「乗り越えれば、明るい未来が待っている」
20歳2016年10月10日
20歳2016年10月10日
私は小さい時のことはあまり覚えていませんが、母が言うには、小さい頃から薬を塗っていたそうです。それがステロイドかどうかはわかりませんが、とにかくアトピーが出るとストレスなのかな、っていう感じに捉えていました。小学6年生の時は中学受験をするということで、学校行った後に塾に行き、夜遅くまで勉強して帰るという習慣がついていましたが、その時は、とてもストレスを抱えていました。だから、塾から帰ってきて家に着くとホッとしたからなのか、身体が痒くなり全身を掻いていました。両親も私の身体を心配して、「ストレスを抱えないようにしないとね。」と言ってくれましたが、アトピーで皮膚がキレイでないことは、当時の私にとって辛いものでした。
そしてその頃は、近くの皮膚科に行って、ローションやステロイドをもらって少し塗る、ということが続いていました。「ステロイドは最初強いのを出すから、痒いのが治ったら、また来てね。」と言われていましたが、少しでも塗るのをやめるとまた痒くなるので、結局ずっと塗り続けていたと思います。高校にあがったら、「ステロイドはよくない。」という情報があったので、皮膚科にも行かなくなりました。そのころ接骨院に通っていて、その時に薬を塗られていたのですが、多分あれはステロイドだったかなと思います。
松本漢方クリニックに行くようになったのは、妹がすでに松本漢方クリニックに2014年7月から通っていて、松本漢方クリニックの理論に家族が納得していたからです。私のアトピーがその頃とてもひどく、父が「これはもう行くしかない。」ということで、2015年の12月に東京から夜行バスで向かいました。そこで漢方やアシクロビルなどを処方されて、治療が始まりました。「私はそんなにリバウンドがないだろう。」と思っていましたが、1月になると、とても大変でした。
私の約半年の様子を振り返ります。まずだんだん皮膚が赤くなり、滲出液が出てきて、時間が経つと硬くなり、服も汚れる、濡れて匂いがするようになりました。それで、薬を塗ったあとは、肌触りのいいガーゼや手ぬぐいでぐるぐる巻きにして、ガムテープで巻きつけていました。でも夜、痒くなると無意識のうちに掻いているので、シーツの上には皮膚がボロボロと落ちていて、腕のガムテープははがれていて、ガーゼ、手ぬぐいは滲出液でいつも濡れていました。それを毎朝見るのが、本当に辛かったです。毎日何枚ものガーゼや手ぬぐいを使っていたので、母がいつも洗濯をしてくれていました。
漢方風呂は父、母が作ってくれて、定期的に入っていました。普段は学校から帰ってきて家に着いてから痒くなることが多いですが、漢方風呂に入った翌日は学校にいる間も痒かったです。お風呂の中でも痒くなるので、身体中を掻くことになります。そうすると、皮膚がどんどんお風呂の中に出てくるのです。家族が他にも入るのに、私の後に入る人がこんな汚いお湯の中に入るのは申し訳ないと、いつもできるだけ後に入るようにしていたくらいです。でもお風呂に入ると、痒さが引くので楽でした。
家の外だと痒くても掻けないですから、それもストレスになります。外でちょっと掻くと、友達に「あまり掻かないほうがいいんじゃない?」と言われましたが、掻かないとイライラしてきます。それからストレスだったことは、自分の皮膚の状態を見ることです。朝起きてベッドを見るのが辛いと書きましたが、それよりも自分の身体を見るのが辛かったです。お風呂に入った後に薬を塗り、身体にガーゼや手ぬぐいを当てるのに、いつも30分以上かかっていました。
学校に行くときも、できるだけガーゼなどを巻くようにしていました。服が当たると痛いからです。あと半袖になって、空気に触れるのも痛かったです。だから、学校の実習で半袖にならなければならない時、初日は半袖で行きましたが、どうしても辛くて、先生に伝え、私だけ長袖のシャツを着させてもらいました。その頃はまだ冬だったからよかったですが、夏だったら、とてもそんなことはできなかったと思います。
ガーゼや手ぬぐいをしなくてもいいようになったのは、半年経ったくらいだと思います。滲出液も出なくなり、皮膚が茶色っぽくなっていたのも、かたくなってきていました。アトピーは私の場合、右腕、右肩、お腹→左腕→左肩、全体的に背中や足、などと年月が経つにつれて部位が変わっていきました。
最近になって、クラスの友達に「肌が冬の頃に比べて、良くなったねー。」と言われました。冬の私の肌は、それほどひどく見えたようです。でも、今は普通に半袖になれます。漢方風呂入った翌日はまだまだ痒いし、イライラすることもありますが、1月は2月のような大きなリバウンドはありません。まだまだこれから、リバウンドがあるかもしれませんが、乗り越えていきたいと思います。
最後に松本理論でのアトピーの治療は、1人で乗り切ることはとても大変です。私には家族のサポートがあったので、ここまでやってくることができました。手記を読んでいる方が、1人で悩んでいたら、どうか周りの人に頼ってほしいと思います。本当に辛い日々が続きますが、乗り切れば、明るい未来が待っています。今回は、リバウンドの時の様子について書かせていただきました。振り返ると、あの頃の嫌な記憶が蘇ってくるので苦しかったですが、手記を読んでいただき、どなたかの参考になればと思います。これからも松本先生、よろしくお願い致します。