モザイク病

診断のポイント

・株全体に発生し、病徴が、ウイルスやランの種類、発病部位、栽培環境などで異なる。

・葉に、淡褐から黒褐色で、不整形のえそ斑点や、葉脈にそったすじ状えそ斑点を生じる。淡黄色か赤褐色の斑入りができ、葉色が悪くなる。花では、花弁の斑入りや奇形になる。

発生生態

・主な病原は、シンビジウムモザイクウイルス(CymMV)、オドントグロッサムリングスポットウイルス(ORSV)、キュウリモザイクウイルス(CMV)である。CymMV、ORSV は株分けなどで汁液伝染し、CMVはアブラムシにより非永続的に伝搬される。

・CMV は直径 30 nm の球状粒子で、寄主範囲が極めて広い。CymMVは長さ 475 nm のひも状粒子、ORSV は長さ 300 nm の棒状粒子である。