教師になって17年になる。
自分の力の無さを知り、TOSSサークルの門をたたいた。
これまで中学、高校で部活動をしていたこともあり、子どもたちを抑え込んでいた。
もちろん、「力技」である。
180cm近くの男性から言われれば、よほどの事がなければ子どもは言う事を聞く。
でも、それは「圧力」であり、「技術」ではない。
そんな時、ある先生との出会いが気づかせてくれた。
授業が面白くない。
算数ができるようにならない。
いつも怒ってばかりいる。
そんな子どもたちの不満に気づく。
なぜ、気づいたのか、その先生が眞逆だからである。
授業が面白い。
算数をできるようにしてくれる。
いつも笑っている。
そんな先生になりたいと思い、TOSSサークルの門をたたいたのである。
それから9年が過ぎた。
多くの子どもたちを担任させてもらえる機会に恵まれた。
そんな中で、子どもたちや保護者から多くの手紙をもらった。
それは、すべてファイルに保管してある。
その中で、1枚だけ自室の壁、いつも目にする場所に貼ってある手紙がある。
次の文面である。
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保先生へ
あっという間の1年間というのは、正にこの事を言うんだろうなぁと感じています。
小学校生活最後の学年に保先生と出会えた事が○○にとって最高の思い出になったと感謝してmsづ。
ありがとうございました。
(姉も保学級に入れていたら、もっと充実した中学校生活をおくれたのかな)
13代目、保学級の388枚の通信ファイルを〇〇と私達の大切な宝物として保存したいと思います。
明日の卒業式は、妹の卒園式とダブり、最初から最後まで参加できないのが残念でなりません。
この子達の最後の締めくくりは、ビデオで観ることになりそうです。
ありがとうございました。
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この子は、現在高校生になっている。
私は、それほど優れた教師ではない。
学びを得るために、自分のできる範囲での努力を続けたのである。
そんな中で、手紙の姉のような子がいることも事実である。
私もそんな担任である可能性は否定できない。
そんな子を一人でも減らすため、私は、いや教師は学び続けなければならない。
PS 先日、体育セミナーを開催した際、教師になった教え子が参加した。
すっかり女子から女性に変わっていた。会場で話していると、
「先生、昔と全然変わっていない。」
褒め言葉かと思っていた。
でも、その後の会話の中で、
「先生、昔は大嫌いだった。」
という言葉も聞こえた。
「じゃ、今でも嫌いなんだ。」
と突っ込むと、苦笑いしながら否定していた。