2年前。夏の向山型算数セミナー。
「わり算」の授業を、向山先生がされた。
指示は3つだった。
「式を書きなさい。」
「計算を書きなさい。」
「答えを書きなさい。」
言葉を削るとは、ここまで削るのか学ぶ。
3点セットは、学習「方法」が身に着く指導だ。
3つの学習「方法」である。
学習「方法」① 教科書を読み、探す。
向山先生の模擬授業のとき。
パソコン係で、林は前に座っていた。
「式を書きなさい」と言われ、林はどうしたか?
一生懸命に教科書を読んだ。
式が書いてある。
それを写した。
「式を書きなさい」という指示は、教科書を探す子につながる。
向山先生の「これは簡単ですね。どうしてですか?」は
学習方法を身に着ける発問だ。
教科書を読み、探すようになるからだ。
学習「方法」② 既習を使って問題を解く
向山型算数に挑戦で、次の向山先生の代案がある。
◆向山型算数に挑戦33
イのリボンは、ウの長さのそれぞれ何倍でしょうか。
「式をノートに書きなさい。」
「計算して答えを書きなさい。」
「3点セットを書いていますか。」
「同じように
2の問題をやりなさい。」
3点セットを書かせ、「同じように2の問題をやりなさい」と
指示している。
今、身に着けた学習「方法」を使わせるのだ。
学習「方法」③ ノートの美しさ
3点セットを追試すれば分かる。
どの子もノートが美しくなる。
式・計算・答えで、1ページがうまる。
実に美しい。
美しいノートを書けるようになるのも、大事な学習方法だ。
3点セットは
①子供は教科書を読み、探すようになる
②既習を使って問題を解くようになる
③ノートが美しくなる
という「3つ」の学習「方法」が身に着く。
何より、①が大事だ。
教えないのだ。
「向山型算数に挑戦」で、向山先生は何度も書かれている。
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「向山型は親切ではない」
「向山型は教えない」
というのは、そのことを意味する。
『向山全集92』P63
「当たり前のこと」を
「噛んで含めて教える」ことから
「可能な限り」遠ざかるべきだ。
『向山全集92』P86
ていねいな上にもていねいな授業の典型だ。
これは、向山型ではない。
『向山全集92』P137
これでは、算数を好きにならない。
知的な追究が、ほとんどないからだ。
かんで含めるような指導はするな。
何から何まで手当てする温室栽培はするな、と言い続けた。
これは向山型算数ではない。
『向山全集92』P173
教師は「どこまでも親切に」にするのではなく、
「常に手抜き、いじわるで大丈夫」かを求めるのである。
そうしてこそ、子供は成長していくのだ。
『向山全集92』P79
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さらに
向山型算数について、3つの視点を書かれている。
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A 「分かりそうでなかなか分からない」時、
子供は熱中する。
B 「ある解決方法に矛盾がある」時、
「それを発見したり、やり方を工夫する」時、
子供は熱中する。
C 「新しいことを学び、
そのやり方を身につける」時も熱中する。
向山型算数は、Cが中心だと思われがちだが、
それは違う。
『向山全集92』P126
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林成之ドクターは書いている。
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自己報酬神経群は、
「自分からやる」という主体性をもって、
考えたり、行動したりしないと機能しません。
「先生に指示されたから」というような従順な態度では、
物事が理解できても、
「思考」が働かないのです。
『図解 脳に悪い7つの習慣』P48
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脳も温室育ちを求めてない。
再度、書く。
向山型算数は、学習「方法」を身に着けさせる指導法だ。
「3点セット」も、その1つの指示である。