(21) 7月16日(土) 上井草スポーツセンター
先週の主砲山下の骨折に続き、ビッグアプセットにまたも激震が走った。4回裏、相手打者のセンターへの飛球を追った韋駄天福原は、一度前に出たものの惜しくも捕球できず、頭上を越されてしまう。すぐさまきびすを返し、懸命に打球を追ったものの、そのとき左足首を強烈にひねり、その場で昏倒。あまりの痛みにしばし動けず、9人ギリギリだったビッグアプセットには代わりの選手がおらず、試合はその場でジ・エンドとなった。
しばらくベンチで足を冷やしていたものの痛みと腫れがひどかったため、救急車を呼び、近くの病院に搬送された福原だったが、幸いにも骨折は免れ、捻挫で済んだのは不幸中の幸いだった。9月から幕を開けるガンバロウ野球大会にはなんとか間に合いそう。この日も2本ヒットを放つなど、最近打撃開眼し不動のトップバッターとしてビッグアプセットを牽引するだけに、完全に治してからまたスピードあふれるプレーを見せてほしい。
試合を振り返ると、この日は課題が山積みだった。特に絶好調宣言していた末永のピッチングがまさかの崩壊。これまで戦った試合慣れしているチームと違い、相手の顎鬚会は初対戦の20代前半の若いチームで、バットを用意できず、キャッチャーミットもこちらが貸し出す有り様。さらには、試合開始時間にも遅れるなど、マナーがてんでなっていなかった。
それに対して、末永は冷静さを失い、怒りにまかせた力だけの雑なピッチングになってしまった。その結果がいつもよりはるかに三振が多かったものの、暑さもあってスタミナを失い、4回に失投を連発して連打をくらう背信投球となったのだ。
相手がどんなチームであっても、常にポーカーフェイスで黙々と投げる安定したピッチングができないようでは、真のエースとは言えない。今日の試合を、ふんどしを締め直す教訓とし、大会ではさらなる成長を見せなければならない。
しかし、いい面も多々あった。その筆頭が4番芝田の打棒復活だ。初回に、相手サウスポーから右中間へ鮮やかな先制ツーランホーマーをかっ飛ばし、存在感をアピール。引っ張りが目立ち打率低下を招いていただけに、この日のような右に強い打球が打てれば、打率、打点ともに間違いなく上昇してくるだろう。タイトル争いで桜町に迫ってほしい。
試合は途中でストップという消化不良になってしまったが、とにかくケガにだけは注意して、次戦の南海ハーツ戦に臨みたい。これから真夏になり、暑くて、ともすると集中力を欠く場面が出ると思うが、前日はしっかりと睡眠を取り、当日も早めにグランドに来て十分なウオーミングアップをしよう。せっかくの楽しい野球が、ケガで台なしになってしまっては、本末転倒になってしまう。