先に送っておいたバイクを追っかけるように、関空から飛んでチリのサンチャゴ着。ふたつあった日本人宿のうち、サンチャゴ館に泊まる。
宿のオーナーは親切にしてくれてよかったのたが、部屋は洞窟のようで窓はなく、着いてからくたびれて寝てしまい起きた時、6時という時計の表示を見ても、朝なのか晩なのかまったくわからない困った部屋なのだった。
しかも、シャワーはヘンな細い暗い通路を行かなくてはならず、部屋と居間スペースとの通路は、茶室のようにしゃがまないと通れない作りで、何がなんだかわからない。バイクが到着するまでまだしばらく時間もあるし、港町バルパライソへ移動してみることにした。
きだった。
そこにも日本人宿汐見荘があって、ベッドにダニがいるが、それ以外は潮風感じる、いい宿なのだった。誰かが、朝市でサーモンを買ってくると、さっそく狭いキッチンで分業して料理が始まり、思いつく限りのサーモン料理が並んだ。何度か港にバイクが着いたか聞きに行くが、たとえ着いていても、予約を取っておかないと、積み下ろし作業をしてくれないということがわかり、3日めくらいに予約が取れてその翌日、税関で手続きしたあと、荷物が降ろされた倉庫に入った。二人の係員が手伝ってくれて、(おれがやる、お前は引っ込んでろという勢いで)あっという間にバイクが乗れる状態まで復活し た。 一人じゃできなかっただろう。助かった。梱包材の処分費も取られると聞いていたが、うまい具合に、ブルーシートなどを欲しがってくれたので、よろこんでプレゼントした。 エンジンはすぐにかかって、心の準備もできていないまま、港から宿まで走った。内心どきど