⑲ 7月19日(土) 舎人公園野球場
「強豪ブル-ス戦、リベンジならず!」
末永の強い要望で、急遽真夏のダブルヘッダ-となったこの日、ブル-スの本拠地舎人公園グランドは、前夜もここで熱戦が繰り広げられたことを物語るゴミが、ベンチ裏に散乱し、試合前からヒ-トアップ。リベンジに燃える先発末永は、前夜まさかの早朝5時に自然に目が覚めてしまうという、まさに興奮状態であった。そんな状況の中でも、監督代行の芝田は、上司の不祥事にも動揺することなく、落ち着いて指示を出すあたりは、さすがである。
そんな中、午後1時10分いよいよ試合開始。推定体感気温35度という中、先発末永は、いきなり先頭バッタ-にデットボ-ルを与えてしまう。ここで、ブル-スは手堅く送りバントをしかけてくるが、なんとここで味方の守備が乱れ、これを内野安打にしてしまう。ノ-アウト2・3塁というピンチを背負ってしまった末永は、なんとかここを抑えたいところであったが、なんと続くバッタ-にレフトオ-バ-の3塁打を浴びてしまい、2点を先制されてしまう。
なんとか早い段階で追いつきたいビックアプセットは1回裏、好投手小島君から、暑い中キャッチャ-を勤めてくれた3番黒田が、右中間を大きく破る2塁打を放つものの、後続を打ち取られ無得点に終わる。しかし、2回表は末永がブル-ス打線をピシャリと押さえ、味方の反撃ムードを作る。
2回裏先頭バッタ-は桜町。最近打撃好調の桜町は、好投手小島君の速球をドンピシャでとらえ、右中間を大きく破る大三塁打を放つ。敵投手は動揺したのか、続く芝田に四球を与え、ビックアプセットに絶好のチャンスが訪れる。しかし、続く谷上・大友が連続三振に取られてしまい、2アウト。ここまでかと思われたが、ここでバッタ-は末永。失点を挽回したい末永は、見事な集中力で小島君の速球をはね返し、センタ-前ヒット。ビックアプセットに待望の1点が入る。そして、続く福原が執念のセカンドエラ-でつなぐと、ここでバッタ-は強打者橋本。幾度となく勝負強さを見せて来た橋本は、ここでも見事ナインの期待に応えるセンタ-前ヒットを放ち、この回2点目。なんと同点に追いつく。
ところが続く3回表、なんとかここで踏ん張りたい末永であったが、強力打線のブル-スに、長短安打にエラ-がからみ、あっという間に3点を取られてしまう。末永を援護したい打線も、芝田や福原がヒットを放つものの、後が続かずなかなか追加点がとれない。そして、4回は無得点に抑えたものの、5回に大きな落とし穴が待っていた。
2対5で迎えた5回表、ブル-ス打線に捕まった末永は、大量8失点。急遽登板した橋本も2点を取られ、この回だけでなんと10失点。試合が終わってしまった。投手が交代した6回(最終回)、末永のヒット、橋本の2塁打、黒田の2ランホ-ムランなどで3点は取ったものの、終わってみれば5対17の惨敗。好投手小島君から、4回までに6安打を放つなど、前半見せ場も作ったものの、真夏のリベンジの夢は、無残にも打ち砕かれてしまった。平均年齢20代のブル-スとは、この季節の試合はかなりのハンディキャップにはなるとはいえ、やはりまだまだ課題の残る戦いとなってしまった。
そして、移動途中の日暮里で中華料理を食べながら反省会。ところが、このお店がなかなかの当たりで、美味しい中華料理を食べたナインはすっかり元気になり、この日2試合目となる天王洲グランドに向かったのである。
~監督代行談話~
2回に追いついた時はいける、と思ったが、完全に力負け。悔しいね。打線はエース小島投手から4回6安打とよく打った。内容もよかったし、それは嬉しいことだけど、6安打で2点はやはり少ない。特にいい投手の場合は少ない安打をいかに点につなげていくか、ぼくらの課題が出たね。
守りのほうでは、打たれはしたけど、やっぱり点はとられすぎ。守り方を考えて失点を少なくする工夫がいると思う。こういう強いチームに勝つには、投げる・打つの技術を上げるのは勿論、得点につなげる、失点を防ぐという地道な努力を積み重ねていくしかない、というのが教訓でした。