「アトピー性皮膚炎との長い闘争」
45歳2017年6月29日
45歳2017年6月29日
高校生の頃にアトピー性皮膚炎を発症し、近くの皮膚科に通院して塗り薬治療を行っていた。大学生になって京都に移り、別の病院に通ったが、塗り薬に不安感を持つようになってだんだん使わないようになっていった。後から得た知識で、この頃のステロイド軟膏が良くなかったと分かった。
会社に就職して最初の頃は症状が軽く、何もしていなかった。乾燥肌が気になる程度であった。ストレスや天候の影響か、ある秋の日に急激に背中などの皮膚がぼろぼろと剥離し、ひどい状態と認識するようになった。その頃は、ステロイドが悪いことを知っていて既に止めており、どこにも通院していなかった。どうすべきか分からないで悩んでいた頃、オフの日に会ったネットの友人が自分の皮膚の悪い状態を見て松本漢方クリニックを紹介してくれた。その友人の家族が漢方治療で治ったと聞いた。
初診のときは、松本先生の自信に満ちた人柄とアトピーの原因に対する理論に感銘を受け、時間がかかりそうだけど頑張って行こうと思った。それから長い治療期間が始まった。漢方薬を煎じて飲むのは苦かったが、すぐに慣れた。消毒薬と赤い塗り薬を併用して治療を続けた。初診時に血液検査したIgEは6010から始まり、最初の1年目でIgE10000くらいになった。通院前は過去のステロイドの影響で顔がむくみ気味だったのが、漢方薬を飲み続けているうちに毒素が抜けていくような感じがした。会社の独身寮を出て一人暮らしを始めてからは、傷のひどいときに漢方入浴剤も使った。4年半でIgE約5万まで上がった。この時期は疲労感もあり、最もしんどかった。
剥離した皮膚のため、毎朝掃除機をかけていた。それからIgEが2万、3万くらいに下がったが、8年目に再びIgE56000まで上がった。これが2度目の頂点だった。体調が悪いときには傷口から体液が浸み出してガーゼ等で拭いたり包帯を巻いたりして仕事をしたこともあった。発熱して抗生物質を服用したときもあった。やがて、IgEが5万から下がった頃には、皮膚の剥離がかなり減少してきた。治療10年を過ぎた頃からIgEが2万前後で推移し、あまりひどい症状が見られなくなってきた。通院を始めて15年以上経過しIgEが15000まで下がって来たが、もう一息、3桁以下に下がるまで頑張りたいと思う。現在、アトピー性皮膚炎の症状は小康状態ではあるが、他人が見たらすぐ分かる程度には皮膚が乾燥している。
治療を続けながらIgEの変動を長期間データ確認してきて、内的治療だけでなく環境要因、すなわち仕事や人間関係のストレス、天候などに症状が左右されていると感じている。なんとかストレスを緩和することが大事だと思っている。