朝起きていつものようにFと朝食に出る。昨晩はFがお腹が痛いと言い、そのことが心配で寝つけなかった。仕事のことも気になった。 近くの屋台でお粥を食べ、その向かいの屋台で手淹れコーヒーを飲み、中山公園近くの店で肉包を買って公園で食べた。ラジオ体操もした。 おいしいものを食べたからか、元気を取り戻したFと昨日の面接について話す。昨日は厳しい意見をくれたFだが、今日は「しょうがないんちゃう」という感じのリアクションで、こちらの気持ちも少し落ち着いた。 犬を連れた人が公園を散歩している。台中はとくに目立った観光スポットはないけれど、悪くない感じの街だ。思ったより都会だったけど、人が多すぎて嫌になるような規模ではない。聞くところによると、台湾で一番緑の多い都市で、台湾の人が住みたい街ナンバーワンなのだそうだ。そういう事前情報からいい感じなのではないかと予想していたが、今のところその通りだと思える。 宿に戻って仕事をする。Fは市場で買い物をしてから帰ると言い、ジーンズを手に戻ってきた。格安の中古品を売っているワゴンの中で見つけたと言う。掘り出し物を発見する力についてFは天才的だと思える。自分なら早々と見切りをつけてしまいそうなところを、何を根拠に粘り強く探し出せるのか。 昼食にFが買ってきた水餃子を食べ、午後も仕事をする。会社の仕事と個人の仕事。午前中で終わらなかった。Fは午後も1人で出かける。もう少しで仕事が終わるという夕方に、Fから連絡があり、いま国立美術館にいるという。18時に街なかにある野球場で待ち合わせることにする。 結局、今日は普段の平日並みに仕事をしてしまった。まだ仕事のメールが入り続けているので、コンビニのWi-Fiを受信したりしながらバスで球場に向かう。 萬壽棒球場というこの球場は思ったよりいい球場だった。地図で見る限りは市民グラウンドぐらいのものかと思っていたが、小さいながらもしっかりとした屋根つきスタンドがあり、外野も天然芝で、ちょうどスプリンクラーで外野の芝に水が自動で撒かれていた。日がすでに沈んでいたので、よく見えなかったが、写真を1枚撮る。
そのあたりをぶらぶら歩き、路面店で魯肉飯と、とろみのある汁麺を食べる。しばらく歩いて、出くわしたミャンマーにあるような変り種の寺を見物してから、バスで逢甲夜市に行く。アメリカ村を巨大にしたような感じ。とても多くの人が来ていて、大学のすぐ前が毎日こんな状態なのはすごいなと思う。金曜日だからか。
夜市の食べ物はジャンキーなものが多いけど、臭豆腐とか腸詰とか、スナックでも手が込んでいる感じが台湾だ。それなのにどうして日式(日本式)のものが流行るのかわからない。台湾の食べものの方がよっぽど手が込んでいるのに。シンプルなものに惹かれているのだろうか。
少し離れたところで肉骨茶のようなスペアリブスープと油麺を食べる。今日も深夜まで仕事のメールが来ていて落ち着かない。