「アトピー手記」
37歳2013年9月20日
37歳2013年9月20日
1)アトピーとステロイドとの出会い
2005年の夏、胸にアセモのような痒みを伴うプツプツが現れる。夏場ということもあり一過性の湿疹だろうと思い、地元の流行っている皮膚科に行き、その皮膚科で調合しているという塗り薬を処方され、患部に塗ると魔法かと思うほど効いた。症状がなくなった。痒くて掻きむしっていたのが嘘のようだった。ところが、塗らなくなると症状が現れる。また塗る。これを繰り返した。秋をすぎる頃には毎日塗るようになった。これがステロイド塗り薬との出会いである。
暫くすると、汗ばむと頭も信じられないくらい痒い。掻きむしると頭皮がボロボロとフケのように落ちた。これは脂漏性皮膚炎と名付けられ、リンデロンという塗り薬を処方された。これもまた良く効いた。今思えば、地元の医者に限らず、他の医院でもステロイド塗り薬は世界の医学会の主流であり、皆これで治療しているということをよく言われたのを覚えている。ステロイド離脱副作用について語らず処方する皮膚科医にしか出会わなかった。多くのステロイド塗り薬を塗りたての患者の方には慢性的に塗らないで!と声を大にして言いたい。
2)ステロイドとの分かれと松本先生との出会い
2010年の10月、ステロイド塗り薬を塗っても痒みが引かなくなってきた。この頃には緊張したり、焦ったりすると皮膚の内側でチカチカするようなピリピリ感を感じるようになっていた。自分の体の中で何かが起こっていると不安を感じた。掛かりつけの地元の医者に告げると、じゃあこれ塗ってくださいとプロトピック軟膏を処方された。この時初めて、これまでの治療はただの時間稼ぎであったことに気づいた。と同時に、自発的にステロイド塗り薬を減らしていくことにした。
毎日塗っていたのを1週間で3~4日にすると、塗らない日には顔がジュクジュクしだして赤らみ、腫れるようになった。痒みも酷く、トイレの個室で掻きむしる日が1ヶ月ほど続いた。夜も痒みでよく眠れないが、仕事を休むわけにはいかないと思い必死だった。ところが、12月16日の出張帰りの車中で顔にプツプツと斑点が出始め、熱も出てきた。翌日顔がバンバンに腫れて、大量の滲出液が出始めた。とても人前に出られる状況ではなく、この日から休職することになった。大量の滲出液と腫れが引かないまま2011年を迎えた。2月下旬まで身体中から滲出液が出て、ほぼ寝たきり状態であった。3月下旬にはなんとか滲出液がなくなり腫れが引いたので復職した。とはいうものの、赤い皮膚のカサカサお化けの状態。日差しを浴びると痛いし、痒みも酷い、汗をかくとトイレ個室に駆け込む状態である。おまけに梅雨に入る前には喘息も出始めた。この状況で初めて、前に人から聞いた高槻の松本漢方クリニックに行こうとホームページを貪り読んだ。
6月の確か土曜日に喘息で呼吸が苦しい状態で初診を受けた。
衝撃は予想を上回っていた。先ず、喘息は処方頂いた煎じ薬で2週間症状がなくなった。ところが、アトピーは直ぐには良くならない。薬湯に浸かると楽だが、その後数日間ピリピリと痒みで掻きむしると薄い皮膚が破れ、滲出液が出る。これが松本先生の仰る体内のヘルペスウイルスを排出する過程の症状である。この症状を味わうことが根治へ繋がると信じ、週末に5時間の薬湯を9ヶ月続けた。
するとピリピリ感や汗ばんだ時の痒みはかなりマシになり、一見してアトピーとはわからなくなった。松本先生の行われるステロイドで抑え込んでいた免疫を回復させる薬湯と煎じ薬の治療は理にかなっていることを私自身の体が証明した。
最後に
今ではアトピー症状はほとんど見られず、私がステロイド離脱副作用を乗り越えることができたのは、松本医学に拠るものです。本当にありがとうございます。