「アトピー手記」
43歳2013年12月4日
43歳2013年12月4日
松本漢方クリニック受診までのあゆみと治療の中間報告・実証
今回、私の手記は漢方によるアトピー性皮膚炎の治療経過では無く、ステロイドの「無力」を示したいと思います。
【松本漢方クリニックとの出会い】
大学病院にて皮膚科に通院してアトピーの治療をしていたが「やるべき事はやったが、もう打つ手がない」と言われ惰性でステロイド治療をしていました。ステロイドの薬では付け焼き刃な治療でしかないと診をもって感じていた私は未来を開くためにインターネットで検索にたどりつきました。松本先生の治療概念は難解で私には理解に遠く及びませんが、直感で「スジが通っている!」とかんじました。
【アトピーの経緯】
幼稚園に行く頃から手と足の裏がカサつくので、保湿クリームで対応していました。小学校2年生の時に肥満になり、直射日光を浴びると太ももに色素が抜けたまだら模様が出来ました。この頃にいじめに合っていて全身の肌が乾燥していたのを覚えています。
その後、スポーツクラブに入り標準な体重に戻りまだら模様は消えましたが、カサつきは相変わらずでした。中学2年生(思春期)の頃、全身にかゆみが出るようになりました。特に就寝前に体が火照り全身をかきむしり眠れない時が多々ありました。これが痒みとの戦いの始まりです。特に病状が悪化したのが、高校1年生の時でした。家を建て直す為に古い社宅に引っ越した時です。全身の感想がひどく、服を脱ぐと床に白い粉(角質)がパサッと落ちる状態になりました。またレイノー症状のように手足が冷え倦怠感があり体調をコントロールするのが非常に難しかった事を覚えています。
【ステロイド治療の始まり】
全身の保湿クリームで皮膚(体調)の管理に限界を感じた私は、最寄り駅にある皮膚科を受診しました。高校2年生の時です。これがステロイド治療の始まりです。
処方された薬
飲み薬ステロイド、精神安定剤
塗り薬顔:ワセリン系、ステロイ改善」の可能性があると称する注射を腕に2回行いました。人により効果があったり無かったりとのことでした。私には効果がありませんでした。社会人になるまで通院していました。
【無知な整形外科】
社会人になりいままで通院していた皮膚科は平日のみの受診で通えなくなり近所の整形外科が皮膚科も始めたことを知り通院するようになりました。今まで顔にステロイドを使ったことは無かったのですが、この時初めてステロイドの塗り薬を処方され使うことになりました。
その後、突然に両眼の眼圧が正常値の約3倍程上がり(緑内障)点眼薬・飲み薬そして手術を行いましたが両眼内側の視野が欠け大幅に視力が低下してしまいました。眼科医から「原因不明」との事でした。後の検査で先天性緑内障でないことが分かりました。通院していた整形外科では顔が赤く腫れる症状が改善されないので冒頭に述べた大学病院への受診を促されました。
【大学病院】
大学病院の皮膚科の医師に処方されている薬を示すと顔に使用するには強すぎるステロイドが処方されていることがわかりました。私は医師に「ステロイドにより緑内障になったのでは?」と問うと「手術でもっと強いステロイドを使って副作用でないから関係ない」との返答でした。今考えると急性期の短期間使用と吸収率の高い部位での長期使用では比較にならないのではないかと思ってしまうのですが・・・。
大学病院にてさらなる精密検査とパッチテストを行いIgEを下げる為に色々治療を行いました。抗真菌薬・整腸剤・新薬の塗り薬・植物アレルギーを抑える為の食前に飲む抗アレルギー剤etc。一旦IgEが下がるものもありましたが、しばらくすると値は元に戻ってしまいました。約8年前後通院して一行に改善されず、ステロイドは根本的な治療にはならず付け焼き刃だと実感しました。そして医師から言われた言葉は、「やるべき事はやったが、もう打つ手がない」。
【松本漢方クリニックを受診】平成17年2月初診
このままつらい人生で終わる気もないので、松本漢方クリニックのHPを読んで一大決心をして遠方から門を叩く決心をしました。現在、治療を開始して約8年が経ち治療中です。
正確な値を忘れてしまいましたが、
IgE
初診時:約8000
Max:約15000(リバウンド時)
現在:1418(13/10/25)
重症?から凄まじく変化しました。松本先生に判断していただきたいと思います。治療経過に関しては、他の方の手記を参照して頂ければと思います。私もリバウンドで約2ヶ月間休職し、松本先生に大変お世話になりました。
今回、私が一番述べたいのは、ステロイドでは得られない「改善」が漢方で得られた事です。漢方で治療を開始してから約4年後にそれまで朝晩全身に保湿クリームを塗らないと感想して保湿が保てなかった皮膚が、かろうじて保湿クリームを塗らずに過ごす事が出来るようになりました。これは大変な変化です。ご経験のある方は理解して頂けると思います。
そして治療開始から7年後には、大学病院では下げる事ができなかったIgEおよび詳細なアレルギー反応値が下がりました。上記を述べるために前置きが長くなりました。
【現在】
手のひらと足裏がガサつき、冬になるとあかぎれになり、喉周辺が痛くなってくると眼の周囲が重たく感じ顔が浮腫みます。
【終わりに】
漢方によるリバウンドの治療は非常に厳しいです。(もちろん程度にもよりますが、私の場合は)本当に「忍耐」の一言につきると思います。最後に松本先生の言葉を信じられるかどうかです。
某国営テレビで放映されたアレルギー治療の特集で、番組の最後にステロイド治療で皮膚が綺麗になった女性が登場して司会者が「ステロイドで良くなるんですね!」と感嘆していました。ところが、血液検査のアレルギー反応値は一切公表されませんでした。視聴者を馬鹿にしているとしか思えません。私達は、正しい情報を収集し賢明な判断が出来るように努めていかなければならないと感じます。