2006.05 久々に Internet Server 再構築で大格闘

わーくすてーしょんのあるくらし ( 159 )

2006-5 大橋克洋

今月はサーバ再構築、MacBook 発表と Seagaia meeting が重なり、予想外にコンテンツ豊富となりました。 余り重くなっても何なので、一部のコンテンツを 翌月へ回させて頂きます。

< 2006.04 選挙戦に活躍した IT 機器 | 2006.06 Seagaia meeting 2006 こぼれ話 >

早朝トレーニングで、ちょっとした進展がありました。 2年ほど前から中国武術の影響を受け、ストレッチをやっています。 片足を椅子の上にまっすぐ投げ出し、そこへ顔をつけるよう前屈するトレーニング。 中国武術で「圧腿」と呼ばれる練習をやってきました。 長年の運動不足で固くなった身体はなかなか思うよう曲がってくれません。 無理をすると関節を痛めるので、 毎日少しずつ腱を伸ばすよう努力してきました。

その甲斐あって、ここ数日前から比較的楽に額が下腿に付くようになってきました。 立位から膝を曲げないよう前屈していって、 両下肢を手で抱え込み額を両下肢に密着することも楽にできるようになりました。 このような関節の柔軟性は、歩術にも大きな影響があります。 歩行時に後肢の踵をなるべく上げず、 前肢もなるべく水平に着地することが 滑らかにできるようになったのです。 本に書いてあった通り、 これにより歩行スピードはまた一段上がったようです。

関節の柔軟性がさらに高まれば、 長距離歩行の疲労もさらに少なくなることが予想されます。 動物は歩けなくなったら終まいですからね。 人生の最後までしっかり歩いて行こうと思っています。 筋トレ・ダイエットを始めて4年目に入ります。 この間、体調はベスト・コンディション、 アルコールも毎晩とても美味しく呑めています。

○ 気の持ちようで身体能力は大きく変わる

中国武術から、最近もうひとつ会得したことがあります。 「心の持ちよう」というか「気持をどこへ持つか」により、 人間の身体はこんなにも違うものかということです。 例えば毎日、懸垂や倒立をしています。 回数を重ねるうち、とても辛くなってきます。 今までは回数を1、2、3とカウントアップしていました。 最近 発想を転換して、目標値からカウントダウンするようにしてみました。 つまり「あと残り幾つ」というわけですね。 そうすると、モチが全然違うんですね。辛さが楽になりました。

これは回数だけの問題ではありません。 例えば片足立ちで100数える場合、 フラフラしないようどうしても上体に意識をもってきてしまいます。 足が地面から生えていることをイメージし、 足の裏に意識をもって行くようにしたところ、 フラツキがずっと少なくなりました。

腕を振り上げる場合も振り上げること自体を意識すると、 どうしても力んでしまいます。 しかし、目的の空間にあるものを何気なしに掴みに行こうとすると、 力むことなくしかも意識したよりずっと早いスピードで腕が動くのです。 風切り音までするようになりました。 重いものを持ち上げる場合や腕立て伏せなど、 普通は息を止めて力を入れてしまいます。 しかし普通に自然な呼吸をしながらやると、ずっと疲労感が少ないことも発見しました。 やはり自然が一番なんですね。

中国武術では、ひとりでゆっくり演武を行うことが多いのですが、 「独りで行う時は多勢を相手にしているつもりで動け」 「多勢を相手にする時は誰もいないつもりで動け」 という教えがあります。なーるほどね、と今更、納得した次第です。

○ Internet サーバ上の Web がどうしても他から見えない

今年のゴールデンウイークは、 Internet Server との格闘でほとんど費やされてしまいました。 私のところのサーバは MacOS X Server で立ち上げています。 Version.10.3 で運用してきたのですが、 機能アップする必要があり 10.4 Tiger に上げることにしたのです。 久々に今回はその顛末記です。

ゴールデンウイークで時間もたっぷりあるので、 クリーン・インストールすることにしました。 サーバ再構築でいつも あっさり立ち上がるのが Web サーバです。 確かに立ち上がることは立ち上がったのですが、 ファイアーウオール越しのマシーンから見えません。 試しに Web サーバ向けに ping を打ってみると、ちゃんと返ってきます。 そこで telnet で直接 Web サーバにアクセスしてみました (基本的にはこれでも Web サーバから HTML テキストを取って来れるはず)。 ところが、うんともすんとも言わないのです。

ssh でアクセスしても同じで connect しません。 ping が通っているのに他のプロトコルでは受け付けないとは、 そんな馬鹿なと、、、ちなみに、ファイアーウオール設定は何も変えていません。 これで散々悩み、何度も OS のクリーンインストールを繰り返しました。 ようやく3日目にして解決したのですが、わかってしまえば馬鹿馬鹿しいというか、、、

サーバマシーンに設定した net mask 値が違っていたのです。 net mask 値は設定メモに記録してあるのですが、 それを設定マニュアルへ書き写す時に誤記したのです。 そう言えば OS をインストールし IP 設定するところで、 システムが何か警告を出していたのを思いだしました。 いつも使っているメモを写した「この設定マニュアルに間違いはあり得ない」 という思い込みが間違いの元だったのです。

○ Mail サーバの設定にてこずる

ようやく その問題が解決してから、 今度は Mail サーバの設定に2日ほどを費やしました (MacOS X Server には Mail サーバとして Postfix が載っています)。 わかってしまえば問題は簡単な部分だったのですが、 いつものことでそれを見つけるまで賽の河原でした。 マニュアル本を読んでも「MacOS X Server の設定は GUI で行うこと。 手でやると再設定が必要になった時 GUI が見えない部分をいじるため、 後で何がなにやらわからなくなる」とのことです。 それは確かに言えること。 昨年1月の Mail サーバ再構築時にかなり痛い思いをしました。

そんなことで、GUI での設定にこだわり2册のマニュアル本を元に、 絶対問題ないはずの設定を何度も繰り返したのですが、 どうしてもメールが完全には通りません。 そこで以前手で設定した頃、 自分で作った Postfix の設定マニュアルを参考に、 GUI 設定後の設定ファイルに数行手を加えました。すると ばっちり動き出したではありませんか。 うーむ、嬉しいような悔しいような、複雑な思いでした。 確かに修正部分は GUI からでも設定できそうな部分でしたから。

○ 極めて簡単な Mailing list の設定

これまではフリーウエアの FML で Maiing list を運用していました。 今度の X Server には標準で Mailman という ML 機能がついています。 試してみるとたった一つの設定画面の中ですべて設定できますし、 ユーザが自分で登録・退会できたりと機能も豊富です。

しかし、今までの ML 登録者データを移行するのが面倒そうだなと、 ひとまず以前の FML を使うことにしました。 ところが簡単にいくはずの FML の起動がどうもうまく行きません。 ということで、キビスを返して Mailman を使うことにしました。 やってみると以前の登録データの移行は極めて簡単、 単に登録した e-mail アドレスの複数行をコピー・アンド・ペーストして終わりでした。

Mailman では、メールの過去ログや参加メンバー名簿を Web で公開する機能がついています(全面公開かメンバーだけかなど、 選ぶことができます)。 いままでもこれをやっていましたが、FML では多少手作業が必要になります。 今度は単に HTML で公開するかどうかにチェックを入れるだけです。 とっても簡単ですね。

○ うへっ! blog 開店すっごく簡単なんですね

MacOS X Server を 10.4 に上げたら、weblog (blog) の機能がついていたので、 早速 weblog を開店することにしました。 おー、さすが MacOS X Server、weblog 開店ものすごく簡単なのでびっくり!!

単に「サーバ管理」アプリの「 Web 設定」で「weblog を有効にする」にチェックを入れておくだけ。あとは web ブラウザから設定用 URL を入力すると blog の設定画面がでてきます。 そして自分の名前で login して設定するだけ。カテゴリーやレイアウトなどの設定も極めて簡単、マニュアルなど何もいりませんね。

blog 画面の中の RSS アイコンを 他の Safari 画面へ drag & drop で放り込んでやると、 blog を RSS 用画面で閲覧できます。 あとは、これをブックマークへ登録しておくだけで RSS を利用できるようになります。 これで私が更新したかどうかが簡単にわかるようになるので、 余り更新をさぼっているとすぐバレて booing を喰らうというリスクもあるわけで ^ ^)

、、、と書いたのですが、 どういう訳か外部から繋ぐと weblog が表示されないようです。 ちょっと一旦 blog 閉店して調査させてください。 おそらくは Mail や FML などの設定で試行錯誤のため、 色々なファイルやフォルダーをいじったからではないかと思います (せっかくうまく Mail 動き出したので、 もうクリーンインストールはしたくないしなあ、、、)

○ weblog へ外部からのアクセス解決

それから約一週間悩み、試行錯誤を繰り返しました。 そして、ついに「weblog がインターネット側から見えない問題」が解決しました。 コンピュータってのは根性でやれば「必ず何とかなる」んですよね。 だもんで、また深みにハマってしまうところは 博打や麻薬と同じかも、、

MacOSX Server でファイアーウオール越しに weblog を上げていて、 外から見えない問題で悩んだ人は絶対にいるはずと思いつつ探しても、 国内に情報は見当たりません。 こりゃあ国外も検索対象にしなきゃ駄目だなと 「weblog firewall port macosx」などのキーワードで探しまわった結果 ついにみつけました。海外 weblog の # Setting up Weblogs in Tiger Server というエントリーです。

そこには「私の weblog は port 16080 というパフォーマンス・キャッシュに リダイレクトされてしまう。 ファイアーウオールから port 16080 をブロックする必要がある」 「このパフォーマンス・キャッシュは Server Admin の web section でチェックを外せば良い」と書かれていました。

私も 16080 へリダイレクトされていることは気がついており、 ファイアーウオールの port 16080 に穴を開けてみたりもしたのですが、 効果はありませんでした。 なるほど、これはパフォーマンス・キャッシュが使うポートだったんですね 、、、ということで「サーバ管理」ツールの中の web 設定で パフォーマンス・キャッシュのチェックを外すことにより、 めでたくインターネット側から weblog が見えるようになりました。

# 私と同じ悩みを持った人の検索に引っかりやすいよう、関連検索キーを文中に散りばめておきました。お役に立てた際はメールください。喜びを分かち合いましょう ^ ^)

○ ついに出た MacBook

ゴールデンウイーク明けに iBook の後継機が出るという噂があり、 ずっと待っていましたが、 MacBook

とうとう発表になりましたね。 iPod 同様、ホワイトの他にブラックのものが出ました。 とりあえず液晶サイズ13インチ版だけですが、気になる重量をみると、 残念ながら 2.36kg と私が持っている PowerBook 12インチより大分重いですね。 うーむ、これなら MacBook pro 12インチの出現を待ってもよいかな。 重量 2kg 以下なら衝動買いしかねませんでしたが、、、

従来の iBook に比べ横長になったようです。 購入する時にホワイトにすべきか、ブラックにすべきか、 結構悩んでしまいそうです。 ここ数年、私は持ち物を選ぶとき極力ブラックを選ぶ傾向にあります。 理由は、無彩色なので他のものとコーディネイトしやすいのと、 シンプルで力強い感じがするからです。 しかし過日 iPod を選ぶ時は、ホワイトを選びました。 やはり iPod

にはホワイトが似合うと思ったからです。 MacBook の場合はどうなんでしょう、 結局実物を見てその質感から選ぶことになるのでしょう。

ある blog に「ブラックの筐体が NeXT を憶いださせる」とありました。 確かに!これは言えます。MacBook black の片隅に NeXT の美しい小さなロゴをつけたら素晴らしいでしょうね、、 ということで久しぶりに NeXT のロゴを引っ張りだして、 この画面に貼付けてみました。Jobs のこだわりの固まり、 ふんだんに資金をつぎ込んだ「誇り高く格調ある NeXT」が蘇るようです。

発表から一夜明けて、Apple 社の MacBook に関する説明を読んでいると、 「iBookまたは12インチPowerBookと比べて30%も広い表示領域を実現します」 「iBook より最大5倍速く、12インチPowerBook と比べても最大4倍速い性能を、 洗練されたインダストリアルデザインにまとめています」のように、 12インチPowerBook より優れていることを強調しています。

、、ということは、12インチMacBook pro を今後出すつもりはなく、 MacBook で置き換えるつもりかな、、そうだとすると、 日本のユーザにとって余り嬉しくない状況だなと感じました。 そうか、寸法的に 12インチと14インチの中間ということは、 14インチ MacBook も登場することはないんだな、と思い当たりました。 まあ、製品の種類を絞り込むことは製品管理の面からは正しいのかも知れません。

にもかかわらず、多少製品の幅を広げてくれるなら、 12インチより小さな MacBook の登場する意義はあるんじゃないかな、 などと希望的(でも当面は無理そう)な観測もしたくなりますよね。

○ 予約入れてしまった MacBook

色々な状況から薄々察していたことが明らかとなり、 私の決心にとどめをさしました。 Apple Computerのワールドワイドハードウェアプロダクトマーケティング担当バイスプレジデントであるデビッド・ムーディ氏の ITmedia インタビュー記事によると、「MacBookの投入はMacintoshがIntel CPUへ移行する一環だ。今までiMac、Mac mini、MacBook Proの15インチ、そして17インチと発表してきたが、今回のMacBookでノートPC製品のラインアップは完全にIntel Coreへと移行した。このMacBookはiBookと12インチPowerBookの後継という位置付けになる」とありました。

この記事で一気に私の心は「12インチPowerBook の後継は MacBook しかない」と心が決まりました。他の記事によると AppleStore GINZA では MacBook の持ち帰りができるとのことです、早速都医の帰り AppleStore へ向かいました。 内心「本当に在庫があるんだろうか」と疑いつつ、、

梅雨に入ったようなジメジメとそれでいて急いで歩くと汗ばむ気候の中、地下鉄を日比谷で降りて銀座の AppleStore へ。店頭展示されている MacBook Black を見てきました。「おー、なるほどー、こりゃあ NeXT だ」の第一印象。 黒いボディーはまさに昔愛してきた、今は亡き NeXT 特有のつや消しブラックです。 NeXT を愛した連中は絶対にこのボディーが気に入るでしょう。12インチPowerBook より薄い感じで、キーボードも従来の Mac とはちょっと違う印象でした。ということで MacBook Black に決まり!

4F の売り場へ行くとノリの良い女性スタッフがいました。「MacBook Black を欲しいんだけど」というと、「あ、残念でしたねえ、、今切れちゃてるんです」とのこと。「いつ入荷しそう?」と聞くと「それが全然わからないんです。明日かも知れないし、一週間後かも」。私としては、できれば来週木曜からの Seagaia meetign in SAPPORO に持って行きたかったのです。それに間に合わないなら on line の AppleStore でも良かったんですが、、

でも勢いで「じゃ、予約お願いします」と頼んでしまいました。入荷しても取りに行かないと1日しか押さえておいてくれないそうです。うーむ、どのタイミングで入荷の知らせがあるかが問題だ、、、 今月中にここでレポートできるんだろうか。

○ MacBook black をゲット

待たされることを覚悟していたのですが、 翌日午後 Apple Store から「入荷しました」との電話。 いそいそ銀座まで、、

まず一夜明けての印象です、、

とても精密な仕上げ、筐体はまさに NeXT です。 やはり「NeXT 社は Apple 社に吸収合併されたのではなく、 事実上 Apple 社として生まれ変わった」ことが明らかですね。 これはとても良いことです。あの素晴らしい NeXT が還ってきたんですから。 ポリカーボネイト仕上げなんだそうですが、 とても薄く「え、チタンじゃないの?」 と思ってしまうくらい表面は固そうに見えます。 黒い艶消し仕上げで、指紋はつきませんが油跡などは目立ちます。 12インチPowerBook より薄いですが、横幅は明らかに大きくなりました。

メモリー拡張のため、裏面のバッテリーをコイン一枚ではずします。 さらに3本のプラスねじをはずすとレバーが2本突き出てきます。 これをぐいっと押し込むとメモリーが押し出されてくる仕掛けです(注意: 底に書いてある図を参考に、メモリーの裏表を間違えぬよう。 メモリースロットはかなり固いのでしっかり押し込む。 私は最初メモリー交換した後、 メモリーの差し込みが浅かったようで電源を入れても立ち上がらなかった)。 HD もメモリーと同様、単に引っこ抜くだけで工具も要りません。

その後 1週間持ち歩いての印象です、、

重量は12インチPB よりやや増えていますが、気になるほどではありません。 しかし薄く幅広かつ重量感があるので、 片手で捧げ持つ時など気をつけないと 取り落としそうになります。 画面上下幅は変わりませんが、左右幅が大きいので広く作業できるかなと、、 国産機に多い光沢液晶ですが、映り込みはそう気になりません (後ろから覗き込まれていることがわかる、という副産物が :-)

Mac mini intel のレポート同様、圧倒的な体感速度向上は感じられないのですが、 グラフィック性能は上がったようです。 でかい PDF を展開してもいきなり「ドカン」と表示されます。 ここは明らかに早いですね。 無線LAN感度も明らかに上がっています。 後述する Seagaia meeting の会場などで、 他の PowerBook には捕まえられない無線LANを沢山つかまえられたのは、 とても嬉しい点でした。

私の感想として、MacBook はやはり「買い」でしょう。 こだわりがなければ MacBook white で十分と思います。 メモリーや HD で悩むなら、後から自分で追加することができます。

○ Seagaia Meeting レポート 札幌から

毎年レポートしている Seagaia meeting です。 今年は札幌医大の三谷先生のお世話により初めて 札幌で開催 されました。

前日の東京は午後から凄い雷雨が夜半まで続くという天候でしたが、 明けて当日の朝はとても良い天気となりました。 まず初日25日(木)は午後からプログマーズキャンプです。 電子カルテのデータ標準交換規約である MML (Medical Markup Language) の新しい機能についての報告やディスカッション、 SIG 報告などが行われました。

宮地力@(国立スポーツ科学センター)先生のスポーツ科学SIG 報告で、 スポーツ選手の記録を 動画データベース化する話はとても面白かったです。 シンクロナイズド・スイミングの動画に Annotation (注釈)をつけたり、 動画に動作種別などのキーワードを振っておいて、検索したりなど。 「なーるほど、やはりビジュアルなものの方が 圧倒的に視認性がよく瞬時に判断できるメリットが大きいなあ、、」と

これを見て「ビジュアルな電子カルテを作ってみたいなあ、、」と思いました。 10年早ければ本格的に取り組めたでしょうが、 根性入れても完成まで5年から10年はかかるでしょう、、 電子カルテ開発を始めた時と同様、 手本のないところからの開発、「無から有を産む」仕事は、 私にとってとても魅力あるアイテムなのです。

考えてみれば20年前の電子カルテ開発にあたって、 まずイメージしたのは「宇宙船のコックピットのようなものを 作らなきゃならないのかなあ」ということでした 、、ということは、あの時の発想は正しかったことになります。 ようやくハードやソフトがそれを実現する能力を持つようになってきました。 残念ながら私の能力や持ち時間が低下しつつあります、うーむ、、

プログラマーズ・キャンプの懇親会は赤レンガでできたビール倉庫跡 「ビアケラー札幌開拓史」で行われました。 Seagaia meeting は、いつも写真のように和気あいあいと 楽しく勉強する会です。

# 意図せず 何か写真にキワムさんの出現率が高いような :-)

明けて26日(金)午後からが本来の Seagaia meeting です。 北大情報科学研究科情報メディア講座の山本強教授による特別講演 「ブロードバンド時代の CG 技術」は面白く拝聴しました。 上はスライドの一部です。 Annotation (注釈) は、 宮地先生のレポートの中でも特に興味深く思ったものでしたが、 ここにもでてきました。

「網羅性」も面白かったですねえ。 google のやっていることが、まさにそうですが。 コンビニ商品の膨大なデータをグラフにしてみると、 大塚のボンカレーの売れる日が火曜日にピークがある。 「火曜はカレー日」という CM が原因ではないか。 単一電池(単二や単三ではない)が、年間を通し飛び抜け売れる日がある。 これは何かというと「防災の日」というのも面白い話でした。

もうひとつ面白かったのは、 車の屋根に景色を360度方向撮影できるビデオカメラを積んで、 北大構内をめぐった映像です。360度の景色が記録されているので、 録画を見る場合 マウス操作でどちら方向でも見ることができます。 北大名物のポプラ並木の一部が、 この撮影直後に台風で倒れて失われ、これは貴重な映像となったそうです。 山本教授は北大構内をくまなく記録したいのだが、 今の学生さんはなかなかノッてこないと嘆いていました。 うーん、その気持ち良くわかります。 われわれが学生の頃はそんな面白い(馬鹿馬鹿しい)話、 ノリノリでしたが、、

もうひとつ。 われわれが生まれてから死ぬまでに喋った言葉を録音すると、 わずか2TB(テラバイト)ちょっとで収まってしまうのだそうです 「へえー、そんなもんなんですかね」。 自分の喋った言葉を網羅的にしまっておいたとすると、 面白いことも起こるんでしょうが、ちょっとヤバイことも(かなり)ありそうな、、

MedXML コンソーシアムのコアメンバーとともに

Mac の画像アプリ「プレビュー」で画像処理

暗かった右端が見えるようにと やや増感し過ぎ?

Seagaia meeting の懇親会は、 ジャスマック・プラザ・ホテルで行われました。 宴会料理は中年以後には適当でないものが多いので、 私はいつもサラダや魚類をつまむ程度です。 帰っても部屋に食べるものは何もなく、 反動で翌朝の朝食はやや食べ過ぎました。

Seagaia meeting の今年の メインテーマは、 「日本版 EHR の行方 -- 地域医療連携を支える IT インフラ」というものです。 私が1、2年ほど前から考えるようになったことを、 すでに海外で本格的に実現している「データ・マッピング」について、 ニュージーランドの ORION 社の方からの講演がありました (肌が黒いのはインド系の方なのだそうです)。

昨年ニュージーランド大使館から「HOTプロジェクトの役に立てないか」と 東京都医師会の私へ連絡がありました。 その内容からむしろ MedXML日本医療ネットワーク協会の方が適当であろうという判断で、 そちらへ振ったという経緯があります。 それがこのデータ・マッピングの話です。 当時大使館におられたチョウ・マコさんという女性が通訳を務められました。

最終日午後は、各地の地域医療連携システムの事例報告でした。 私もここが一番聞きたいセッションのひとつだったのですが 早く帰らねばならない事情があり、 一番最初に HOT プロジェクトの現状や今後の考え方について話をさせて頂き、 先に退出しました。一緒にHOTプロジェクトへご尽力頂いている座長の中島さんに 後のフォローをお願いするということで、、

○ 技術革新は凶か吉か

今回もサーバ再構築に多大な時間とエネルギーを必要としましたが、 毎度苦労してきた Mail サーバの設定も、今後は簡単に行きそうな手応えがありました。 技術は進歩しますね。 しかし、一方でちょっとした懸念がないでもありません。 このように GUI で簡単に設定できるのは良いのですが、 今回の Mail サーバ設定のように中で何をやっているかが わからなくなりつつあります。

昔 UNIX をいじっていた頃、ソフトの設定は すべて手でターミナルから打ち込む必要がありました。 それだけに構造がどうなっていて、何をやっているかがある程度わかりました。 昭和40年頃、車のボンネットの中はガラガラで、 キャブレターを調整したり、点火プラグをはずしてチェックしたりできました。 それから20年以上を経てボンネットを開けて見ると、 アルミダイキャストの美しいエンジンがぎっしり詰まっています。 「あ、これは手をだすもんじゃないな」と、 ボンネットをバタンと閉めた覚えがあります。 コンピュータもまさに、これと同じですね。

○ 脳みそのリハビリ効果明確に

今回このように、久々のサーバ再構築をして気がついたのですが、 今から3年前には、こんな根性の要る仕事は 考えるだけで面倒でやる気がしなくなっていたのです。 以前のコラムでも書いた「面倒と感ずるのは、能力低下の証拠」ですね。 「これも、まあ歳だから仕方ないか」と諦めていたのですが、 コンパイルで山のように出るエラーメッセージをひとつひとつ つぶしながら2日かけて X window をインストールした10年前に、 今回かなり近づいてきたのに気がつきました。

あの頃のように徹夜に近い仕事を続ける気力・体力まではありませんが、 ソフトウエア解析に根性で食い下がる能力は、かなり回復したことが確実です。 これもひとえに毎日のたゆまぬ筋トレ・ダイエットによる 「高脂血症の解消」と「筋トレによる気力充実」効果に他なりません。 そんなことで、またプログラミングに取り組む意欲も湧いてきています。 感謝、感謝、、

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散歩の途中でショッピングの末娘をまつ愛犬ゆい