台湾旅行、両親カメラ日記(5日目後半)

5日目(5月11日:後半)担当T

全員集合してMRTに乗って故宮に向かう。外 は雨。はじめの予定では台北市内を散策するつもりだったけど、雨なので故宮に行くことにしたのだった。

駅からタクシーに分乗。運転手さんは「故宮には中国人がたくさん来てる。ほら、あの観光バスの列。あれはみんな中国人のツアーだ」と言う。「中国人は騒がしいね。それにお金にうるさい。タクシーに乗るときも 一言目に「いくら?」って聞いてくるんだ。メーターだからだいたいの値段、例えば100元だって答えると、すぐに80元!とか言って値切ってくるんだ。 困ったもんだよ。」

……この中国人と同じことを、自分たちも別の国に旅行したときにやっていたような気がする。

故宮は思ったよりおもしろかった。以前に一度来たことがあり、2度目は楽しめないかなと思っていたけど、前来たときのことはほとんど忘れていたのだった。 館内は有名は展示にはツアーの人が押し寄せていたけど、それ以外はゆっくり見て回ることができた。親にとっても迷子にもならないし、のんびり回れてよかった。

と思っていたら、父がいない。フロアを一回りして探してみたけどいない。あれ?と思いながら探して歩き回っていたのだけど、実はそのとき父は1つ下の階のフロアにいて、上の階を僕が、下の階を父が歩いて立体交差する様子が、吹き抜けの向こうで待っている家族には手にと取るように見えたらしい。そのドリフ的な状況に思わず声を上げた母は、静かにするよう係員に注意されたそうだ。

街の中心に戻り、台北101を見に行く。外は雨が強く降っていて、走っているはずのシャトルバスもなかなか来ない。しばらくデパートで雨宿りして小降りになったところで歩いていく。

台北101の高さ500メートルは、ドバイのブルジュハリファに次いで世界2位。でもお金払って登る予定はなかったので、下から眺めるだけにして、近くにある四四南村というエリアに行く。ここは日本統治の時代以降に中国本土から渡ってきた人(外省人)が、まとまって住んでいた場 所のひとつで、今はその古い住居がリフォームされてオシャレな雑貨屋やカフェ、コミュニティスペースになっている。屋外ではフリーマーケットも行われていた。

疲れ気味の親たちは「お茶してるわ」とカフェで休憩し、その間にこちらは土産物を物色する。店内のスペースには日本の京都で撮ったスナップ写真が展示されていた。雑貨はオシャレで自然志向だったりするけど、値段もそれなりに高い。四四南村のバックには台北101がそびえ立っていて、そのギャップがなかなかシュールな光景だ。

そこから永康街(ヨンカンチェ)というエリアに移動して夕食をと考えていた。バスに乗るにはどうすればいいかを尋ねようと、道路で警備をしている女性ガー ドマンに聞いてみる。彼女は一通り教えてくれた後「ちょっと待って」と言って、無線で誰かと話し、この道を真っすぐ行きなさいと言う。

言われたとおりにしばらく歩いていくと、別の警備員が近づいてきて、「バス乗り場はこっちだ」と教えてくれた。さっきの女性警備員がこの人に連絡を取って、続きを案内するよ うに頼んでくれたようだ。なんという親切さと引き継ぎの良さ。おかげで総勢7名無事にバスに乗って、目的地に着くことができた。

小龍包を食べようと、あらかじめ調べておいた店に入る。しかしFはこの店の衛生状態があまりよくないことに気がついた。とりあえず小龍包だけ食べて、別の店で夕食を食べ直そうということになったが、小龍包はすでに人数分頼んでしまっていて、それだけでみんなけっこうお腹いっぱいになってしまった。 小龍包はそればっかりいくつも食べるものではないのかもしれない。

それでもと思い、別の店にも入って追加の食事をしたあと、これもFが下調べをしていたかき氷屋でマンゴーかき氷を食べる。ひとつが巨大でみんなでそれをつついて食べた。でも本当の目当ての店はここではなく移転してしまったのかもしれないと、Fは言う。

宿に戻って、親はおいて、カルフールに買い物に行く。たまに古い家が並ぶ通りがあり、雰囲気がある。カルフールではあまり買いたい物が見つからず、しかも眠くなってきて、集中力もなくなった。ビーフンや、台湾に関係ないけどクスクスなどを買って宿に戻った。