(22) 8月2日(土) 東綾瀬公園野球場
初登場の東綾瀬公園野球場に集結したビッグアプセットは、2年前に完封で大敗したDARKSと対戦。最近のタイトな人数繰りに対応すべく、みずほ証券から三輪オーナーに加え新人の東郷選手を招聘したが、捕手に起用された東郷はプレーボール前から推定125キロの剛速球の返球でナインをヒートアップさせ、また意味不明ながらも巧みな話術で末永をリード、さらには座ったままの体勢から2塁へ矢のような送球をデモンストレーションし、DARKSの盗塁意欲を一気に奪い取った。
こうした雰囲気に完全にペースに乗った末永は3回まで強力打線をノーヒットに抑える完璧な立ち上がりを見せる。打線のほうも初回、桜町のタイムリーと芝田のツーベース、3回にも芝田のタイムリーと相手投手の制球の乱れに乗じた押し出しで、ここまで5対0と完全に試合の主導権を握った。
ところがさすが強豪DARKS打線、2巡目に入った4回から一気に末永に襲いかかる。二死1塁から相手5番がセンター前へ火の出るような当たり。これをオーナー三輪が処理にもたつく間にランナーが一気にホームイン。さらにワイルドピッチで2点目を献上した後、安打で出たランナーをおいて相手7番打者が末永のカーブを左中間深く、推定95メートルの大アーチをかけ、一気に1点差に詰め寄る。さらに5回、先頭打者がレフトオーバーの二塁打で出ると、ワイルドピッチで三塁に進んだ後、ライトへの犠牲フライでついに動転に追いついてしまう。
しかしここにひとつのポイントがあった。実はこの回、ノーアウト1・3塁という大ピンチであったが、末永がランナーの逆をつく見事な牽制で一塁走者をアウトに、また同点の犠牲フライはライト線の長打コースだったが、ライト谷上が快速を飛ばしてみごとにランニングキャッチ、同点を許しながらもランナーを出すことを阻止し、相手に勝ち越しを許さなかった。
同点に追いつかれたビッグアプセットは6回から谷上がリリーフ。いきなり6回表に一死1・3塁という大ピンチを迎えるが後続を見事に絶ってゲームの流れを引き寄せる。するとその裏、今日チャンスで二度凡退していたルーキー東郷がライト前のクリーンヒットで出塁、そして若干無謀ともいえる若さあふれる走塁で一気に3塁を落としいれ、相手投手のワイルドピッチで生還、ついに勝ち越し点を手に入れた。谷上は最終回を(去年までの)上原ばりの早いテンポの完璧リリーフで見事三者凡退にうちとり、勝利をものにした。
この日は、相手に一度も盗塁を試みさせなかった東郷の活躍はもちろん、前半戦を完璧に抑えた末永、完璧リリーフの谷上を守備陣がよく支え、全員野球の勝利であったといえよう。
~監督代行談話~
大味な試合が続いていたので強豪相手に心配したけど、見事にしまった試合で会心の勝利といえるでしょう。東郷くんを始め守備陣がとてもしまった守りをしたし、少ないチャンスを見事にものにした攻撃もよかった。スコアを見て改めて感じたけど、大きなポイントは5回表、同点に追いつかれた回の末永の牽制アウトと谷上くんのライトフライ好捕だね。打たれたりするのはある程度仕方ないけど、ああいうプレーであの回に勝ち越しランナーを許さなかったのが実は大きな勝因だったと思う。大会を迎える意味でも、こうしたプレーの大切さを改めて実感した試合でした。