「アトピー手記」
21歳2013年1月22日
21歳2013年1月22日
娘は小さい頃から肌が弱くて一年中些細な刺激で痒がることが多く、特に乾燥する冬は掻いては体中に湿疹がよくできていました。その度に近所の皮膚科に行き処方されるがままステロイドを使っていました。常用するのは良くないと分かっていましたが状態が悪くなるとどうしても塗っていました。そんな日々が何年も続き、成長するにつれ少しは良くなっていたかのように思えたのですが、中学3年生の時急に症状が悪くなり今までにないくらい全身に蚊に刺されたような湿疹ができたのです。知人にいい皮膚科があると教えてもらい診てもらったのですが、やはり出された薬はステロイドでした。しかし放っておけずステロイドを使ってしまいました。
このままでは娘が一生薬を手放せなくなるのではないかと怖くなりました。なんとか脱ステロイドが出来ないかと思いインターネットで検索してはいろいろと試しました。しかしどれもこれも良くなるどころか状態はどんどん悪くなるばかり結局また皮膚科に行きステロイドを使って状態を抑えるということの繰り返しでした。高校受験もあったのでとりあえずは様子を見ることにしました。
高校生になってから本格的に治療をしようとまたインターネットで検索したところヒットしたのが松本漢方クリニックでした。漢方薬の治療、しかも『ステロイドは一切使いません』という言葉に救われた気がしました。ホームページ中のアトピーの記述を読んでいるうちに今まで娘の病気についてあまりにも解ってなくて医者に言われるがままやり過ごしてきたことを後悔し、それで娘が今しんどい思いをしているかと思うと一日でも早くここで治してあげたいと思いすぐに娘を連れて行きました。
しかし松本漢方クリニックでの治療法、リバウンドの事の説明や写真を見せられてとても怖くなった娘は違う方法で治療すると言って松本漢方クリニックでの治療を拒みました。やっとここまで辿り着いたのにここで引き下がるわけにはいきませんでした。毎日毎日説得しそれでもなかなか首を縦に振ってくれなかった娘がとりあえず処方された漢方薬湯に入ってみようと促したところとても気に入りやっと治療を決意してくれました。
最初の血液検査の結果から先生に『数値的には大したアレルギーではないよ』と言われたのでそんなひどいリバウンドもなくすんなりと良くなっていくのかなと思っていました。ところが、治療を始めて一週間ほどしたころから痒みが倍増しました。特に夜お布団に入って寝ようとすると急激に痒みが出てくるようで一ヶ月以上まともに眠れない日々が続きました。寝たくても寝られない、一晩中あちこち掻きまくりとても辛かったようです。それと同時に体中の皮が毎日毎日どんどんめくれ、特にひどい部分は皮膚がテカテカになり着ている物の少しの刺激でさえも痛いと感じるくらいでした。
しかも風邪を引いていないのに寒気がしたり暑くもないのに汗のような体液が出たりと皮膚が正常なサイクルで生まれ替われないため思いもよらぬ事が起きていました。急に赤い発疹のようなものがいっぱい現れたかと思うと微熱が2~3日続きました。これはヘルペスだと先生に言われました。このヘルペスにはリバウンド後も何度となく悩まされました。本人曰くピリピリととても痛かったそうです。皮膚は黒ずみたるんでシワシワになるし、本当に想像していた以上のリバウンドでした。
夜は痒みでまともに眠れず、朝は寝不足でふらふらになるので三週間ほど学校を休んでしまいました。リバウンドの最中娘が一番落ちつけたのが漢方薬のお風呂でした。ひどい時は朝晩それぞれ二、三時間ほぼ半日くらい入っていました。その後、痒みはあるものの夜も眠れるようになり普通に生活を送れるようになったのですが、三ヶ月後第二のリバウンドが来ました。リバウンドは一回だけだと思っていた私達はとてもショックでした。特に娘は一度辛いリバウンドを経験してだんだん良くなっていると思った矢先に第二のリバウンドが来たのでかなり辛かったと思います。それを毎日見ている私もとても辛く出来ることなら代ってやりたかったです。
また一からやり直しのように痒みで夜は眠れなくなり、皮はどんどんめくれ、寒気も汗のような体液もでました。しかも一度目よりひどいリバウンドでした。高校二年生に進級したばかりなのにまた三週間学校を休んでしまいました。
リバウンドの治療途中何度もくじけそうになり、ここだ!と思ってきた松本漢方クリニックなのに『本当にこの治療法でいいのか?』『これが娘に合っているのか?』などと気持ちが揺らぐことも何度もありました。そんな風に私が迷っている時娘に『まだ一年も治療してないのに合っているかどうかなんて分かれへん。
先生もそんなにすぐに治らんよって言ってた。じっくり治療しなあかんねん!』と言われハッとしました。娘が治ると信じて頑張っているのに私が迷っていてはいけない、最後まで信じて支えてあげなければいけないと反省しました。
それからは迷わず治療に専念しました。とは言うもののなかなか良くなるものではなく一進一退を何度も繰り返し、その度に弱音を吐く事は多々ありました。気持が萎えてしまう時は診察の際に先生に喝を入れてもらったり励ましてもらったりしました。先生とお話しているだけでいつも元気をもらっていました。そしてアトピー性皮膚炎という病気の事もいろいろと教えてもらいました。今まで通っていた皮膚科はどこもこんなに丁寧に教えてくれませんでした。本当に勉強になりました。
松本漢方クリニックで治療を始めて約四年経った頃から肌の状態が安定してきました。リバウンドの時のようなカサつきは無く、掻いてもすぐに湿疹が出ることがなくなりまし2た。それよりステロイドを使わずに生活が送れるようになった事が本当に嬉しいです。娘本人も辛かったけど頑張って治療をして本当に良かった、今思えばあの頃が嘘のようだと言っています。まだステロイドの後遺症で肌の色が黒ずんでいるところがあります。冬場は乾燥でかさつき痒くなる部分もあります。でも今、娘は何の支障もなく大学生活を楽しく送っています。長期の海外旅行や友達とプールに行く事も以前は考えられないことでした。
娘のこれまでの頑張りがこれからの人生に於いてプラスになればいいと願っています。松本先生と巡り会えた事に感謝します。
(アトピーの原因は化学物質であることを世界中の医学者の誰もが口にしません。医学者は嘘つきといえます。言ったところで嘘つきが罰せられるわけはないのですから、学者でも嘘をつけば罰せられるという法律が必要です。いずれにしろ病気は自分の免疫で治すことしかないのです。現代の病気の原因は化学物質とヘルペスと風邪のウイルスしかありません。ときにアトピーのリバウンドの時にはブドウ球菌感染が問題になることがあります。
下の図を見てもらったら分かるように、頂点の148というIgE抗体が、彼女のリバウンドの頂点であり、数多くの化学物質と共存し始めたのです。つまり様々な化学物質と免疫寛容を起こしたのです。この免疫寛容を見つけたのは臨床的には私、松本漢方クリニックの松本でありますが、動物実験では東大の免疫学の教授でいらっしゃった故・多田富雄先生です。彼はこの業績により文化功労賞を授与されました。私は臨床的に見つけたのですが何の賞ももらっておりません。人間の方が動物よりも大事であり、このように人間のアトピーを治してあげているのに、何の賞にもあずかれないことが恨めしい限りです。ワッハッハ!)
2013/01/24