4日目(5月10日:後半)担当:T
至るところにセブンイレブンがある。ビニール袋をくれないので、家族分の飲み物を買ったところ、数本のペットボトルを両手でかかえることになった。買ったウーロン茶を飲んだら甘かった。マクドナルドとか海外のファストフードチェーンはあまり見かけない。
台湾のタクシーは安い。初乗りで200〜300円程度で、とくに人数が多い場合は乗る価値がある。メーター制で交渉するわずらわしさもない。ホテルに戻るタクシーで、運転手さんが中国語で何か話しかけてきた。たぶんどこかの廟に日本人がよく行っている、というようなことだと思う。運転手さんが強調している重要そうな単語をオウム返しに繰り返すと「うん、そうだ、◯◯だ」という感じでなんとなく会話が成り立った。
高鉄で台北へ。車窓から見える景色は緑が濃く、池や川に野性味がある。日本とは自然の様子が違うのは、護岸工事されていないからか、そもそも気候が違うからか。あと台湾は雲が低いように見えるのは気のせいだろうか。というか雲の高さってどうやって決まるの? などと思いながら台北に着くと、そこは大雨だった。
台北の駅舎は広々としていて欧米的なスタイル。でもなぜか地べたに座る人が多数なのは何スタイルか。外に出て雨なのでタクシーに乗ってホテルまで行こうとするが、なかなかタクシーが止まってくれない。どうやらそこは車が停車してはいけない場所だったらしく、こちらが大きな荷物を持っていることがわかると、走り去ってしまう。
びしょ濡れになりながら、何とか各家族一台ずつ捕まえて乗り込む。運転手さんは親切にも少し走ったところでいったん車を停め、乗り込むときに無理矢理抱え込んでいた大きな荷物をトランクに積み直してくれた。しかも通常はトランクを使うと加算される荷物代もおかまいなしだった。それを含めて少し多めに代金を払う。
泊まったホテルは高級ではないけど、サービスは至れり尽くせり。使い捨てのスリッパが、ルームサービスの後にはきちんと折り目を付けて並べられていたのには驚いた。LCC用に荷物の重さを量るはかりがあったりして、かゆいところに手が届くサービス。スタッフの人も丁寧な日本語が話せる。悪い気はしなかった。お金を持っている日本人客を獲得しようみたいな狙いは感じられず、お客さんの要望に応えて、より快適で便利なホテルにしていこうという前向きさというか、向上心というか。このあたりが他国と違って、日本人に近いんじゃないかと思った。
地下街を散歩しつつ、夕食を食べに行く。妹とFは地下街で靴を買った。10分100元〜という按摩店があってやってみようかと一瞬思ったが、団体行動を優先する。その向かいにはカット100元の散髪屋もあって、子供が掃除機の先のような機械で毛をバキュームされていた。ガラス張りのチアリーディングスペースもあった。若者に変なところでダンスの練習をされるより、専用の場所を用意してあげましょうということだろう。
食事は四川料理のレストランへ。昨日は屋台的な食事だったので、今日はちゃんとしたレストランで食べたいという両親のリクエストで選んだ店だ。予約してなかったけど、個室の回転テーブルに案内され、味もボリュームも申し分なかった。残った料理を持ち帰ろうと「パオ(包)?」とかなんとか適当な言葉と身振りでウエイトレスの女の子に伝えようとしたら、「テイクアウッ?」。それです。
両親だけをタクシーに乗せ、先に宿に帰す。ホテルの名前をアドレスを書いたカードも持っているし、問題なく帰れるはずだけど、両親を台北の街にリリースすることにちょっとどきどきしたのだった。