「アトピー手記」
匿名希望 20 歳
2012 年 3 月 4 日
匿名希望 20 歳
2012 年 3 月 4 日
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松本漢方クリニックでのアトピー治療を通じた変化を記したいと思います。その中でも、1肌の状態、2その他の変化、3心理的な変化、に焦点を絞って手記を綴ることにします(その際、他の方々の手記と内容が重複しないように気をつけるつもりです)。なお、手記の最後では簡単な感想を付けてあります。
筆者が受けた治療について述べておくと、それは松本漢方クリニックでの一般的なアトピー治療に当たると思われますので、治療内容については他の方の手記をご覧ください。治療を受けた期間は、約2年から3年です。アトピーはまだ完治していない状態ですが、治療に一定の目途がついたということで、今回手記執筆という運びとなりました。
まず、肌の状態について記します。結論から述べると、本来の人間の肌が戻ったように思います。筆者が受けたそれまでの治療がステロイド中心であったこともあって、肌が暗く、硬く、そして乾燥した状態にありました。ところが、治療開始から数年経過した今、そのような肌の状態は見られなくなりました。もちろん、アトピー治療である以上、痒みや痛みが治まったということは言うまでもないことです。しかし、治療前の筆者の写真と現在の様子とを比べてみると、当時のステロイド療法に特有の肌が最も目立ちます。この治療によって、そのような肌ではなくなったことが、大きな変化の1つです。
次に、その他の変化について記します。大きな変化として、花粉症の症状が軽減しました。筆者には、アトピー治療と花粉症治療の因果関係や共通点については、分かりません。ですが、おそらく、免疫の構造という点で共通性があるのでしょう。その問題は別として、ここ数年、花粉症の症状に悩まされることがなくなったことは、思わぬ大きな収穫でした。この面でも、病院に依存する傾向が減少しました。さらに、心理的な変化について記します。治療の前後と比較して、心にゆとりが生じたように思います。それは、おそらく、肌の痒みが軽減したことによるものだと考えられますが、無意識のうちに身体を掻いているという行為は確実に減少しています。そのため、日々の生活に落ち着きを取り戻すことができました。あくまでも、筆者の主観的な変化に過ぎないものですから、本当のところは分かりません。しかし、気持ちに余裕が生じたことは内面での大きな変化だと感じています。
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最後に、松本漢方クリニックでの治療を振り返ります。治療をしている最中には、大変つらかったというのが一番でした。しかし、今治療を振り返ってみると、痒みから解放されたということ以上に、痒みに対して、あるいは痒みからくる精神的ストレスから解放されたということの方が、治療から得たものとしては大きかったと思います。なぜなら、痒みのために集中力がそがれることが格段に減少し、アトピー患者として他人から見られているという意識がいくらか減少したためです。もし今もアトピーに悩まされていると考えると、恐らくはつらい状況が続いていたでしょうから、そのようなストレスに今も苦しんでいるのだなと思います。そう思えば、アトピーの症状やアトピー治療に苦しんでいたことは、そんなに大きな代償ではなかったと思います。しかし、自身のアトピー治療はまだ完了していません。今回の手記は、治療がひと段落したということで書きました。そのため、しばらくはまだ治療が続くでしょう。最後になりましたが、この場をお借りして、先生に感謝の意を証します。どうもありがとうございました。以上