② 1月20日(土) 東台野球場
先週初の開幕戦勝利を飾ったビッグアプセットは、大寒の日の寒さを感じさせない熱い試合でバンディッツに劇的な逆転サヨナラ勝ち、史上初の開幕2連勝を飾った。
対戦相手のバンディッツは昨年2月にも同じ東台で対戦し1対2で惜敗している相手だが、その試合と同じく今日も相手先発の富沢投手は縦に落ちるカーブを主体としたピッチングをみせ、ビッグアプセット打線はこの日も3回まで内野ゴロの山を築いてしまう。
一方、ビッグアプセットの先発は先週開幕勝利を飾った楠本。変化球を有効に使ったピッチングで好投するが、2回に先頭打者をエラーで出すと、続く打者のライト線のフライがアンラッキーな二塁打となり、この間に一塁走者の長躯ホームインを許し先制されてしまう。
ところが、ここから楠本が粘りのピッチングを展開する。3回はノーアウト三塁、4回・5回はともにツーアウト一・二塁、6回はワンナウト二塁、最終回もワンナウト二塁と、ことごとく得点圏にランナーを置く苦しい展開となったが、いずれも低めへの制球と緩急あるピッチングでピンチを全て克服、勝利への執念をナインに見せつける。
これに応えるべく打線がまず応えたのが4回。芝田・山下があっさりと倒れた二死から、桜町・末永がいずれもライト前へ、それもいずれもあわやライトゴロの魅せる安打でチャンスメークすると、佐藤が三遊間へ執念の内野安打、相手守備がもたつく隙を突いた桜町が果敢に本塁に突入し、同点に追いついた。
そして再び試合が膠着状態におちいり緊張感が高まった最終回裏のビッグアプセットの攻撃で遂に真実の時を迎える。先頭の佐藤が果敢にセーフティバントを試みると、これが相手捕手の悪送球を誘発し、佐藤は激走で一気に三塁へ。迎える大河原へのサヨナラの期待が一気に高まる。大河原はこれに応えるべくファールで粘り執念を見せるが最後はあえなく三振。再び膠着状態に陥るかと思われたその時、好投の楠本が相手投手のウィニングショットのカーブを見事に打ち返し打球は左中間へのライナー、サヨナラのホームを窺っていた佐藤は思わず飛び出し、慌てて帰塁するもその時には相手センターが既に捕球している。せっかくのチャンスが、と誰もが思いかけたその時、佐藤は必死の形相で果敢にタッチアップ、相手中継からの渾身のバックホームとのクロスプレーとなった。タイミングはアウトかと思われたが、相手送球がわずかに右にそれた隙を見逃さなかった佐藤は、左へ体をかわす頭脳的スライディングで相手捕手のタッチをかいくぐり間一髪サヨナラホームイン、泥まみれの体でナインの祝福を一身に受ける劇的な幕切れとなった。
今日の主役は粘投が光りサヨナラ犠飛の楠本と、2得点に絡む活躍と執念の走塁を見せた佐藤。また今期初登場の福原もさっそく2盗塁を決めるなど、各選手のエンジンもかかってきた。先週の開幕戦初勝利に続いて、今週は初の開幕2連勝。その試合内容も、度重なるピンチを凌いだ末の1点差サヨナラ勝ちは、チームの底力がアップしていることを如実に感じさせる実りある週末となった。
~監督代行談話~
劇的なサヨナラ、最高のゲームでした。その最終回の肇ちゃんのセーフティーでのチャンスメーク、タッチアップの激走とスライディング、見事でした。一方楠本のピッチングもコーナーにきっちり決まり終始制球良く、ランナーがいても得点させない自信と気合いが伝わってきた。サヨナラの犠飛もよく打ってくれたと思います。接戦をモノにする、勝利への執念が漲った、記憶に残る試合になると思います。今日のような勝利をさらに重ね、大会連勝を目指そう!