10月3日(月)
」という本を読み始めた。リスクを過剰に恐れずに、科学的に理解しようという姿勢は納得できる。
でも、「科学的」であるということは、人生の質を上げるのだろうか? 生活の質(Quality Of Life)からの視点からみるとどうなのだろう。もちろん、人によって価値観が違うし、QOLを定量化することは難しい。同じ科学的、統計的なデータでも、受け取る人の経験や価値観によって、見方が変わってくる。でも、なんというか、QOLのことを考えないと「人ごと」のような気がする。客観的に考えるという意味では、科学的であることは大切だ。社会的な損失を防ぐにも有効だろう。でも人は最終的な結果や結論だけじゃなくて、その過程で生活の質が落ちることも恐れるのだと思う。たとえば病気になりたくないと思うのは、ただ長生きしたいというだけじゃなくて、QOLを損ないたくないということでもあるのだ。ああ、でも長生きしたら、それだけでいいことがあるのかもしれないなあ。
10月4日(火)
靴下のかかと部分が破れてしまうのをなんとかしたい。そう思って、いらなくなった靴下の一部を切って、輪っか状のものを作成。それを擦れてしまう部分をサポートするように、靴下の上から2重に履いてみた。破れてしまった靴下も再利用できて一石二鳥。と思ったが、歩いていると、そのサポーター部分がずれてくる。気がつけば、くるぶし当たりに謎の布が巻き付いているという、意味不明な状態になっていた。
10月5日(水)
夢に向かって一直線、みたいな話を耳にすると、気持ちがざわっとしてしまう。自分は何も進んでいないんじゃないか、という焦りから来る気持ちなのだろうか。でも現実では、なにか輝かしい目標に向かって一直線ということはあまりなくて、妥協して、かわして、つかの間のリラックスを楽しんで、そんなふうに人生を進めている人が大半だと思う。そこに「一直線さ」が差し出されると、ぐらっときてしまうけど、みんなが一直線に進んでしまったら、世の中は大混乱してしまいそうだ。とはいえ、なにか小さなことから、新しいことを始めていかなければと思う。一直線でなくてもいいから、人をかわしながら、おしゃべりもしながら、どこかに向かっていかなきゃいけない気がする。立ち止まっていると、なんだか風当たりだけが強いように思ってしまうのだ。
10月6日(木)
靴下オン靴下の改善を試みる。歩行中にずれてしまわないように、かぶせるサポーター部分をもっと長くとることにした。おお、こうすればズレない。これだ。すばらしい方法を発見した。って、これって靴下を2重に履いてるのとほとんど変わらないんじゃ…
10月7日(金)
外国人に道を尋ねられた。こういう場合は、お互い話すべき内容がシェアされているので、ストレート、レフト、ライトくらいが伝わればオッケーだ。だいたいの道順を教えて別れる。英語がしゃべれるかどうかというほどの問題ではないのである。
とか悦に入りながら歩いていると、歩くルートの都合で、自分が先回りしたみたいにその美術館の前を通ってしまう形になった。おっと。ここでさっきの人にばったり会ってしまったら、なんて言えばいいんだ? 自分が先回りして目的地にいるなんておかしいだろう。教えた道が最短距離ではなかったと証明してるみたいなじゃないか。「いや、さっきは教えやすい道を教えたけれど、実はこっちのほうが近かって。いや、そのときはこっちのほうが近いということは思い当たらなくて…」なんてことを釈明すべきかと思うが、英語で言うなんて不可能だ。うーん、しょうがないので、親指を立てて「グッド」みたいなポーズをしてごまかそう。
と考えたが、幸いその人には出くわさなかった。それはそれで道の教え方が悪かったのか?
夕食後、「スター・ウォーズ エピソード2
」を見る。チュニジア旅行の参考に、とりあえずエピソード1を見てみたら、続きを見ずにいられなくなったのだ。
10月8日(土)
午前中から畑に行こうと思っていたけど、なんとなく体調が悪く、朝食後ふたたび眠る。季節の変わり目だし、風邪をひいてしまう前の、先手を打ったディフェンス。その間、同居人はベランダで米の脱穀作業。先日刈り取ったプチ田んぼのイネを洗濯物のようにベランダに干していたのだった。
一眠りしたら体調は回復したので、午後は脱穀作業に合流。我が家の米は、籾殻つきで1.2kgの収穫だった。籾付きのまま強引に家庭用の精米機にかけてみると、だいたいの籾殻は取れた。残った分は手作業で一粒ずつの籾を取り、風選で米と籾を分ける。フーフー息を吹きかけて籾を飛ばそうとすると、酸欠になって頭がくらくらした。籾を取り除いたら、可食部分は800gちょっとになった。
」おもしろいじゃないか。
10月9日(日)
午前中は畑。枯れ草に米ぬかを混ぜて、堆肥になるかどうか試している。こういう作業は、なぜか好きだ。午後は昨日の米の脱穀の続き。地震があった。震度2。夕食に脱穀したてのお米を炊いて食べる。もちもちして甘くて、予想以上のおいしさだった。天日干ししているのが効いているのだろうか。
」今回は、え、もう終わり?という感じ。というか、エピソード3までで一段落だったんだっけ。にしても、ここまできたら最後まで見ずにはいられなくなってしまった。チュニジア旅行の参考とか もはや関係なくなっている。
(T)