Caucasus2016/Day8: Yerevan >>> Overnight Train

Travel

Food

YEREVAN

シャワルマ Shawarma/ラバシュ Lavash

朝食後、パッキングを済ませてチェックアウトし、夜行列車の時間まで荷物は置かせてもらって街へ出た。すぐ近くのスーパマーケットの中に両替屋があるので便利。そこで今晩までのアルメニアドラムを作る。

中央市場

お昼は、いくつかレストランを見たけどピンとこなかった。あるきまわって疲れてきたところで最後の手として残していたシャワルマ(ドネルケバブ)にした。とても大きかったので具を半分にしてラバシュ代を払い、2つに分けてもらった。豚肉の炭火焼きを国民食ラバシュで巻いてある。ここらへんの国は、肉の質がかなりいいと思う。みな、自国でまかなっているのだろうか。ことにここグルジアに関してはそんな感じ。

ラバシュは、発酵させないタイプの紙のようなとてもとても大きなパンで、これもタンドール(釜)で貼り付けて焼いているらしい。2014年にユネスコの世界無形文化遺産になった。焼いているところを見てみたい。

ビーツのマリネサラダ

朝の市場で豚足を準備するおじさん。豚足がやけに白い。

さっきのが肉々しかったので、野菜サラダ専門店に入ってみる。このビーツのサラダ、広くユーラシアでは普及しているのに日本ではあまりみかけない。実際私も畑で何度も挑戦しているが、いまだできた例がない。流行って欲しい。

コリアンダープレッド

恐ろしく新鮮そうな野菜が並んでいた。

肉類もその場できれいに捌かれていた。聞いてはいないけど、地産地消のな感じがするし、この日食べた炭火焼きも驚くほど美味しかった。

ジェノサイドミュージアムへ

バスの出発を待っていたら運転手、木のほとりで待機中のおばさんにコーヒーを注文。飲み終わったカップは木にかける方式。新しいカップがなくなる頃におばさんも帰宅する(はず)。

Armenian Genocide Museum ジェノサイドミュージアム

アルメニアに来たら、2つの理由からここに訪れるべきだろうと思っていた。ひとつは大虐殺があったとされる歴史の詳細を確かめるため。もうひとつはこの高台から見えるというアルメニア人の心であるアララト山を拝むためだった。ミュージアムでは詳細な歴史を英語ではあったが多少なりとも理解し、そしてアララト山は、この天気のよさにもかかわらず、姿を表してくれなかった。たぶんスモッグのせい。アルメニアも発展してきているのだ。排気ガスも多いのだろう。アルメニアに来る理由のひとつが、計画でも書いたように、アララト山を拝むことだったので、また宿題ができた。

スーパーで見つけたパン。他のパンより高めだったが、いける味。たぶん黒糖入り全粒粉でコリアンダーシードが入っている。かじりながら歩く。残りは今夜電車で食べよう。

West Armenian Restaurant

と、書いてあるのを見て興味を持ってふらりと入ってみた。小さな新しい店で、オーナーらしき人が話してくれたのは、シリア北部トルコ国境付近のケサブという町から5か月前に逃れてきてここでレストランを始めたということだった。元々はアルメニア人だが、虐殺の歴史で祖先が迫害されてシリアに住み着いた。それが、今度はイスラム国の脅威が迫ってきて、ビジネスを辞めてイエレバンへやってきたのだった。

シリアでのロシア軍の言動について海外メディアは悪く言うが、シリアにとってはロシアはいいことをしている、それが正しく報道されていないのは悲しいこと、と話してくれた。

マンガルサラダ

前にもアゼルバイジャンで食べたナス入りサラダ。このお店はお上品な盛りなので、どうしても昨日の大盤振る舞いな感じと比較してしまう。が、味も上品で塩辛くもなく、食べやすい。赤ワインとレモネードで、イエレバンとアルメニアの最後の晩餐に乾杯。

イシュリ・キュフタ Kibbeh

湯通ししたひき割り小麦、ブルグルで包んだ牛肉ミンチの水餃子みたいなもの。油で揚げるバージョンとどちらか選択で私たちは茹でを選んだ。皮というには分厚くて食べごたえがある。頼んでから時間がすごくかかったので、作るのはとても手間がかかるようだった。

中はこんな感じで食べるとかなり満腹感がある。

ソーセージ入りスープ Sujuk with tomato & lime soup

ジェノサイドミュージアムにあった記念のハチュカル(十字架石)。

sujukと呼ばれるハーブ入りの牛肉ソーセージがトマトとライムで酸味をつけたトマトスープに入っている。ポソポソとした食感がなんともいえない。酸っぱいスープが食欲をそそる。

フライドポテト

アンティークマーケットを覗く。ホーロー天国ガラクタよりは良いものが多くて掘り出し物は見つからず。

カフェスジアン・センター Cafesjian Center for the Arts

ここからずっと一番上まで歩くと中にも外にもアート作品がたくさんあって楽しい。中の中は有料ゾーンもあるのだが、そこに行きつくまでもなく終わってしまった。奥に見えるクレーンはセンターの上部を作りかけで止まったまま。

上からの眺め

イェレバン駅 YEREVAN STATION

ホテルに戻って荷物を取り、駅まで25分ほど歩いた。ちょっとギリギリで焦った。もうすでに列車は来ていた。自分たちの席に着くと隣からこてこての関西弁が聞こえ、ほどなくお隣の日本人カップルの女性が挨拶に来てくれた。偶然すぎる。ほとんど外国人も観光客も見られなかったのにここへ来て隣、日本人とは。しかも関西弁。「大阪、ですよね?」と聞いたら「え、なんでわかるんですか!」ってそらわかるわ。

切符を買う時、窓口のおばちゃんが「いい席」取ってあげる、と言っていた意味がわかった。うちも、隣も、4ベッドの区画をそれぞれ2人で貸し切り状態にしてくれていたのだ。ありがとう、おばちゃん。

赤いものの正体はわからなかったが、辛くはない。周りのパウダーはザータル(野生のタイム)。3ヶ国の中でもアルメニア料理は、パレスチナやレバノンなど中東の影響を受けているようで似たような食材や料理がある。

小さいラバシュ

ラバシュはいるか?と聞かれて、けっこう食べた(飽き気味)だったので結構です、というと、じゃあこれはどう?と出されたので、食べてみた。小さいラバッシュ?違いわからず。

バクラワ BAKLAVA

さいごに、自家製バクラワのサービスがあった。クルミがたっぷりでジューシー。

この店は、最初にいたふたり組の男性も観光客なのかオーナーと英語で喋っていたし、私たちのあとに入ってきた女の子もアジア人だった。ガイドブックには乗っていない店だが、たまたまにしては外国人率が高い店。サービスチャージ10%もきっちりあって、昨日のバースデーディナーよりも高くついて残り金がほんのわずかになってしまった。あとで夜行列車に乗り込むまでに色々買おうと思っていたけど、水とジュースしか買えなかった。買いたいリストの中にはビールも入っていたのだけど残念。

ARMENIA >>

>> GEORGIA

通路サイドの席は新聞読んだりするのにいい。がちょっと狭い。

国境越えは午前を回ってからだった。どんなふうになるのかわからなかったのでうとうとと寝ていたが、国境職員が乗り込んできて、パスポートに出国スタンプを押し、荷物を目視、でさようなら。

ARMENIA >>

>> GEORGIA

入国も1時間位走ってから、グルジアの職員が乗り込んできて入国スタンプを押し、荷物を目視、あっという間に終わった。全部持って下りて手続きをするのかと思っていたのでホッとした。こんな楽な国境越えならまたやりたい。言うなればトレインライドスルー。目が醒めてしまったので明日の予習をしながら外の星を眺めたりして夜行の旅を満喫した。