めあてや振り返り。教育委員会は強制できないことは以前のダイアリーで書いた。
その際、問題になっていたのが「校長はどうなのか」である。
公務員には上司の命令に従う義務がある。
結論から述べる。
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1
めあてやふりかえりについての細かな教育方法については校長も職務命令は出せない。
【理由】
職務命令の要件その4【職員の独立権限をおかすものでないこと】に反している可能性がある。
2
上記「職員の独立権限」の教師の権限は現在の所微妙な解釈が有り賛否・解釈が分かれている。
ただし、授業の具体的な内容や方法には法に反しない限り教諭の裁量が認められている。
3
キーワードは「教師の自由な創意と工夫」「大綱的基準」。
この2点で主張する限り、少なくともまて、ふりかえりについての職務命令は適法かどうかはかなり微妙である。
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前提となる法律は以下。
地教行法第43条②
県費負担教職員は、その職務を遂行するに当たって、法令、当該市町村の条例及び規則並びに当該市町村委員会の定める教育委員会規則及び規程(前条又は次項の規定によって都道府県が制定する条例を含む)に従い、かつ、市町村委員会その他職務上の上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。
地公法第32条
職員は、その職務を遂行するに当たって、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。
学校教育法37条4項
校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。
学校教育法37条11項
教諭は、児童の教育をつかさどる
今回、調べたのは
「校長の職務命令はどこまで権限があるのか」
もちろん違法行為(犯罪など)の命令は違法である。
いろいろ調べて要件はあるのだが、なかなか出典が定まらない。
しかしあった。やっと見つけた!!
平成16年最高裁判決
北大法学論集56「公判判例研究」(小倉一志)
https://barrel.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&...
以下、引用しながらまとめる。
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A 校長の職務命令 4つの要件
1 職務上の上司によって正常な状態・意思によって発せられたものであること
2 職員の職務に関するものであること
3 内容が妥当性を有すること
4 職員の独立権限を侵すものでないこと
B 学校教育法37条「(校長の)校務」「(教諭の)教育」の解釈
1 教諭には、授業などの具体的な内容及び方法についてある程度の裁量」が認められている
2 ただし校務には教育が入ることもある。(行政解釈)
3 教育内容・方法などの「内定事項」につき、校長から監督され職務命令を受けることはない。
(兼子仁著「教育法」有斐閣1978年・・・各教師の教育権行使である教育活動の内容に関しては、校長はその教育専門的水準に基づく指導助言のみを有し、これがこの面において「所属職員を監督する」仕方にほかならない。
教育活動内容に関して職務命令を発することは、定型的に教育基本法第10条(現16条 注川原)1項の禁ずる「教育への不当な支配」に該当するものと解される)
C 大綱的基準と教師の創意工夫
必要かつ合理的な範囲内において「教育内容及び方法」についての大綱的基準が
法的拘束力を持つものであって、
それを超えて、法的に強制したり、サンクションを与えることにより
「教師の創意工夫」や「教育に関する地方自治の原則」などを制限することは
教育基本法第10条第1項(現16条 注川原)が禁じる「不当な介入」となる。
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上記を読むと、「めあて、ふりかえり」の方法についての細かな職務命令は
要件の4「職員の独立権限」
教師で言うところの「創意と工夫」を侵していることになる。
ただし、結論でも書いたが
「職員の独立権限」は教師にはないと断言するホームページもある。
ということは、どこかに判例文があるのかもしれないし
あくまでも行政側、管理側で書いたもので
法的には上記のように解釈できるのだと今は考えている。
ちなみに以下は、一高校教師が書いたHPで
信頼度はないが、かなりわかりやすいので
参考程度に載せておく。
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http://www.phoenix-c.or.jp/~tokioka/kanri/1_2_3.html
職務命令が有効に成立するためには、一般に次のような要件を満たす必要があるとされている。
1 権限ある職務上の上司から出されたものであること。
指揮監督権をもつ自分の職務上の上司でなければならず、他校の校長には出せないものであること
2 命令を受ける職員の職務に関するものであること
職務以外の「タバコを買ってこい」とか「自宅の下水掃除をしてほしい」などというのは、あくまでも私的なことであって、職務命令にはならないこと
3 法律上または事実上の不能を命じるものでないこと。
犯罪行為など法律上認められない命令や、学校徴収金の別途使用、内申書の改ざん等社会通念上許されない命令、さらには物理的にできないことを要求する命令などは職務命令にならないこと
4 その命令を受ける職員の職務上の独立の範囲をおかすものでないこと
授業への事細かな介入など、その職員に法律上規程されている職務の範囲をおかすものは職務命令にならないこと
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上記のように考えると、たばこ買ってこいなど違法な職務命令は違法なことがよくわかる。
大綱的基準を考えると、細かな方法への職務命令はやはり成立しないとは思うし、反論材料には確実になる。