「初めてのアトピーとの戦いと現在」
(お母様記述)6歳2歳2017年6月3日
(お母様記述)6歳2歳2017年6月3日
娘のアトピー生後4ヵ月から1歳ごろの記録
生後3週間頃に娘の顔に湿疹が出始め、目の周りや耳、鼻の穴の中に黄色いかたまりがつくようになりました。その後、首回りも黄色くジュクジュクしてきました。2010年9月14日(生後1ヵ月)、里帰り先の皮膚科でサトウザルベを処方されて塗り続けました。生後2ヵ月、大阪の家に戻る頃にはきれいになっていたので一安心していました。
それまで綺麗だった頬に、生後4ヵ月頃からまた湿疹が出始めました。ブツブツというよりはぐちゅぐちゅして、よだれかけを1日に何回も変えなければならないほど汁が沢山出てきました。近所の皮膚科に行くとステロイド剤を処方されました。(その間にも何回か皮膚科に行き、別の薬をもらいました。)いろいろな病院に行くたびに薬をもらって、この幼い赤子にこんなに沢山の種類の薬を塗っていいものか毎回葛藤がありました。
インターネットで毎日毎日もらった薬やアトピーについて調べていて、今思うと当時はノイローゼのようだったかと思います。周りの子は肌が綺麗なのになぜ自分の子どもだけが顔がぐちゃぐちゃになって泣き叫んでいるのだろうと、今思い出すだけでも涙が出てきます。ステロイド剤は私自身が使用したことがあったので、これを塗ればすぐによくなるとわかりましたが、もちろん塗ることをやめればまた再発することもわかっていました。どうしようか途方に暮れていた時に、主人が風邪をひいて、本当に何も知らずに(確か日曜日でも開いていたから)家から15分ほどにあった松本漢方クリニックにかかりました。主人が持って帰ってきたのは粉薬ではなく漢方薬でした。無知だった私は「早く治る薬をもらってきてよ」と怒った記憶があります。しかし、松本漢方クリニックには「ステロイドは一切使いません」と書いてあったと主人が言い、驚きました。
早速HPで調べて、2010年12月14日、娘を連れて足を運びました。病院に入ると漢方薬の独特な匂いと、多くの患者さんで、今までかかった病院とは雰囲気が違いました。先生と対面すると「大丈夫、大丈夫!必ず治るから!!!」と大きな声の関西弁で話してくれました。その日は、漢方浴剤と赤と黄色の軟膏、消毒薬、エルタシン軟膏を処方され、帰って早速試すことにしました。初めての漢方風呂はベビーバスを使わず、漬物用の特大80リットルの袋に薬湯を入れ、主人が娘を抱っこして入れる方法を取りました。とても大変で、次からはベビーバスを使わないととても1人では入れられないと思いました。そして上がった後に、1番煎じの薬湯を患部にパッティングして、黄色→赤→エルタシンを塗りました。その夜、ぐちゅぐちゅの部分に、茶色い薬湯の液が染みこんでいました。
翌朝起きた娘を見たら、顔からあまり汁が出ておらずぐちゅぐちゅしていたところが少しだけ固まっていました。これを見て、続けてみよう、と決心しました。数日続けると古くなった皮膚(?)が茶色くなってうろこのようにとれかかってきていました。12月の寒い時期に小さなベビーバスのお湯は冷めやすく、温かいお湯を足しながらなんとか少しでも長く入浴できるように頑張りました(それでも4ヵ月の娘には20分が限界。)当たり前ですが、ステロイドと違って一気に治るわけではないので、朝起きて血だらけになっている娘を見て涙を流したり、少し皮膚が固まって喜んだりの繰り返しで日々が過ぎていきました。
2010年12月24日に肺炎球菌ワクチンを受けに近所の小児科へ行きました。(この頃はワクチンの恐ろしさなど知らずにとにかく早く打つことがいいと信じていました。)摂取した翌日に娘が発熱。副反応を疑い、ワクチンを受けた小児科へ行くと、昨日はまったく風邪症状などないと診断したうえで予防接種をしたのに、「風邪」と言われ、座薬とシロップ、抗生物質を処方されました。これをまた本当に飲ませてよいのかわからず、松本先生に電話をしたら「そんな注射打つからあかんのや!!!!!」ととても怒られました。ワクチンについて何も勉強していなかった私には混乱するしかありませんでした。とにかく娘の様子を見て、翌日には熱が下がってきたのでひとまず安心しました。ワクチンのせい(?)か、前日より皮膚の赤身がひどく、リンパ液が出始めました。
12月30日、頬の湿疹がかなり乾いてきて、下に白い皮膚が少し見え始めました。しかし、今まで湿疹がなかった顎や額にも少し赤みが出てきました。これできれいになるかな、次は他の場所がひどくなるかなと喜びと不安で入り混じる日々でした。
2011年1月末になって、頬は綺麗になり、フェイスラインのみ湿疹が出ている状態になりました。確実によくなっていました。そして大阪から長崎への引っ越しが決まり、3月に飛び立つころには娘の肌はだいたい安定してよくなりました。長崎に引っ越してから、娘は多少足首に赤みが出るものの乳児の時のように顔に多くの湿疹が出ることはありません。(2017年現在娘は6歳になります。)
息子生後2ヵ月から2歳
2014年10月に第2子の息子を出産しました。娘がアトピーだったので息子も同じかな、もしかしたら違うかな、と考えてもしょうがないことを日々考えながら過ごしていましたが、娘と同様に生後1ヵ月を待たないうちから湿疹が出始めました。娘は主に顔だけでしたが、息子はお腹や足が象の肌のようにガサガサとしていました。この冬になって娘も少し湿疹が出たので、松本漢方クリニックに電話をして漢方浴剤などを送っていただき、定期的に娘とともに息子も(たまに)入浴をしていました。
湿疹が体にも広がっていく中、年末にとびひのようにもなっていったので、取り急ぎ近所の開いている小児科へ(行って良いことはないのはわかっているのに不安で行かずにはいられない・・・)行きました。そこの先生にはなぜステロイドを塗らないのか、もう虐待と同じレベルだと怒られ、それでもステロイドは塗りたくないと言い張り、結局ヒルドイドとワイドシリン細粒をもらい、案の定どっと疲れ、心がすり減りました。とびひで見た目もひどく、機嫌も悪い息子を見て涙を流し続け、年明けに松本漢方クリニックへ行こうと決心しました。
2016年1月11日、年が明けて様子を見ていても息子の肌の状態はひどくてとびひもよくならず、仕事先の主人に泣いて電話をしました。生後2ヵ月にも満たない息子を飛行機に乗せることに不安はありましたが、すぐに大阪へ行くことにしました。久しぶりの松本漢方クリニックに行くといつもの松本先生ではなく、若い先生が診察してくださり、娘の時と同様に漢方浴剤、黄色、赤、エルタシン軟膏をもらい、翌日長崎へ帰りました。
2016年7月頃(生後9ヵ月)になって息子の顔の湿疹は少し落ち着いてきましたが、足は象のような皮膚のままでした。腕の関節や足首に湿疹、特に足首は腕が治ってもしばらく残っていました。そして食物アレルギーは小麦、卵、牛乳、大豆がひっかかりました。娘も小麦と卵がダメで、現在は食べられるようにはなっているので気長にやっていこうと思いました。1歳も過ぎ、乾燥気味ではあるものの特に心配もなく、余裕も出てきたので食事なども含めて、私自身が健康について少しずつ勉強するようになりました。2016年9月頃(1歳11ヵ月)から足首に湿疹が増え始め、掻いてぐちゅぐちゅ、おさまるとカサカサの繰り返しでした。
2017年1月頃(2歳4ヵ月)から足首だけだった湿疹が手の甲にも出始め、3月以降ふくらはぎや腕の関節、顔は眉毛付近がカサカサして痒がるようになりました。ここでもまた良くなったり悪くなったりの繰り返しです。娘のようにスッと終わらずにアトピーと長い付き合いになっていますが、排毒しているんだと思って、出せる身体であることに感謝をしながら(そんな余裕ばかりではなく、涙も沢山流しています)今もつきあっています。
娘がお世話になってから約7年もの月日が経ち、手記を書かず不義理をして申し訳ありませんでした。今回この手記を書くにあたって、過去の日記や写真4を見返してまた涙を流しました。初めての育児で娘がアトピーになって、本当に途方にくれましたが、アトピーになってくれたことで知ることができたことが沢山あり、アトピーに教えられたことが沢山あります。
今も息子の肌でぼちぼち苦しんでいますが、自分にとって松本漢方クリニックが心の支えであったことは間違いありません。結婚して、たまたま仕事の利便性で高槻に引っ越して、松本漢方クリニックに出会えたことが本当に幸運でした。ありがとうございました。