私が附属小から公立学校に転勤したのは40代でした。
分掌は教務主任の仕事です。
自信満々でした。
ひと月が経ち、教頭から話がありました。
「吉永先生、あなたは力がない」
面とむかって言われました。
どこでそう判断したかも。
「これから毎日、私の言うことを続けなさい」
温和な教頭先生は涼しい顔で、厳しいコトバを放った。
1 放課後学校を見回って戸締りをする。
学校の課題、職員の努力を見出す「目利き」となれ。
必要なことは報告しなさい。
事前に予防できることは手を打っていく。
手の打ち方は1か100まである。
人を見てものを言いなさい。
戸締りはその手段。
私が楽するためなどと勘ぐってはならない。
2 学校に来る文書のすべてに目を通す。
行政の方向性を見出すこと。
背景にある国民の要求を探れ。
一度、広い視野から自分の学校を俯瞰せよ。
自校に不足していること、意識していないことが見えてくる。
法改正、諸アンケート等を、ゆめゆめ処理的に扱ってはならない。
教育はある意味で「文書行政」なのだ。
3 校長の行動、言葉をメモしていく。
校長職は判断、決断の連続である。
行動、言葉を綴っていくことで、その根拠をつかめ。
将来のためにある。
教務は「教頭の仕事」「校長の仕事」がわってはじめて連絡調整指導ができる。
中間の立場にある者に必要なのは「見渡す力」。
吉永さんはそこが弱い。
3つの作業で、その力量を高めよ。
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今もその教頭先生のご恩は忘れない。
「島津3原則」として大事にしてきた。