「29年患ったアトピーの治療経過」
29歳2015年8月5日
29歳2015年8月5日
2014年11月で松本漢方クリニックでの治療を開始して2年と半年ほどになります。生まれつきアレルギー体質で、アトピーとの付き合いは30年近くになります。冬の時期には咳も出て家族に心配をかけていました。小学校の5年生くらいから、春になると症状が酷くなり、毎朝起きて着替えて家を出るまでがとても辛かったです。薬は主にステロイド入りの軟膏で、飲み薬はアレグラというのをたまに飲んでいました。一番酷かったのが、大学1年生の時の春休みで、この時は入院治療を経験し、初めてのステロイドの内服薬を毎日飲んでいました。受験勉強から開放され、ホッとした気分になっていたのが一番の原因であると思います。この入院治療以降は、「またこんなひどい状態になったらどうしよう」と不安な気持ちを常に抱き続けて生きていたように思います。
就職してすぐの頃は、社会人として働くことへの不安や、なかなか就職が決まらなかったことからの影響でしょうか。アトピーの症状は重く、おまけに咳も酷い状態でした。また、入院するかもしれないという不安から毎日チューブのステロイドを全身に塗って過ごし、また咳を止めるため、ステロイド入りの吸引薬を服用していました。ステロイドの副作用についてはよく知られていることなので、自分でも「大丈夫かな?」と思いながら塗っていました。親も心配していたようです。
そんな折、父から松本漢方クリニックのことを教えてもらいました。ホームページを見て真っ先に「当医院ではステロイドは絶対に使いません」という赤い文字に目が止まりました。アトピーに関する解説を読んだ感想としては、今までにインターネットで見たり、医者から聞いたりした説明の中で最も説得力があり、「ここでなら治るかもしれない」と思いました。このまま一生アトピーと付き合っていかなければならないと思っていた暗い気持ちから一転、希望が湧いてきました。
しかし、すぐに行ってみようという気持ちにはなれませんでした。場所が大阪なので通うのが難しいのと、今まで使ったステロイドからくるリバウンドに恐怖を感じたからです。それから一ヶ月ほどどうしようか迷いましたが、父から「不安なら一緒に行くか?」と言われ、「もう社会人だから一人で行きます」というやりとりをして、松本漢方クリニックでの治療を開始することを決心しました。
初めて松本漢方クリニックを訪れたのは仕事が休みの土曜日でした。扉を入ってすぐ漢方薬の心地よい香りがしました。当時使っていたステロイドの名称を見て、院長先生から「結構強い薬だぞ」と厳しい表情で言われましたが、「今までリバウンドで患者を殺したことない」、「あんまりリバウンドが酷いようだったら診断書を書いてあげるから言って」という言葉も頂きました。検査のための採血の後、薬局でたくさんの薬をもらって帰りました。
毎日アトピーの煎じ薬を飲み、週末に漢方浴剤のお風呂に入るようにとの指示でしたが、漢方薬を飲み始めて一週間ほどしたころでしょうか。朝起きると顔が真っ赤に腫れていました。熱も確か37.5℃くらいあったと思います。正直、「ついにリバウンドがきたか」と思いました。
結局その日から3週間ほど仕事を休みましたが、その間はとても辛いものでした。全身から滲出液が出てきて固まるので、衣類を肌から剥がすように着替えをしました。一日中強い痒みに襲われ、特に夜はほとんど眠れない状態でした。不思議と漢方の湯に浸かっている間は楽な気持ちになれたので毎日漢方風呂に入りました。何度も、「いっそのこと死んでしまいたい」と思いましたし、「このまま続けたら死ぬんじゃないか」という不安と戦っていました。治
療を開始して最初の一年は苦しい状態が続きましたが、現在は比較的落ち着いています。20年以上ステロイドを使っていたのでまたリバウンドで苦しむかもしれませんが、自分の体の免疫力を信じて治療を続けていきたいと思います。