べと病

診断のポイント

・主に、新梢の下葉から発生し始め、葉表に汚れのような不規則な斑紋を生じる。

・次第に拡大して黄褐から暗紫色になり、後に灰褐色となる。一見して薬害のようである。多湿時には、病斑の裏に灰白色のかびをまバラに生じる。

・葉が巻き、縮み、しおれて、容易に落葉する。

・新梢では、病斑がやや凹んだようになる。さらに若芽の基部も発病し、割れ目を生じる。

発生生態

・病原菌は糸状菌で、鞭毛菌類に属し、空気伝染する。

・罹病葉・枝の卵胞子が、越年して翌年の伝染源となる。

・やや低温で多湿を好み、茎葉に露が長く留まる秋に発生が多い。ハウスの暖房開始前や中止後に、気温 16°C以下になると発生しやすい。

・通気不良、多湿が発病の要因となる。バラが、汗をかいた状態(溢液の滞留)の続くような環境は、危険信号である。