「更年期とリバウンド」
女性 48歳
女性 48歳
20 年前にあれだけ悩んだ湿疹も発赤も痒みも、喉元過ぎればすっかり忘れ、知らない人からは「あなたの肌はとてもきれい!どんな化粧品使っているの?」と聞かれるほどだったのです。
それが、1年半くらい前から徐々に首に湿疹が出始め、腕や顔まで拡がりました。これは更年期でホルモンが減ってるからかな~と思い婦人科で相談したところホルモン補充療法を勧められたのですが、ん?それはいつ止めればよいのだ?ホルモンを補充し続けるといつまでもお婆さんになれないのでは?世界中のお婆さんはホルモン補充してないよね?なぜ私はそれが必要?と疑問を感じました。アトピーなら松本先生の漢方薬治療をすると治るけど、必ず一旦悪化する、その悪化の期間と程度の予測ができず、仕事も忙しかったので引き延ばして来ました。
しかし 9 月に入ると更に湿疹が拡がり我慢できなくなりました。
覚悟を決めて新幹線で高槻へ行き、その夜から漢方薬を飲み始めました。自由診療の漢方飲み薬、入浴薬、抗ヘルペス薬(これは合成薬)のフルコースです。早く治してしまいたいので。
直ぐに効き目が表れ、2日目には顔と首から浸出液が噴出し、胸から上、腕、背中、パンパンに腫れあがりました。丁度赤い顔したお相撲さん位です。バスタオルバスタオル敷いていても枕とバスタオルを通り越して布団が濡れるほど浸出液が出たのには驚きました。毎日毎日皮膚が鱗のように剥がれ、剥がれた後は一瞬ツルツルの肌が出てくるが、数時間後にはもうゴワゴワしてくる、24 時間後にはひび割れてまた皮膚が一面剥がれる。あらゆる種類の湿疹が現れては消える。「ヘルペス 湿疹」と検索すると出てくる画像の全ての湿疹が日替わりで現れました。痒いの、痛いの、膿をもったもの・・・。
実は私のアトピーの程度は IgE 抗体値でいうと大したことないのです。丁度成人の正常範囲の上限値位です。ステロイドは 25 年以上一切使っていないので、この大リバウンドはステロイドを使って免疫が抑えられた期間に侵蝕し潜伏感染したヘルペスウィルスが潜伏感染した細胞を排除しようとする免疫反応なのだと考えています。
ステロイドが影響していると考える理由は、リバウンド症状が出る場所と程度がステロイド軟膏の使用量に比例していると感じるから。手の届く体の前面、胸などは腫れあがる一方、手の届かない背中にはほとんど出ないのです。またほとんどステロイドを塗っていない太ももから下には全く湿疹が出ないから。
今回のリバウンドで一番驚いたのは、足の血管に沿って沢山の内出血が現れたこと。表皮だけでなく、血管の細胞も壊れたのですね。これは何度もリバウンドを体験した私も初めての体験でした。
結局 4 週間会社を休みましたが、今は完治度 95%、ほぼ治りました。
本来なら 28 日で1層ずつ入れ替わる表皮が 6 週間ほど毎日剥がれたので、ゴルフでできていたシミも一緒に剥がれました!
20 年以上起きていなかったリバウンドが起きた理由は更年期だと思います。
松本先生から更年期に関するコメントを頂いたので抜粋し転記しておきます。
全文は別記事のコメント欄にあります。
なぜ更年期障害が起こるのか?
皆さん、なぜ更年期障害があるかご存じですか?私の Web をウォッチしてこられた方はご存じかと思いますけど、すべてヘルペスとの戦いで生じる症状なのです。というのは女性は初潮期の 10 歳頃から 50 歳前後の閉経期までの約 40 年間に渡って妊娠、出産のための胎盤を作るのに黄体ホルモンを作り続けざるを得ません。女性は妊娠から出産、育児も含めて強いストレスが続きます。この時に男性よりもステロイドホルモンであるコルチコステロンを黄体ホルモンから生理的に作ってストレスを乗り越えるという進化を遂げました。ところがコルチコステロンを 40 年間以上も作り続け生理が終わり始める更年期にコルチコステロンもなくなりステロイドの離脱症状がでるのです。この離脱症状の 1 つがヘルペスとの戦いであります。世間では女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することでホルモンのバランスが崩れ、心身にさまざまな不調があらわれる人もいるというのは間違いで黄体ホルモンから作られるコルチコステロンが減るためなのです。
松本漢方クリニック 院長 医学博士 松本仁幸