Caucasus2016/Day4: Şəki, AZERBAIJAN >> Zaqatala, AZERBAIJAN

Travel

ŞEKI

Food

チャイ çay

6:05 A.M.

シェキ駅に到着。灯りがなく真っ暗な中、顔の見えない運転手とタクシー交渉して乗り合いで、シェキのバスターミナルへ。まずは本日の最終目的地ザカタラまでのバスの時間のチェックと、バックパックを預けてシェキを観光するため。荷物1個当たりの預け賃かと思いきや、戻ってみると、1時間毎の値段で、びっくり。7時間も預けてしまった。

夜が明けてみるとなんか白い。凍っている様子。途中まで散歩して、通勤や通学の子どもたちを眺めてから、バザールへ向かう。石油や天然ガスの国らしくなのか、家々に、パイプが張り巡らされている。あれで、何が送られてきているのだろうか。

アゼルバイジャンでは、どこでもストレートの紅茶が普通に出てくるので、重宝した。そして、基本的にはアールグレイ。香り高くてよろしい。ポットサービスも嬉しい。早朝のシェキ、バスターミナルにて夜が明けるのを待ちながら、今日の予定を考える。

ザクロと柿

ニゲラ(クロタネソウ)が、束になって売られている。花が終わって種ができた状態そのままで。これは種の保存状態をよくするためなのだろうか。欲しいけど、どうせこのままでは持って帰れないので、旅行中にホテルの部屋で脱穀作業するハメになることを考えると買えなかった。ホウキもかわいいんけど、無理だな。観光地らしく、「オハヨウゴザイマス!」と数人のおじさんに言われた。

この季節は、どこも、ザクロと柿だらけであった。リンゴとみかんもある。ザクロは日本のものと違って非常にジューシー。そりゃジュースにもするな、という感じ。リンゴも香りが強くておいしい。みかんは、みかんだった。柿は、柿だろうから食べなかった。熟し柿や干し柿も大変ポピュラーでむしろ日本は負けているくらい売っていたのには驚いた。

XAN SARAY

シェキ・ピティ Piti Şəkinski

シェキの町名物の、壺入り羊肉と豆のシチュー。

手前は大量のきゅうりのピクルスと生の玉ねぎ。

市場からバスに乗って、この町の一番高いところにある見どころまで行く。石畳の凍った坂をぐんぐんのぼっていって、到着。降りたのは私たちだけ。寒いけど、寒いから人がいない。ハン・サライという宮殿も閉まっているので、外から見学、(トイレは空いていたので良かった)。このプラタナスは1530年に植えられたものとか。雰囲気がある。庭木が、木や蔓でできた柵で囲まれているのがおもしろい。足元に気をつけながら、滑りながら、町の中心部へもどる。

【シェキ風ピティの食べ方】

1.パンを一口大にちぎり皿に敷く。

2.壺からスープだけを注ぎ、グチャグチャしながら、食べる。

3.壺に残った、ヒヨコ豆と羊肉を皿に出し、8割方フォークの背でつぶしてから

スマックというウルシの仲間の紫の粉をふりかけて、食べる。

真ん中のグラスが、スマック。まるで、ゆかりのよう。

閉まっている風な食堂を覗いていたら、通りかかったおじさんが、心配になるくらいガンガンと扉を叩いて、家までオーナーを呼びに行ってくれた。私たちのために開けてくれたので、部屋はそんなに温まっていない。ストーブに薪をくべてくれ、しばらくするとやっと人心地がついた。それにしてもかわいい薬罐。注文したピティという料理は、壺に入った状態でスタンバイしてあり、コレ食べるか?と見せられたときには、「の、残りものか?!」と怖気づいたけど、それをストーブで温めるスタイルが正当らしい。冬独特の食べ物かもしれない。

また、チャイ。砂糖の色が、昭和。

食事の後に、チャイ?と聞かれると、断りづらい。好きなんだけどね、寒いし、カフェイン摂るとすぐトイレに行きたくなるから、冬の旅行者は悩ましいんですよ、と言いたいけど、言えないので、ダー、イエス、プリーズ。

早くも疲れが出たのか、口唇ヘルペス発症。まだ旅の前半なのに、気落ちする。あちこちに薬局がやたらとあるので、ふらっと入ってみる。ヘルペスを指差して、メディスン・フォー・ディス(コレの薬)と聞いてみたら、パソコンをカタカタっとやって、お姉ちゃんがアシクロビルとかなんとか言ったのが聞こえたので、あ、当たり!と思う。その薬は日本でも今使ってるやつ。キリル文字もちゃんとアシクロビルってなってる。イラストでは口元がキラっと光っている女性が笑っている。これだ。1本数十円とめちゃくちゃ安い。2本、お買上げ。その場でトイレの鏡を貸してもらって塗らせてもらったのだけど、LEDライトで暗かったのでお店のお姉ちゃんがスマホのライトで照らしてくれるというおかしな図に。

ホットチョコレートを売っている店があったので入る。店の中では、グリーンズが勢揃い。ここは特に、ニラが元気に売られていた。その他、イタリアンパセリ、ディル、タラゴン、ラディッシュなど。どんな単位で買うのかよくわからない、雑多な陳列。

バスターミナルに戻って、荷物を受取り、乗合バスに乗って、本日の最終目的地、ザカタラの町へと向かう。途中、ずっと牧歌的風景が続いて牛小屋がたくさん建っている。下に牛、上にワラの2階建ての小屋。いい景色!と思って、隣のTを見たら、いずれのタイミングも気持ちよさそうに船を漕いでいるので、共感できず。何もない畑の間の一本道の前でおばさんが、降りた。付いて行きたくなる。家まで遠そう、と思うけど、実際建物がないだけで、大阪の我が家も駅から徒歩10分かかるから、案外変わらないのかも。

ZAKATALA

ザカタラの町で、タンドールをみかけ、またパン屋さんにお邪魔する。暖かい。人も暖かい。ここは、アゼルバイジャンだが、パン屋さんは、グルジア人だった。さんざん見学して温まった後、パンをくれた。あぁ、ありがとう。もらっちゃうと、夕飯はレストランで食べようと思っていたので少し困るが、やっぱり嬉しい。塩味の強いパンを齧りながら、街を歩く。若者に笑われた。

ホテル

ホテルザカタラ

バルコニー付き1室、1泊25マナト(約1600円)

朝食・バス・トイレ・前室付き

バルコニーからの景色もよく、リニューアルしたてで木の床もピカピカ。値段も安くて最高だった。街の中心にあるし、また泊まりたいホテル。

チェックインしてから、ミニバスで近くのかわいい村に行ってみる。バスの中で英語がわかる女の子と話す。高校生くらいで学校終わりに今から化学の勉強をしに塾のようなところへいくという。偉い。ケミカル(化学)のことをロシア語的にヒミカルと言うので中々わからなかった。話しているうちに、ミニバスはどんどん急坂を登り、山のてっぺんの村に到着。

CAR Village

夜のレストランが見つからなかった、ザカタラの町。パンももらっちゃったし、ホテルの向かいにあったトルコ料理屋でテイクアウトを頼んだ。レバーとジャガイモの炒めもの、ヒエかアワいりスープ(とても美味しい!!)、サラダが、一番通じなくて困ったが、通じたが最後、トマト、キュウリ、コリアンダーを大量に詰めてくれた。右奥に見えるのは

シェキのバクラワ Şəki halvasi

シェキ独特の赤い模様の入ったバクラワもしくはハルヴァ。すんごい甘くて紅茶にぴったり。何かのスパイスが効いていた。スーパーで切り売りしてもらうときに、もっと小さくもっと小さくといってやっと切ってもらった。

大きな牛が各家の前にいて、ちょっと怖い。私が巻いている赤のショールに興奮したらどうしようと、急に不安になり、できるだけ隠す。村人が、怪訝な顔をして何でこんなところにいるのか?とたずねている様子。ツーリスト、ヤポンスキとかちゃんぽんでわかってくれそうなことを言ってみるけど首をかしげるばかり。かわいい村を見に来た、といってもこんな冬場になんで?といったところだろう。暗くなる前に、次のミニバスに飛び乗って、ザカタラの町へ戻った。