2018.10 台風一過

わーくすてーしょんのあるくらし ( 308)

2018-10 大橋 克洋

今年は台風の多い年。久しぶりの大きな台風24号が沖縄方面から日本縦断、関東を通過しました。東京が強い風雨に襲われたのは丁度日付が10月1日に変わった頃。午前1時過ぎの風雨が一番強く、窓を打つ風の音は窓ガラスを破るのではないかと、ちょっと恐怖感も呼ぶほど。今回の台風の特徴は、いきなり強風が吹き付けたかと思うと、しばし静かになり再び強風が襲うという波動性のものでした。

翌朝の早朝散歩、台風一過の状況視察を兼ね林試の森を通ってみました。かなりの倒木が予想されましたが、入り口から入った印象は道の上を厚い絨毯のように落ち葉や枯れ枝が覆っていることだけ。しかし、そこからちょっと行くと、いきなり大きな倒木が道を塞いでおり、早朝散歩のお年寄りたちが取り巻いています。倒木はまたぐこともできないほど大きく、通常は進入禁止の縄囲いを越え迂回せざるをえません。その先にも更に巨大な倒木、こいつは太すぎチェーンソーも難しいかなというほど、片付けに重機は必須でしょう。

私の通過した範囲に倒木は5本くらいあったでしょうか。見回しても森の中に倒木は見当たらず、すべて道を塞ぐような形で倒れているものばかりでした。考えるに、森の中では互いに支え合う木があるのに対し、支える相方のいない道側だけに倒木があったのだろうと思います。人生も同じですね、、

目にした倒木の殆どは歳を経た巨木ばかり。柔軟性のない脆くなったものだけが倒れるのも、人生に当てはめられるところです。

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◯ 今月の歩術

今年春頃から体力の衰え的なことを書きましたが、9月頃から少しずつ体力も快復しつつあるようで歩きも大分具合よくなってきました。年齢的劣化は否めませんが、原因はやはり普段の運動不足というかトレーニング不足にあるのではないかと思っています。今年初めの金時山登山に備え購入したトレッキング・シューズも大分足に馴染んできて、毎朝のウオーキングも長距離以外はほとんどトレッキング・シューズで問題なくなってきました。

週1回通っている中国武術の教室では、先月 創立35周年記念イベントを行いました。年1回行っている1日練習会に表演会を組み合わせる形をとり、記念品としてTシャツと靴袋を作成。私はTシャツ作成係に手を挙げたため、デザインTシャツの業者とのやりとりで7月下旬から8月一杯これにかかりきりでした。表演会には全員参加ということで、まだ八卦掌しか習っていない私としては套路をちゃんと演じられるかどうかの心配もありました。しかし結果的にはこのお陰で先輩弟子の方々から今まで教わることのなかった細かいことを教わることができ、少し自信もつきました。教室に通うようになって丁度1年目に当たり、これまでは塾通いの生徒のように練習日の金曜が近づくのを負担に感じていたのですが、表演会を境に余り抵抗がなくなってきたのは良いこと。

イベントは葛飾区立石にある区の施設で行われました。昔勤務した懐かしい慈恵医大青戸病院の近く。夕方の懇親会は青戸駅近くでしたが、残念ながら青戸病院を見に行く時間はありませんでした。今では名称も慈恵医大葛飾医療センターと改称されています。

夏前頃から、大股で歩く時など右大腿骨頭の辺りにギックっと鋭い痛みを感ずることがありました。一時的なものですぐ治るだろうと思っていたのですが、2ヶ月以上治らず困ったものだと思っていました。しかし、これも今月に入り消失しつつあるようで、やれやれ。最近、膝関節などに無理をかけぬよう注意しながらスクワットを15回ほどやるようにしていますが、これにより大腿周囲の筋力が向上したのも治癒の一因かなとも思っています

TVの番組。腹筋の見事に割れた若い女性スポーツ・トレーナーが、生徒たちを容赦なく攻め上げていました。彼女は自分にも厳しく、その鍛え上げるストイックな姿を観ていて、自分ももっと締め上げなきゃなと思ったのでした。

◯ WRC:世界ラリー選手権

今月の WRC は伝統ある GB:英国でした。いつもは雨・霧などでドロドロのコースになるところ、今年は珍しく雨が少なくドライのコースも多く見られました。今月もトヨタのタナック、素晴らしいスピードで頭一つ抜けた速度で他を引き離していたのですが、不運にもちょっとしたジャンプの後、エンジン下部を岩にぶつけリタイアとなってしまいました。このまま走行できていれば、タナックが選手権順位トップになっていたかも知れないので非常に残念なことでした。それでも、続くトヨタのラトバラとラッピが2位・3位と表彰台に上がり、トヨタが遂にマニュファクチャラーズ・チャンピオンシップのトップとなりました。

そろそろ来季の選手移籍の噂が飛び交い始める時期。セバスチャン・オジェがMスポーツからシトロエンに移籍とのこと、フォルクスワーゲンの頃の輝きが見られないオジェには車への不満もあったのかも知れません。月半ばをすぎる頃、何とトヨタのエサペッカ・ラッピがシトロエンへ移籍とのニュース。これにはちょっとショック、私一押しのラッピ、現在でもかなり良い位置を占めており、来年あたりからミスも減って信頼できる強さを見せてくるはずと期待していたのですが、トヨタを離れてしまうのかあ、、

代わりにトヨタへ移籍が決まったのはクリス・ミーク。ミークも速いときはめっぽう速い選手ですがバラツキが大きい。最近の深刻なクラッシュ続きで、この春シトロエンから契約を切られてしまった経緯があります。トヨタへ移籍して、あのクラッシュ癖が消えてくれれば有望なのですが。私としては現在ヒュンダイ在籍のアンドレアス・ミケルセンに来て欲しいんだけどなあ、、いずれにせよ、来季 WRC も楽しみ。

◯ 女子バレー世界選手権

4年に1度の世界選手権が日本で開催されました。第1次ラウンド横浜、日本はアルゼンチンにストレート勝ちしたものの、オランダにフルセットの結果敗退。その後はメキシコ、カメルーンにストレート勝ち。そして最終、強敵ドイツにもストレート勝ちしました。

第2次ラウンド名古屋、ドミニカ共和国は意外と歯ごたえありフルセットで勝利、プエルトリコにストレート勝ち。次はここまで全てストレート勝ちしてきた強敵セルビア、第1セットをとられ、まあ仕方ないかなと思っていたところ、何と第2セットではこれまでどのチームもセルビアから奪うことのできなかったセットをもぎ取る。そして第3・第4セットも日本が獲って、まさかのセルビアを打ち負かす。ここまで好成績を残してきたブラジルにも、この勢いでいけるかと期待したのですが、フルセットの結果2対3で敗退。

第3次ラウンドで再びセルビアと当たる。まさかの敗退を期したセルビアとしてはかなりのリキが入っているはずと身構えましたが、やはり今度は日本ストレート負け。その原因はセルビアのリキもありますが、2次ラウンドでは故障で欠場していたセルビアのダブルエースの一人ボシュコビッチの復活が大きかったと思います。

ということで日本チームは残念な結果だったのですが、内容的には素晴らしいものでした。負けたオランダ・セルビア・ブラジルどれをとっても、ほんの僅かなところでの負けばかり、もしかしていたら勝っていたかもという戦いと点差でした。

今回の日本チームはどの選手をとっても夫々の武器を活用できる強者ぞろい。中田監督の「攻める陣形」例えば、古賀・長岡・石井などアタッカーを3人もコートに上げ、その周りを新鍋・荒木などの業師で固めるなど。第2次ラウンドのセルビア戦最終セットでは、手に汗握る長いラリーが続き、観客を大いに盛り上がらせ楽しませましたが、これは「絶対にボールを自コートには落とさないぞ」という気概に満ちたもので、内瀬戸・田代・新鍋その他のミラクルなレシーブも素晴らしかった。老練な荒木の攻守にわたる技もチームにとっては大きな頼りとなったはず。奥村がブロックにスパイクに見せた巧妙な技は光っていました。同様な能力を持つ島村の出番が今回ほとんど無かったのは残念。また交代でコートに上がった小幡・井上二人のリベロの絶妙なレシーブも大きく貢献したと思います。ニューフェース黒後は残念ながら今回はうまくエンジンが暖まらなかったようでしたが、まだ若いので今後大いに期待できるでしょう。アタッカーとして古賀・長岡・石井のスパイクが、かなり小気味よく決まっていました。セッター富永は長岡とのセットの二枚替えでコートに登場することが多かったですが、もうちょっと活躍の場があっても良かったかなと。キャプテン岩坂の上背を活かしたクイック・スパイクも見られました。

しかし、いつも書くことですが、まだ日本には「撃てば絶対ぶち抜く」破壊的スパイクを打てる選手がいません。オランダのスローティエス、中国のシュ・テイ、イタリアのエゴヌ、セルビアのボシュコビッチ、米国のアキンラデウォ、今回出場しませんでしたがブラジル往年のシェイラも凄かった。彼女達に撃たれれば、ほとんど取れなかった。それでも、今回の得点数ランクでは、エゴヌ246点、スローティエス238点、シュ・テイ191点に続き、古賀156点、ボシュコビッチ138点と、古賀は世界4位の得点数を挙げました。他はどれも身長190センチを越えるのに古賀は180センチ台。このように往時に比べ、古賀・長岡・石井のスパイクはそれに近づきつつはあるものの、まだまだ。黒後のような上背のある選手がでてきたので、今後の若い選手に期待しましょう。

◯ 酒

私はアルコールが嫌いではありません。いや、好きです。一番は日本酒ですが、季節や料理、雰囲気などによりビールや焼酎、中国酒も呑みます。ウイスキーやワインなど洋酒は付き合いでは呑みますが、自分から呑むことは余りありません。

アルコールを初めて呑んだのは、大学に入り初めての馬術部夏合宿。合宿所は秋田の豪農の広い日本間でしたが、練習から帰ると夕食の膳の真ん中にデーンと日本酒の一升瓶。騎兵あがりの馬術教官から「落馬祝だ、一杯やれ」と湯呑に日本酒が注がれました(同期の仲間の落馬祝)。私はまだ18歳の未成年でしたが、当時はそううるさい時代ではありませんでした。馬と酒はつきもので、そこから楽しい酒との付き合いが始まりました。農家から借りた馬を練習後手入れして「ありがとうございました」と帰ろうとすると、農家の方が縁側から「学生さん、ちょっと」と手招きします。渡された湯のみ茶碗にヤカンから白い米の研ぎ汁のようなもの。「何ですか?」と尋ねるとドブロク。合宿所に帰ると飲ん兵衛の上級生から「大橋、いい所に当たったなあ、俺の所そんなの出ねえぞ」。

学生の頃、酒に強い父に言われたことは「アルコールを呑む場合、段々強い酒になりがちだが、弱い酒にしていかなければ駄目だぞ」。しかしこれ守れていませんね。呑むごとに舌が麻痺し、より強い刺激を求めるので。それで翌日後悔すること数知れずなのに、、

そのようにして、若い頃は「アルコールならガソリンでも軽油でももってこい」だったのですが、流石に50代も中端を過ぎると馬鹿呑みはできなくなりました。それでも晩酌は欠かしたことがありませんが、先月あたりからたまに休肝日を設けるようになりました。たまたま、二日酔いで晩酌をパスしたのがきっかけだったかな。若い頃と違い最近は深酒をすると胃をやられてしまい、今晩はアルコールをパスしておこうかなと。以前は晩飯にアルコール抜きだと何か物足りない気がしていたのですが、結局これも習慣だったんでしょうね。

◯ 日本酒

私が一番好きなのは日本酒、それも燗酒なのですが、最近はどこに行っても冷酒が主流になりメニューにある燗酒用銘柄は1種類だけだったりします。しかし、どうなんでしょうね。やはり日本酒は燗酒が本来と思うのですが。

これも学生の頃父から言われたのは「冷や酒は後から効いてくるから油断するなよ」。「親父の小言と冷酒は後から効く」とも言いますね。しかし、最近の冷酒は薄めなので昔の冷酒ほどは効かない気がする。

これはあくまで私の主観ですが。冷酒で口に含んだとたん「旨いなあ」と思うことは余りありません、何か水っぽい感じがするし。それに対し、旨いアテを前に燗酒を小さな猪口でちびりちびり呑むのは「日本に生まれてよかったあ」と思う至福のひととき。

晩酌の日本酒は近くの酒店で一度に二升くらい買ってきます。選ぶのはほとんどの場合新潟銘柄の2千円以下のもの。これが旨い(伝え聞くところによれば、新潟のお姐さん達の意見では新潟の酒は安いもののほうが旨いとか。我が意を得たり)。最近は菊正宗・松竹梅など往年の銘柄も選びますが、これが意外と旨い、燗酒にぴったり。当たり前か。燗酒用は濃くトロリとしてますからね。やはり日本酒は燗酒だよなあと、、

しかし最初から冷酒で刷り込まれるこれからの人たちは、きっとその逆の感覚なんでしょうね。彼らも年をとると燗酒の良さもわかってくることを期待して(日本の良き伝統を残して欲しい)、、

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武蔵小山駅前に建設中のタワーマンション

今月は36階まで成長しました。あと5階です。

これは日々の生活で感じたことを書きとどめる私の備忘録です