紫紋羽病

診断のポイント

・病原菌は、根を加害する。根の表面に、紫色の菌糸束が網目状に付着し、次第に拡大して菌糸膜となる。秋には、紫色をしたビロード状の子実体を地際に形成する。

・地上部の症状には、急性枯死型、落葉型、慢性衰弱型などがある。落葉型の多くは、慢性型に移行する。

発生生態

・病原菌は糸状菌で、担子菌類に属する。

・土壌中の粗大有機物や植物根に寄生し、周囲に菌糸束を伸ばす。根幹や太い根が感染しやすく、根の皮層部をおかすが、木部は侵害しない。

・火山灰土壌で発生が多い。開墾後間もない森林跡地、桑園跡地、果樹園の改植跡地などで、過乾、過湿になると多発する。