「免疫力を上げて自分の力で治すという漢方治療)」
匿名希望 37 歳
2017 年 8 月 30 日
匿名希望 37 歳
2017 年 8 月 30 日
私の肌の症状の一番古い記憶は、小学校低学年です。肘の内側と膝の裏に出ていましたが、最寄りの病院の塗り薬を塗ってやりすごしていました。そこからマシな時期もあれば、症状が出る時もあり、その度に病院で処方された塗り薬を塗っていました。高校生になると見た目を気にするようになり、症状が少しでも出るとすぐに塗り薬で抑えていました。今から思えば、それは全てステロイドだったのですが、当時はその治療が当たり前で疑う余地もありませんでした。
父はその頃にステロイドは良くないということを聞いたようで、私に教えてくれましたが、他の解決方法がわからず、しかもすぐに症状が治まるステロイドを手放すことはできませんでした。その時には鼻の下辺りにもできていたと思います。
大学生になり、飲食店のバイトの洗剤がきつく、指の症状がひどくなってきました。私もその当時には、ステロイドに疑問を持つようになってきていました。その時にお付き合いしていた彼氏のお母さんが私の症状を見て、お母さんも通っていらっしゃった松本漢方クリニックを紹介してもらいました。
赤の塗り薬と、煎じ薬を処方してもらいました。3回生の秋頃だと思います。煎じ薬を飲み始めて一カ月経たないくらいで、顔の口周りに赤い湿疹ができてきて、首に広がってきました。ちょうどクリスマスの時期です。その時点で松本漢方クリニックで先生に話を聞くと、「リバウンドが始まった」とのことで、採血で値を見てもらうとIgEの値がものすごいことになっていました。でも先生が「絶対治るから」と、強く握手してくださったのが、とても印象に残りました。他の病院の先生の言うことは曖昧でしたが、こんなに断言してもらえることがとてもうれしく、心強かったです。
そこから、年末年始にかけてどんどんひどくなり、顔、腕、手、首が赤くただれ、リンパ液がたくさん出ました。この時期は今でも思い出したくない時期です。消毒と漢方のお風呂に朝晩入っていて、そのお風呂に浸かっている時だけが体が少しラクでした。お風呂から上がると、綿の布で腕も首もグルグル巻きにしていました。それでリンパ液が服や布団に着くのを防いでいました。表皮がなく、真皮が直に出ているような状況でした。ちょうど冬休みでよかったです。首の皮膚がめくれていると、首はまわらなくて、首の皮膚のありがたさをこの時ほど感じたことはありませんでした。
ずっと実家暮らしで、父母は仕事をしていましたので、祖母には多大な迷惑をかけてしまい、申し訳なさと感謝の思いでいっぱいです。彼氏のお母さんもここまでになるとは思わず、とても心配してくれていました。あまりにもリバウンドがきついので、煎じ薬を飲むのを止めて、リバウンドのスピードを落とすことにしました。まだ大学もあるので、どうしても留年することなく卒業したかったのです。
リバウンドのスピードはゆっくりになりましたが、赤く腫れぼったい顔だったので、冬休み明けに会う友達はびっくりしていました。でも、以前と変わることなく接してくれていたので、とても救われました。今までの私なら、もう嫌になって治療を断念していたと思います。でも私は辛いリバウンドの間も先生の理論を読み込み、先生の治療法が胸にストンと落ち、納得できたのです。今までステロイドで抑えていたものを出し切ろうと思えました。先生が、「辛かったら携帯にかけてきなさい」と言ってくださっていたのもとても心の支えになりました。今までそんなことを言ってくれる先生はいませんでした。それに周りの家族や、彼氏、彼氏のお母さん、友達の支えなしでは乗り越えられなかったと思います。
そこからゆっくりリバウンドと付き合いながら、大学も卒業しました。そしてだんだん肌の状況も落ちつき、仕事もし、その彼氏と結婚しました。そして、25歳で長女を出産しました。出産後、また症状が出てきました。授乳中は赤の塗り薬でやりすごしていましたが、家族に相談して、卒乳後にもう一度治療を始めようと決意しました。家族に相談したのは、必ず迷惑をかけることになってしまうからです。煎じ薬をのみ始めました。またあんなリバウンドがきたら・・・と不安に思っていましたが、あそこまでひどくはなかったので、ひと安心しました。でも、やはりリバウンドはしんどく、育児と家事との両立に毎日がいっぱい、いっぱいでした。その中でも、女性はホルモンの影響もあるということで肌の調子もひどくなったりマシになったり波がありました。
そうしているうちに2人目を妊娠し、症状はまた落ち着いていきました。29歳で次女を出産し、やはりまた症状が出てきました。さらに次女が1歳を過ぎた頃、次女の足首に湿疹ができ、だんだんひどくなってきました。私は松本漢方クリニックに通うようになってからステロイドがとても怖くなり、抗炎症作用の薬や尿素配合のクリームなど、先生がよくないとおっしゃったものは一切使用しませんでした。風邪も薬に頼らず自力で治していました。そして自分の経験から、子供には同じ思いをさせたくないと、乳児湿疹も薬をもらわず、自然治癒で治していました。次女も同じく乳児湿疹は自然治癒で治していたので、この足首も少し経てば治まるだろうと思っていたのです。ですが、どんどん広がる一方なので、松本先生に診てもらい、消毒して赤の塗り薬を塗っていました。
まだ授乳しており、1歳10ヶ月頃に卒乳しました。先生からは授乳をやめるとお母さんの免疫がもらえなくなるからひどくなると聞いていたのですが、その通りになりました。ある時、お腹に大きな水ぶくれがたくさんできたので驚き、先生に診てもらうと、カポジと言われました。私は初めて聞く名前に焦りましたが、先生からは大丈夫と言われ、指示通りに消毒をし、漢方風呂に何回も入れていました。それもゆっくりとですがなんとか良くなっていきました。
次女は私と違い、ステロイドどころか松本漢方クリニックの薬以外は使用したことがなかったので、もうすぐ必ず治ると信じていました。何かある度に先生に相談すると、「大丈夫!」と言っていただけるので、私も頑張れました。次女は主に足首、膝の裏、太腿、鼠径部、首、腕、手にできています。顔にできなかったことが唯一の救いでした。次女の症状が出てからずっと、今もなお毎晩かゆくて1~3回は起きるので、私も体力勝負です。
2012年に義母のガンが発覚し、手術をすることになりました。私にとって義母は、松本漢方クリニックを紹介してくれた人であり、いつも私たち家族を支えてくれ、誰からも頼りにされていて、本当の娘のようにかわいがってくださった、かけがえのない人です。大きな手術だった為、術後は大変だったようで、そのヤマを越えたとわかった日の夜、私の首に硬くて熱と痛みを持ったニキビのようなものができ、だんだん首や腕まで広がっていきました。今まで経験したことのないタイプの痛みに驚き、我慢ができなくなったので、松本漢方クリニックに駆け込みました。見るなり、「カポジ、ヘルペス」と言われ、「手術までのストレスが、終わった後ホッとしてストレスが解き放たれ、ヘルペスが出た」と言われました。私はそれを聞いた時に涙があふれてきました。自分も知らないうちに心の奥底に貯めていた不安な重い気持ちを言い当てられたことで、自分でも改めてそれを再確認したのと、誰かにわかってもらえた安堵感みたいなもので、何かの糸がふっと緩んだのだと思います。
そして私が32歳の時に3人目を妊娠しました。するとやはり私の症状は少しずつ落ち着いていきました。これは先生が女性ホルモンの関係で妊娠中はマシになり、産後にまた症状が出てくると言われていました。妊娠中も煎じ薬はのんでも良いと言われていましたが、私のつわりがきつく、飲めなかったのもあって、やめていました。
この間も次女の症状は一進一退でした。私と次女は比較的夏の高温多湿な環境時にひどくなっています。3人目の長男も無事産まれ、乳児湿疹は恒例の自然治癒で治し、その後何の症状も出ることなく育っています。次女は今、小学二年生ですが、かいてもリンパ液が出るまでになることはなくなり、かゆくてかいても前ほど傷にならなくなってきました。肌が強くなってきているように感じます。私は夏から秋の時期に症状が出るのですが、以前よりもマシな時期が長くなってきました。ずっと何かしらあった指の傷もほとんどなくなり、家事がしやすくなってとても嬉しいです。夏の時期にひどくなる私にはヘルペスの薬が欠かせないのですが、規定量を越えると保険がきかないということで費用がかさばりとても大変です。早く保険適用にしてほしいと切に願っています。
まだまだ治療中の身ですが、今までこの治療法を周りの人に理解してもらうのがとても大変でした。夫と夫の母の理解があっただけでもとても助かりました。でもわかってもらえない人の方が多く、周りからは「ステロイドを使えばいいのに」と言われ、それを拒む私のことを頑固だなーと思われていると思います。私がこんなにも頑なにステロイドを拒むのは、子供には私と同じような思いをしてほしくないという一心なのです。ステロイドを使って一番困るのはそれを使った本人なのですから。
私は松本漢方クリニックで初めてアレルギー検査をしてもらった時に、何のアレルギーもありませんでした。つまりはステロイドでどんどん自分の中に悪いものを溜め込み、症状を悪化させていただけだったのです。これを知った私はとても悔しかったです。昔通院していた病院がステロイドを処方し続けたばかりにこんなに長年苦しむハメになってしまったのです。
私のこの辛い経験を我が子の為に活かしたいと思います。次女は今かゆくて辛いですが、もう少し大きくなった時にきれいな強い肌になると信じています。思春期から大人なって苦しむより、今の子供の時期に治してあげたいのです。この世の中で先生のようにステロイドは悪いと言っていくのは大変だと思います。でもそのおかげで私は知ることができ、とても感謝しています。私と次女が治った時には体も心も強い人になれていればいいなと思います。これからもよろしくお願い致します。