フルムーン夫婦グリーンパスは、2人の年齢が合わせて88歳以上の夫婦が対象で、新幹線や特急を含むJR線のグリーン車が期間中乗り放題となるきっぷ。前回発売分は2021年10月1日から2022年6月30日までの設定で、5日用が84,330円、7日用が104,650円、12日用が130,320円。国鉄時代の1981年に発売を開始し40年以上続いたロングセラーきっぷでしたが、突如おわってしまいました。最後の期間に使えたことをうれしく思います。
日本中の駅弁があるんじゃないかというくらいびっしりと揃っている新大阪の駅弁屋。
始発で新大阪駅へ向かう。計画では、乗り換え時間を利用して名古屋でモーニングを食べようと目論んでいた。
しかし家から、新大阪に着くころには、名古屋までの車内で何も食べないのが心もとなくなってしまった。名古屋のモーニングも、土曜の早朝でなければ選択肢がもっとあったのだが、決め手に欠けるままだったので、いっそのこと、マックモーニングでええねんけど…。という気分に。とはいえ、新大阪でとこにマクドがあるか把握はしていなかった。
しかし、大阪の玄関口、新大阪駅、さすがである。構内で朝5時からやっている店がすぐそばにあった。https://map.mcdonalds.co.jp/map/27582
今回は、コーヒーとソーセージマフィンのコンビ。なんと200円。恐ろしく安い。
グリーン車でもらえる分厚いおしぼりで手を拭いてから、いただきます。この区間は席を予約しているので、通常なら車掌さんは目視で通過していくはずだけど、食事中に来られると落ち着かないので、一応通り過ぎてから、いただきます。
あっという間に名古屋。
モーニングを食べる時間45分が空いたので、アンモナイトとナナちゃんをみることにする。
地下に降りる階段の壁に、いきなり発見。っていうかこんなにあるのか!っていうくらいそこらへんにいっぱいある。
あとで行ったナナちゃんは、わりと写真撮っている人もいたけれど、アンモナイトはみんな素通り。名古屋の人はもう見飽きたか。
大阪でも注目していないだけで、あるのかもしれない。結構感動したのにあとで見返したら写真が一枚しかなかった。
ナナちゃんを探していたら、おばさんが、親切にも案内してくれた。なんかもっと話したかったけど、遠慮してしまった。
いかにもお上りさんを演じるのもなんだしなー、と思いおとなしくついていって、お礼を言って別れた。
もう少し時間があったので、セントラルタワーズのシースルーのエレベーターで15階まで上がって降りた。
向かいのHALが入っているスパイラルタワーズを眺めたりする。
大阪のHALも奇抜な建物だけど、こっちはより目立つ。
そしてその交差点にある建造物は、ミャンマーのヤンゴンを思い出させる感じ。
後で調べたところ「飛翔」という名古屋駅を象徴するモニュメントだったそうだが、リニア開通で解体が決まって6月頭から工事体制に入っている姿だったようだ。
その工事具合がよりミャンマーっぽさがあったのだが、最後の姿を見られたことはラッキーだった。
大名古屋ビルヂングも名前と屋上庭園のグリーンが目を引く建物で、このJR名古屋駅桜通口だけで、十分時間がつぶれた。
レインボーカラーマスクのナナちゃん。
この写っている座席が1号車、1列目のC席。
ワイドビューしなのという名前だけはよく聞いていたので、楽しみだった。
ワイドビューを一番楽しめるのは、グリーン車である1号車の1列目の、CとD席だと知り、すぐにみどりの窓口に予約に行ったが、そこは、そこだけは、やはり予約済みだったようだ。毎日鉄ちゃんが押さえているわけでもないだろうが、土曜日だし競争率は高い。
しかたないので、2列目のCDを予約した。ちなみに1列目ABは運転手の真後ろなので視界が遮られるらしい。
その1列目ABには、途中から小学生女子と母親が座り、女子は運転手の真後ろで影のように指さし確認を松本で降車するまで、ほぼ完ぺきに真似ていたので、かなりの強者であった。あの席は譲って正解だった。
乗鞍のペンションに昔バイトに行っていたので、長野の山々の景色は懐かしい。途中から乗鞍岳らしきものも見えてきた。雪の筋が入った山をみると、好きすぎてドキドキする。
今回は、予約が遅れて東京までの夜行サンライズ瀬戸を取れなかったので、かわりに夫がこのルートを見つけてくれた。
木曽路や寝覚ノ床、宿場町に沿って走り、姨捨駅周辺の、日本三大車窓のひとつと言われている、善光寺平と千曲川が見られるのがいい。
三大車窓の残りは、①肥薩線の矢岳越えと、②狩勝峠(旧線のため現在はトンネルで今回も通った)。
①矢岳越えはまだ行ってないと思っていたら、以前、いさぶろう・しんぺい号に乗って通っているらしい。観光列車すぎて、嫌気がさして記憶から抹消してしまったようだ。
②狩勝峠の絶景だった1966年までの車窓に関しては、2015年の台風被害以降代行バスがでており、そちらで疑似体験できるということで、今後の参考にしたい。
廃線の話が色濃くなってきていて、代行バスをJRが出してくれているうちは、各種パスが使えるけれども、JRでなくなってしまったら、もう乗る機会はうしなわれるだろう。
最初の予定では、善光寺に行ってみようか(前回、永平寺がよかったので)ということで長野駅を候補に入れたのだが、その後いろいろ考えたところ、善光寺、今回はパスとなり、長野駅の善光寺口の雰囲気を楽しむ。
ひどく暑い日で、駅前のバス乗り場には善光寺御開帳の時期とあって、長蛇の列。うーん。やめといてよかったかも。
2015年にリニューアルされた門前回廊が美しい長野駅直結の駅ビルだが、お弁当が買えるところがそんなにない。
コイズミデリカテッセン。お肉屋さんのお弁当。まぁいいか、とりあえず購入した。これが、硬かった。お弁当のお肉が立派すぎて嚙み切れないってちょっと悲しい。しばらくお肉はいいかも。と思いながらなんとか飲み込む。他にもおやきは人気だったので買ってみた。
青いシートがシックな北陸新幹線にて軽井沢まで車内でランチタイム。
青いシートがシックな北陸新幹線にて軽井沢まで車内でランチタイム。
あっというまに軽井沢到着。近くの矢ケ崎公園まで歩く。
池を囲む緑が軽井沢っぽく美しくて満足。ベンチに座っておやきでも食べようか、と思ったけど、よく考えたら草津行きのローカル長距離バスに乗るんだった。
満席になってしまうと乗れない=今日の最終目的地、函館までたどりつけない可能性が高くなる。バス停が見えてくると長蛇の列。やばい。人数をかぞえてみると大きなバスなら乗れるはずと一安心。
おやき食べてたら危なかったかも。
草津と軽井沢を結ぶ草軽バスは、軽井沢の有名どころに停まっていくので観光バス気分だ。
原宿か嵐山かというような人だらけの通りや、見たことのない森の中の別荘地。白糸の滝でもたくさん人が降りた。ここは行ってみたかったな。
結構な山道に白樺が生えていてときどき浅間山が見え隠れ。そのうち黒い土の畑が広がり、小学校や商店があったり。約1時間20分で草津温泉に到着。
バスターミナルの手前が工事中で少し迂回したので、滞在時間を多めに取っておいてよかったな。
この区間のバスは現金のみで2240円かかるが、なるべく一筆書きで効率的にまわりたいということで選択したが、車窓が楽しめて良かったと思う。
草津温泉は、「本物の名湯ベスト100」(石川理夫著)を読んで1位だったので決めた。前々から群馬県は課題だったし、草津温泉にも行きたいと思うことは何度もあった。
大阪からのアクセスがよくない、というか東京にいったん行くべし、となるのが気にくわなかったので今まで却下してきたところだった。
フルムーンパスがあれば、へんな無駄が多いルートでもOKであるから、こういう機会に行っておこうと決める最終判断材料となったのが、この本だった。
いろんなベスト100があると思うが、この人の考えている温泉のランク付けは説得力がある。
というわけで、バスターミナルから坂をくだって、湯畑。こんな暑い日に温泉来るのはアホや…と、行ってなかったら言っているであろう。
さて、目をつけているのは、ありがたい共同湯。一般開放されているだけでもいくつかある。こういうリッチな温泉地はホンモノ感がある。
観光客の皆さんは、有名な熱乃湯で湯もみとかそっちにいくから、共同湯はすいていた。
あたらしく建て替わったきれいな地蔵の湯。
源泉がいろいろあるのも草津温泉のいいところ。しかしまあ、熱い。無茶苦茶熱い湯であった。
「時間湯」というタイムを計りながら一斉位に出入りする、興味深い入り方があったそうだが、改装されて今はやっていないそうだ。いっしょになったおばさんが教えてくれた。
何度もかけ湯を繰り返すとよいと何かに書いてあったので、試す。だんだんマヒしてきた。その状態で、入ってみると、おぉ入れた。
すぐに上がると、なんだかさわやか。何度か繰り返していくうちに浸かれるようになった。
夫は、もういいわ。と上気した顔でいうが、散策がてら湯畑近くの別の共同湯、千代の湯へ。
覗いてみたら、ちょうどおばさんが着替え中で、ラッキーね、今誰も入ってないよと言われた。鍵付きロッカーはなく更衣室との間にガラス戸があり、ちょっと荷物が不安だったのでその人が完全に出ていくまでとろとろと着替えながら待つ。
完全に一人っきりになったところで、更衣室のほうを向いて入る。こっちはぜんぜん熱くない。(草津比)。いくらでも入っていられる。こちらの源泉は湯畑だそうだ。
夫が入っているのか入らずに待っているのかわからないので、適当なところで切り上げる。草津温泉満喫。なんか気持ちいい。さすが草津。知らんけど。
結局入ったという夫と合流して、ゆっくりバスターミナルに戻る。茶色いローソンでパピコを買って分ける。
JRバスでJR長野原草津口駅へ。ICOCAで支払いOK。土曜日の夕方に、帰る方向に向かうひとは少なく寂しい。普通泊まるよね。
駅周辺で旧太子(おおし)線の橋梁をみたりして時間をつぶし、吾妻線で高崎へ向かう。この度で初めての普通電車。八ッ場ダムにも近いあたりを通ったはず。
と思ったら、トンネルであっという間に過ぎていた。このダムで温泉村が一つ沈んでいるとのこと。
ローカル線は、のんびり走りながら、ときおり聞こえないアナウンスが流れるなぁ…何言うてんねんやろ?とよーく耳を澄ますと、遅れの情報みたいだった。
特急とか他の線との絡みらしい。祈るような気持ち。今晩中に新函館北斗行の新幹線乗りたい!
この吾妻線乗車の1時間半の間に、何とか遅れは解消されたのでラッキーだった。初めての群馬の高崎駅では、時間がなかったので、駅前を見るのみ。新幹線はくたかに乗り換えて大宮へ24分。
ついたらもうそこは埼玉。埼玉もほとんど足を踏み入れたことがなかったので、うれしいが、ただの都市であり、駅ビルではおもしろいものが見つけられなかった。
地下の食料品街で、テイクアウト。今度は中華にする。よく空港にある、パンダエクスプレスにそっくりなお店、ミスター・パンダ。昼の肉を打ち消すべくタイムセールの中華弁当を購入。
店員さんがみな中国系なのもよかった。二つのお弁当をレンジで温めてくれた。
大宮駅からは、北海道新幹線。
新函館北斗駅前のずーしーほっきー(北寄寿司?)
乗ってしばらくで夕暮れになり、こちらも夕食の弁当に夢中になり。まさかの楽しみにしていた青函トンネルでウトウトしてしまう。夫なぜか起こしてくれず。
23:29定刻に新函館北斗駅到着。
きれいな駅を愛でながら、北海道をかみしめ駅前のホテル、東横インにチェックイン。で、まさかの長蛇の列。
同じように終電のこの新幹線に乗ってきた人多っ!まさかの展開。そしてこれは翌朝への伏線でもあったのだった。