍を踏むなかれ

ソニーの凋落への嘆きについては、ここでも何度か書いてきました。もうソニーの復活は当分ないだろうと諦めていますが、ホンダについては創業者なきあとも頑張ってくれていると思っていました。しかし、今年になってホンダの勢が急降下しているとのこと。原因は、ホンダの伊東社長が本田宗一郎さんが築いてきたホンダ精神から大きく離れ、権威主義の体制で利益を上げることだけに力を入れ、開発陣がまだ未完成という車を人事権をちらつかせ無理やり市場に投入、開発陣の予想通り何度ものリコールを繰り返すなどで、ドル箱の北米での販売数が急激に落ち込み国内の販売も同様なのだそうです。よくあるビジネスマンもののドラマを見ているようです。

今のうちに何とか起業精神を取り戻し復活して欲しいと強く願うものです。同様の流れが どこかの時点で Apple にも発生することを恐れています。私の好きな SONY, HONDA, Apple いずれも創業者達の類まれな発想と精神で独自の道を登りつめてきました。しかしその創業者がいなくなるとともに創業時の精神を保つことが難しくなってきます。このような流れに陥ることなく、ブレることなく創業のスピリットを持続するにはどんな方法があるんでしょうね。第三者的なもので創業時のスピリットを維持する努力をすれば良いのかなあ、などとも考えますが、それもなかなか難しいことなんでしょうね。

◯ iPhone の Touch ID を銀行口座アクセスに採用

iPhone の指紋認証 Touch ID が非常に快適に使えることから、「これを色々な Web サービスのログインに使えたら嬉しい」「そのうち、きっと誰かが実現するはず」ということを以前書きました。

と思っていたら案の定、英国で最大規模を誇る NatWest や Royal Bank of Scotland は今月から iPhone の Touch ID を使ってバンキング・アプリにログインできるようになるそうです。送金などを行うには追加認証が必要だそうですが、それでもかなり便利になるはず。

医療では患者さんのデータという昔から守秘義務を課されたセキュアなデータを扱うことから、電子カルテなどにはログイン作業が欠かせません。もし自分の持っている iPhone の Touch ID に指を載せるだけで電子カルテにログインできたら、比較的高いセキュリティーと利便性を兼ね備えた実用的な運用ができるはず。その実現は何年先になるのでしょう、、

◯ 運転免許証を返納

気がつけばもう15年以上も車の運転をしていません。運転をやめようと思ったことは一度もなく、健康のためなるべく自分の足で歩くようにしているうち、いつの間にか年数が経過してしまったのです。家内や娘が運転するので車は自宅にあります。若い頃はエンジンの調整をしたり車の下に潜ってサスペンションを換えたり、ダブルクラッチや信地ターン(サイドブレーキを使いその場でターン)などの練習、月刊カーグラフィックの発売を心待ちにしたりと、車には人一倍入れ込んでいたのにです。

73歳の更新に際し、最近は高齢者の運転で高速道路の逆走だとか、ブレーキとアクセルの踏み違いで店に突っ込むとかで高齢者の免許更新が厳しくなったこともあって、運転免許証を返納することにしました。今まで免許を更新してきたのは、携帯電話の購入や銀行口座の開設などでの身分証明として必要だからです。自主返還すると運転経歴証明がもらえるとのことで、それを申請しました。免許証の返納に限っては地元警察でもできるのですが、経歴証明が自宅へ届くには2週間ほどかかるそうです。

車の免許返納の一方で、最近の新しい高性能車などへの興味はますます高くなっています。4輪駆動のラリー・カーなどでダートをかっ飛ばしてみたいという気持ちはありますが、私の建築設計と同様、バーチャルなもので我慢するしかありません。日産 GTR なども運転してみたいですが、昔その元祖となる初代スカイライン2000GTを所有していたことで良しとすることにしましょう。

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これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です