「アトピー手記」
50代 女性
50代 女性
私は、幼少のころからアレルギー体質で、子供のころは腕や膝の裏などに時々湿疹が出ていました。学生時代は治まっていましたが、社会人になってからは、季節の変わり目に湿疹が出ることがあり、その都度、免疫抑制剤を少量使用して、症状をコントロールしているつもりでした。
今回、体調を崩したことをきっかけに、顔、首、手指に湿疹が出始めました。特に手指は痒みが強く、家にあった免疫抑制剤を少し塗ってみましたが、治まるような感覚が得られませんでした。また、脱ステをした友人からステロイドの怖さについて話を聞いていたこともあり、免疫抑制剤を使わない治療で根治を目指したいと思い、漢方を取扱う医院を検索していたところ、以前に偶然クリニックのHPを拝見していたことを思い出し、今回の受診に至りました。
これまでに経験したことないようなひどい湿疹で、不安でいっぱいでしたが、初診の際に先生が「治りますよ」と目を見て握手して下さり、その力強い一言で救われた気持ちになりました。
治療薬として、漢方煎じ薬、中黄膏、紫雲膏、アシクロビル、薬湯が処方されました。漢方薬を服用すると免疫が上がることから、顔、首全体、手の湿疹は一気にリバウンドにより症状が激しく出てきて、特に手は腫れて浸出液が出て、指が動かせないほどでした。次第に腕や足、症状のなかった背中にも広がりました。
薬湯はとても気持ちがよく、最初の3、4回ぐらいは、しばらく湯船につかっていると、体の古い皮膚が剥がれて浮いてきて、目からも白い粘液がたくさん出てきました。
最初の2か月程は、痒みやムズムズとした不快感で眠れず、痒い所を冷やしながら浅い眠りの日々が続き、倦怠感がありましたが、前向きな気持ちを保つように努めました。
また、漢方薬を服用するだけでなく、食事面で栄養バランスに気を付けたり、気分の良いときには、代謝を上げるためにウォーキングなど軽い運動も行うように努めました。更に、もともと鍼灸に通っていたこともあり、こちらも継続して治療していただきました。漢方との相乗効果は高かったと思います。
漢方治療を開始して2か月半程経った頃から少しずつ症状が治まるのを感じるようになりました。良くなったと喜んでいてもまた症状が戻ったように思えることもあり、一喜一憂でしたが、ピークは過ぎたように感じました。体の湿疹は個々のブツブツがつながって面積が広がり、それが枯れていくとアザのように黒くなり、時間をかけながら徐々に薄くなっていきました。手指は浸出液が出なくなるまで2か月程かかりましたが、その後は少しずつ痒みもおさまり、腫れも次第に引いてきて、3か月経った頃にはよくなりました。
現在、体の湿疹は部分的に少し残る程度でほぼよくなり、あと一息といったところです。ここまで治ったことに、大変感謝しています。
これまでどうもありがとうございました。