「こんなにも幸せな、当たり前の生活―アトピー手記―」
22歳2018年3月28日
22歳2018年3月28日
私は幼い頃からアトピー症皮膚炎を患い、幼稚園児の時に一度松本漢方クリニックで完治したものの、大学4回生になってからストレス等が原因で患い、現在松本漢方クリニックでお世話になっています。
幼い頃のアトピーは、あまり鮮明に覚えていませんが、母曰く「様々な病院を転々として、どの病院でも改善が見られなかったため、最後の希望として松本漢方クリニックの扉を叩いた」とのことでした。松本漢方クリニックの治療は生易しいものではありません。自分の免疫を信じて、免疫のために苦い薬を飲んだり、独特な香りのする塗り薬を持ち歩いたり、薬湯風呂も大変です。しかし、それらを乗り越えた先には、普通の生活があります。痒くて眠れない夜もなく、食べたいものを自由に食べて、気に入った服を着たり、友達と旅行に行ったり、夢を追いかけることもできます。友達と同じように過ごせることが本当に幸せなのです。そんな生活が15年以上続きました。
大学4回生の春に症状が再発したため再度松本漢方クリニックでお世話になることになりました。ほぼ1年間大学に通うこともできないほど、肌の痒さと過呼吸で苦しんでいました。15年前のアトピー治療で「ステロイドなしで治すことができる」ということを実体験として知っていたことと、将来子供を産む可能性を考えた(ステロイドは遺伝してしまうので)結果、迷わず松本漢方クリニックに通うことを決意しました。
~2017年4月
体中の肌に違和感。痒いし、かいたところが治らずに広がっていく状態。思えば、2016年の夏ごろから顔に赤い湿疹が出始めていた(それまでは季節の変わり目に少し湿疹が出る程度だった)。就活中だったが、ひとつ内定を頂いてからは残りの選考を途中辞退。本命も満足に受けられずに辞退。
5月~7月
過呼吸で救急搬送され、自分の身体が悲鳴をあげていることにようやく気付く。17日に松本漢方クリニックに通い始める。もう藁にもすがる思いだったので、松本先生の固い握手が身に染みた。このころは布団が膿だらけになるので、毎日シーツを洗って、天気のいい日は掛け布団を干し、天気の悪い日は布団乾燥機で乾かしていた。
予防薬として飲んでいる大きい錠剤のアシクロビルを飲み込むのに苦労したり、苦い煎じ薬につらくなったり、薬湯風呂で長時間浸かっていたら頭がクラクラしてきていた。そこで、アシクロビルは「らくらく服薬ゼリー」で飲んだり、煎じ薬は「充実野菜緑の野菜」という野菜ジュースに混ぜて飲んだり(これ、本当に飲みやすくなるのでおすすめです!蜂蜜等、いろんなものと掛け合わせてみましたが、これが一番苦みと刺激が感じられず、むしろ美味しく飲めます!幼稚園時代もこれで飲めていました!)、お風呂ではアニメを見ながら30分ごとに湯船から立ち上がって空気を吸って、お茶や煎じ薬の野菜ジュース割りを持ち込んで、快適な治療ライフをつくりあげた。それでも、一日の大半を寝ているかお風呂にいるかで過ごしていた。肌の調子は最悪。幼い頃の崩壊状態を覚えていないので、私の記憶に残る限りでは最も悪い状態。ただひとつの救いは、ステロイドとは無縁の生活を送っていたのでリバウンドが大きくなかったこと。
8月
それでもなかなかつらい日々が続き、精神的にもかなりまいっていた。背中に腕が回らないため、消毒と塗り薬2種を母に塗ってもらいながら母娘で抱き合いながら、ゴールの見えないレースがつらすぎて、毎日のように泣いていた。薬湯風呂の水を眺めながら、このまま生きていても治るだろうか…と落ち込んでいた。しかしその時に、おなかから「ぐ~」と、まぬけな音がして、可笑しくなって気力を取り戻す。
月の半ばに、「根拠はないけど、治る気がする」と突然思い立ってから、急激によくなりだす。
9月~12月
1日おきで外に出掛けることができるようになってきた。この時期でも、外に出掛けると救護室で休みをとりつつ過ごしていた。精神的にも安定してきて、自分の趣味の手芸を再開し始める。
2018年1月~2月
だいぶ快復してくる。救護室のお世話になることなく帰宅できるようになってきた。過呼吸との付き合い方にも慣れてきた。肌の状態はピークを越えてずいぶんと落ち着いてきた。泣くことはなくなっていたし、睡眠導入剤なしで寝られるようになっていた。
現在3月。
見違えるように快復しました。今では、関節周りを除いては肌が崩壊していたことも気づかれないほどです。毎日辛さで泣いて過ごしていたのが思い出せないほど、快復した今とても幸せです。これから何をしようか、何でもできるのが嬉しくて嬉しくて。友達とご飯を食べにいったり、服を選んだり、「こんなに楽しかったっけ!?」と思えるほど、普通の当たり前の生活が幸せです。そして、この治療を通して思ったのは「私の免疫、ありがとう」。自分の免疫で治せた!自分の免疫すごい!自分を大切にしてあげよう!この自分の中に治せる力があることに気付いて、自己肯定感も生まれてきました。大丈夫って信じてあげられるようになりました。これはすごい自信になりました。私はこの1年間すごくつらい思いをしました。「なんでこんなことになってしまったんだろう…前世で悪いことでもしたのかな」って、すごく落ち込んでいました。でも、一番つらいところを乗り越えた今、この闘いは私の人生観を変えるような大きな出来事です。まだ全快ではないので無理はしすぎないようにしつつも、4月から社会人として働き始める予定で、新しい環境でいろんな人に出会って、活躍することがとても楽しみです。
最後に…
今この手記を読んでくださっている仲間の患者さん、私がこの治療の中で少しでも楽にできるように試行錯誤したアイデアを載せておきます。もしよかったらお試しください。
・アシクロビルの錠剤→大きくて飲みにくいので、「らくらく服薬ゼリー」で包む
・煎じ薬→「充実野菜緑の野菜」で割るとめちゃくちゃ飲みやすい
・薬湯風呂→袋は、旅館とかでもらえるような薄いタオルで袋をミシンで縫ってつくるお風呂の中は暇なので、動画サイトに登録してアニメや映画やドラマを見ていました。
個人的には、明るい話や色使いの鮮やかなアニメが見やすかった(お風呂は暗いので)
・塗り薬の付いた洗濯物→お湯で洗濯するとずいぶんマシになる