(36) 10月1日(日) 大井ふ頭中央海浜公園
ゾディアックに叩きのめされた後の大事な一戦は、強豪品川オリオールズが相手。再出発を図るには不足のない厚い壁だったが、ビッグアプセットは久々に先発した支社長楠本の投打にわたる活躍と、社長大友のピンチを救うスーパープレーで逆転勝ち。次週の1DAYフレンドリーカップに向けて、俄然ムードが高まってきた。
クライマックスは1点ビハインドで迎えた5回表の攻撃だった。相手投手が代わったこの回、3つの四死球で作ったツーアウト満塁のチャンスに打席に立ったのは福岡帰りの楠本。何かやってくれそうな雰囲気を漂わせながら、相手投手の時速120キロは軽く超える快速球に食らいつき、何度もファールで粘る。そしてツースリーで3人の走者が一斉にスタートを切った10球目。渾身のストレートを楠本のバットがドンピシャでとらえると、打球は糸を引く猛ライナーとなって左中間を真っ二つに切り裂き、3人のランナーが次々に生還した。まさに起死回生の一打!それまでチャンスに芝田、末永、黒田の得点源が不発に終わっていただけに、自分で打って自分を楽にするという楠本の執念をまざまざと見せつけたパフォーマンスだった。
これで勢いづいたビッグアプセットは、その裏ツーアウトランナー1、3塁のピンチを迎えるが、ここで大友がやってくれた。相手打者の強烈なライトへの一撃を地面すれすれでスーパーキャッチ!抜けていれば間違いなく同点だっただけに、イチローも真っ青の価値ある守備だった。大友は初回にも相手4番打者のライト最深部へのフライを背走しながらナイスキャッチを見せるなど、新ユニホームになって動きがよくなったせいか、守備で長足の進歩を見せつけた。
さらに1点差に詰め寄られた7回にも西村が右中間へツーベースを放ち、とどめは楠本が4打点目となる押し出し四球を選んでダメ押し。楠本は投げても相手強力打線を散発3安打に封じる見事なピッチングで6回を投げきり、最後は末永がクローザーとしてきっちり抑えるナイスゲームだった。
この日の快勝で先週の悪夢を払拭したビッグアプセットは次週、聖地大宮で大会に臨む。楽しく伸び伸び、ミスが出ても誰かがそれをカバーし、ここぞというときに最高のパフォーマンスを出せる全員野球――。求め続けたビッグアプセットの野球を存分に展開し、大宮の空の下、今度こそ大輪の花を咲かせよう。
ベースボールの神様は必ずや微笑んでくれるはずだ!!
~監督談話~
久々の勝利、本当に嬉しかった。
今日は何と言っても楠本。ピッチングでは、ツーアウトから味方ミスで広がったピンチに動揺することなく冷静に抑え、試合をしっかり作ってくれた。また、バッティングではツーアウ満塁、カウント・ツースリーから左中間への走者一掃ツーベースと文句なしの活躍。一方で楠本の打たせて取るピッチングに守備陣もここぞという時によく守った。特に大友のピンチでのライトライナー、スーパーキャッチはお見事だった。
楠本が本当に目立った働きをした試合であったが、今日はそれぞれが良い働きをしっかりやった全員野球での勝利だったとも感じる。
来週への良い弾み!気持ちよく臨めるね!