⑪ 5月3日(土) 東京健保組合大宮運動場
ビッグアプセット雨中に散る!
熱い合宿の余韻を保持したままのガンバロウ大会1回戦。
9時の試合開始に備え早くから集まったメンバーが見守る目の前で、明け方からの雨が試合開始頃本降りとなり、実施が危ぶまれた中プレイボール。
2回表、ビッグアプセットがまず先制した。デッドボールの橋本を桜町が右方向のゴロでしっかり送り、西村死球の後に木全、熊野が連続タイムリーで計3点。足場が悪くなることを計算に入れゴロで相手のミスを誘う理想的な攻撃をみせた。
2回裏、先発末永もぬかるむマウンドに苦しみ押し出しで1点を返されるが、3回表、このところ2番定着の監督村上がフォアボールを選ぶとすかさず盗塁、山下のセンター前ヒットで3塁に進んだ後、橋本がこれもきっちりとセンターへ犠牲フライを打ち上げて4点目のホームを踏む。更に桜町のライト前ヒットで山下も帰り5対1とビッグアプセットの勝利の方程式が確立されたかに見えた。
しかし西京信金も驚異の粘りを見せる。3回裏、ワンアウトからショートへの内野安打を皮切りに4連打で2点を返し5対3。
そして降り注ぐ雨が普段であればみずはけの良い大宮グランドの許容量をついにオーバーし、ますます足場の悪くなる4回、末永が連続四球を出す一方で村上もすべるボールに盗塁を許し1点を返されたところで、2番手橋本が登板。橋本は1点差の重責を一身に背負い後続を断つ力投を見せる。
橋本の力投にナインが奮起。5回先頭山下がライトの頭上を越えるツーベースで出ると橋本が絶妙のセフティーバント。これは西京信金の内野の連携で間一髪アウトにはなったが7番西村のショートゴロで山下が生還し6対4と駄目押しの1点を追加したかに見えた。
殆ど1球毎の雨に濡れるボール交換に手間取るなどで、この時の時刻は10時30分。5回裏を押さえた時点で10時40分を越えていればルールにより新しいイニングには入らず、ビッグアプセットの勝利となる微妙な状況で運命の5回裏が開始された。
先頭の西京信金4番がレフト前安打で出塁の後、次打者のサードゴロをさばいた芝田のセカンドへの送球が無情にもそれ1・2塁。ここでさしもの橋本も降りしきる雨に手を滑らせ連続四死球で1点を取られ、更に西京信金の8・9番に連続ヒットで無情にも6対7と逆転を許してしまった。
この絶対絶命のピンチにもナインは気落ちすることなく後続を三振、ライトフライ、サードゴロに打ち取ったものの、ここで無念の時間切れ。
雨の中を応援に集まってくれた芝田夫人、山下夫人、内藤さん、朝田一家、江頭さん、田部井さん、戸倉くんの声援に報いることができず、ガンバロウ大会は実に3年ぶりの初戦敗退という残念な結果となった。
本来の力を出し切ることができず悔しさを抑えきれないメンバーを皮肉にも昼から顔を出した太陽が照らしだし、午後からは恒例となった大宮の味太郎での残念会がいつはてるともなく続いたのであった。
敗因・コメントは監督談話に詳述のとおりであるが、野球の神様があらたな試練を与えたのであろう。5月31日のワンデートーナメントのエントリーで雪辱を期し、さらに来週からの試合にもまたあらたな一歩を踏み出したい。
~監督談話~
朝から降り続く雨の中、先手先手で展開としては思惑通り進みつつあったが、最後の最後逆転を許し勝利をものにすることはできなかった。
負けたことは残念で、凄く寂しい気持ちであったが、野球では決して負ける相手ではなかったと思う。
あの雨の中、ピッチャーマウンドもバッターボックスも、キャッチャーポジション位置もほとんど田んぼ状態。まともに球を投げることはできない状態だった。末永も橋本君も、そして僕もまともにいつもの速い球や変化球をコントロールつけて投げるのは不可能だった。他のポジションの者もそうであったと思う。だから、野球にはならなかった。ピッチャーはストライクゾーンに球を置くだけ…。あたかも中学の体育の時にやったような素人のソフトボールの試合のようだった。その試合に最後の最後で敗れてしまっただけ。不完全燃焼…負けた気もしない…。
プレーでは随所にきっちりとした良いプレーも数多く出て、それは嬉しく、また見事だった。左中間を抜かれた時の中継プレー、鋭いサードゴロの芝田の好捕、慶太の大きなライトフライの好捕とその後のキャッチャーへのストライク返球、橋本君-西村のほとんどゲッツーであった美しいコンビプレー、黒ちゃんの左中間センターライナーの好捕…。これらいくつも合宿の成果や日頃やって来たことが出たものと思う…。
敗戦は敗戦、でも気を取り直して、この負けをばねに更に強くなって行くしかないね。頑張りましょう。多くの人たちの応援、裏方の支え、本当に有難うございました。