アザミウマ類(ミナミキイロアザミウマ)

診断のポイント

・被害症状は加害部位によって異なり、未展開葉で はその後正常に展開できず萎縮葉になったり、一部がひきつれて奇形葉になる。

・展開した葉では組織の汁液が吸い尽くされるため、残された表皮がレンズの役目をしてその下の空隙が銀白色に光って見えるシルバリング(銀葉化)となる。この症状は葉裏に現れることが多い。

・成虫は紡錘型で橙黄色をしており、体長1mm程度である。幼虫はレモン色をしている。

発生生態

・主に芯葉付近に寄生し、雌成虫は葉や茎などの組織内に産卵する。

・卵から2齢幼虫までは植物体上で活動し、成熟した2齢幼虫は落下して、落葉下や土中間隙で蛹になる。

・気温25°Cで約2週間で卵から成虫になり、気温が高くなると発育が速くなる。

・低温に比較的弱く、露地での越冬は困難で、施設内で越冬する。

・高温乾燥で発生が多くなる。寄生植物が多く、ホウレンソウのほか、アブラナ科やナス科野菜などに寄生する。