菌核病

診断のポイント

・株養成ほ場での発生は、萌芽から生育初期に多く、萌芽しなかったり、茎が地際部から軟化腐敗して倒伏する。

・促成床で発生すると、茎基部の表面が茶色に変色し水浸状となる。変色は茎の内部や上方に進展し、やがて茎の株が腐敗する。

・腐敗した被害部分には、白色の菌糸と黒色の菌核を生じる。

発生生態

・病原菌は、糸状菌の一種で子のう菌類に属する。

・多犯性で、多くの作物に病原性を示す。

・菌核(大きさ1.5~30mm)が土壌中で越年する。

・気温20°C前後で大量の降雨にあうと発芽して、子のう盤(直径2~8mmのキノコ)を形成し、子のう胞子を噴射して感染する。

・感染した根株を促成床に伏せ込んで発病すると、発病株から菌糸を伸ばして感染する。