「アトピーの娘と共に」
13歳女性2008年8月12日
13歳女性2008年8月12日
1996年12月14日兵庫県立こども病院で産まれる。
生後一ヶ月位から顔に発症。
一ヶ月検診に病院に連れて行くが乳児性湿疹と診断される。
抱っこすると自分で掻けないので胸に顔を擦り付けて左右に頭を振って掻く。誰に教わったわけでもないのにとてもうまく掻く。(本能からか?)
私をはじめ娘を抱っこする人は、冬にもかかわらず毛糸の入ったものは全てダメ。
みんな綿100%のトレーナーでした。
今までかかった病院
①兵庫県立こども病院
②近くの小児科
③近くの皮膚科
④明石病院
⑤土佐清水病院
⑥森医院(漢方)
⑦松本漢方クリニック
① 兵庫県立こども病院
乳児性湿疹と診断され軟膏を頂く。
②近くの小児科
卵と牛乳のアレルギーと診断された為、生後半年ほど母乳を飲ませていた為
私が牛乳、卵、牛肉、鶏肉を一切摂取せず、今思うととても大変だった。
家族の食事の用意をし、そこから自分の食べれるものだけを除き、少し大きくなってからは食べ物ノートをつけるよう指導を受け、買い物に行っては商品の裏面の原材料名をチェックしてOKなら買う。子供なのでかわいい絵の描いたお菓子を欲しがり、ほかの姉妹が食べているものを見ては泣くためみんな一斉に除去していたようなときもある。
今では何を摂取しても大丈夫だが、卵を除去していたことからいまだに卵が好きになれず、卵の黄色い色が少しでも見えるとそこからはいくらおいしいものでも、それしか無くても食べようとしない。ただおかしなことに、幼稚園の給食に卵サンドが出るときがありそれは何も考えずに食べていたことから、いまだに卵とわかって食べれるものは唯一卵サンドだけです!(^^)!
・ アンダーム軟膏
・ ワセリン
・ リンデロン
③近くの皮膚科
水いぼが足の土踏まずの上から踵にかけてたくさん出来、最大10個位出来ていた。
かゆみ(アトピーの為?)もあり、よくかきすぎて出血するも自分でティッシュで押さえて処置していた。水いぼは結局ヨクイニン錠(はと麦の粒)を服用しいつの間にか無くなっていた。
・ ワセリン
・ アンダーム
・ オイラックス
④明石病院
近くの電気屋さんに、たまたま電球を買いに行き、支払いをしている間に、カウンターの上にある浄水器の横にあった本を手にとって見てしまったの運のツキ。これが明石病院の本だったのです。
水で治るなんて!と思い、そのまま病院の名前を覚え、帰り本屋へ行き
その本を買う。病院にTELし、やっとのことで予約をとり診察して頂けることに。神戸の友人に明石病院のことを聞いたりするが、知らないと言われる。
待ちに待った診察予約日当日になり、すごく話をゆっくり聞いて下さることに私は感動し、信じきってしまいました。今から思うと、あの先生は話しか聞かない。症状も診ないし手にもとらない。少し不安が残るが、今まであんなにゆっくり話を聞いてもらったことが無かった私には、それだけで十分だった。
後で、よく考えてみると…患者の症状を手に取らないのは、診てもよくわからないからではないか?
よくなるどころか、急に今まで塗っていたステロイドを止めたせいでリンパ液が手足にすごくたくさん出る。服に付着するので包帯を巻いたり、ガーゼ(傷口に付着しないガーゼ)を貼ったりでミイラ状態<(`^´)>
やってみるが中止する。
後になって聞いた話ですが、明石病院は精神病院らしく、アトピーとは全く畑違い。長時間待って、話はフンフンとこちらの気が済むまで聞いてくれるのですが、治療は水のみ。精神病院なので話を聞くことしかしてくれなかったんだってことに気づいたときには、小さい娘に「ごめんね。」って、抱きしめて謝る事しか出来ません。
子供は病院を選べません。親に連れて行かれるまま、されるままなのです。良いと言われる事に飛びつき、何回も何年もかわいそうなことをしてしまいました。
⑤土佐清水病院
土佐清水病院の先生の弟子の方が比叡平で開院されることを知り、そちらに行く。2歳の時。こちらの病院は、調合された塗り薬を頂き、帰りの電車の中で塗ってみると、自宅に帰る頃には、かゆみも赤みもひいて、嘘の様にすっきりしていた。…が、後に、少しずつ不安がよぎり、ひょっとしたらこれは全てステロイドでその為に、こんなにひいたのではないかと思う。ルイボステイ―を飲み、処方された薬を塗り続ける。土佐清水病院の先生の処方も受けなければいけないらしく、2~3ヶ月順番待ちをするが結局、不信感がつのり、診察もしてもらわず、薬もやめ、比叡平の病院にも行かなくなる。
⑥森医院
こちらは、祖母の紹介でJR神戸駅の近くにある漢方の病院だった。幼稚園の頃、大人でも飲みにくい漢方の粉薬を必死で飲む娘、「この子なりにこれを飲んだら治ると思って必死なんやな~!!」と思い、必死の思い。幼稚園のお泊り保育にも不安でいっぱいだったが、飲み薬と塗り薬の話を先生にお話しすると「大丈夫です。お任せください。」と、温かい言葉にいい思い出が出来ればと欠席させようかいろいろ思案するが、参加させて頂く。(薬に塗る順番を書き、先生に薬を塗ったり、飲ませたりしていただきながら)
お風呂もプールもとてもしみるので心配だったが、先生によくしていただき参加することが出来ました
一泊二日だったが、とても心配で幼稚園へのお迎えにも早くから行くが、バスの中から手を振る娘を見たら「にっこり(^_^)v」清々しい誇らしげな満面の笑みでバスから降りてきました。
ありがとうございましたm(__)m
⑦松本漢方クリニック
まず、医院の中。階段途中から漢方薬のにおい。
次に、患者さんの多いこと。待ってる間に読んだ手記の多さと遠方からの患者さんの数。先生はどんな方だろうと、待合室で待つこと1時間半。まさか、先ほどまでマイクで患者さんを呼んでいらっしゃった方が先生とは。とてもサバサバされていて、今までの不安がパッと明るくなったようでした。
「僕が治してあげますよ。」こんなに力強い言葉は、今までいろんな病院に行きましたが言ってもらったことがありません。
松本先生の前で娘がいつものようにボリボリ掻き始めました。
「掻いたらあかん!」と、娘の掻く手を私が邪魔しようとすると、松本先生の一言「お母さん何言ってるんや。このこの方が賢いんや。どんどん掻きなさい。」娘は、今までずっと止めなさい、掻いたらあかんと言われ続けて大きくなったものですから、うれしいような、この先生、何言ってはるんやろう?と言う様な、キツネにつままれたような顔をしていました。私もいろんな病院に行きましたが、先生のようにこんなにはっきり、ものを言ってくださる先生はなく出せれる薬は、ワセリン・アンダーム軟膏・ステロイド・オイラックス軟膏。
いろんな病院に行きました、ダニ退治の布団もしました、セールスにも引っかかりかけました。医者にかかればかかるほど、薬を塗れば塗るほど悪くなるような気がして転院したり、いいと言われることは何でもやってみた日もありました。私の心に余裕がなかった時期があったな~と、今になっては思いますが、その時その時は必死でした。「僕が治してあげますよ!」ほんとにありがたい言葉です。この言葉に、私たち母娘はどんなに救われたことか。ほんとに感謝しています。松本先生のご指導の通り、漢方のお風呂に1~2時間入り、赤い薬を塗りました。お風呂は出来るだけ長く入ってて欲しいものですから、家族もすごく協力しました。「今日は時間がないから、お風呂でごはん」という日もたくさんありました。3人姉妹なものですから、下の二人は湯船の中。浴槽の蓋を台にして、私はお風呂のいすに座り、長女は足拭きマットを除けて。お風呂のドアを開けっ放して4人で夕食です。(主人は帰りが遅かったので~)
キャンプみたい!と、結構好評でした(^_^)v、今では、娘も中学2年生になり、ちょっと暑いところに行ってはグズグズ言ってたのが嘘のように、この猛暑の中、朝から夕方まで学校のクラブ活動に一日も休まず行き、前代未聞の日焼けを体験できるまでになりました。日焼けはあまりよくないとは思いますが、初めて日焼けするほど外にいることが出来た娘に「よくがんばったね!」と、
褒めてやりたい気持ちでいっぱいです。
「かゆい、痒い」といっては泣いていたのに、こんなに積極的、意欲的に日々の生活を送れるまでになったのは、やっぱり松本先生のところでよかったと、感謝の気持ちでいっぱいでございます。本当にありがとうございました。