骨軟骨欠損(離断性骨軟骨炎)

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どのような疾患か?骨軟骨欠損(離断性骨軟骨炎: OCD)とは軟骨下骨の局部的壊死です。大腿骨顆、距骨ドーム、上腕骨の小頭などを含め多くの部位で起こる事があります。

どのような症状が現れるか?活動に関係なく曖昧な痛みを感じることがよくあります。ある活動により腫れが生じたり、また、万一関節の中にかけた骨が存在する場合は膝が引っかかるような感覚が生じたりします。

一般的な診察所見:浸出液がみられるかもしれません。あるいはジョイントライン(関節裂隙)に圧痛がある場合もあります。遊離体がある場合は、急に関節が動かなくなるロッキングと呼ばれる症状や可動域の減少を認めます。

検査と治療方法:骨軟骨欠損の可能性がある場合はレントゲンで膝の顆間窩撮影(膝が曲がった状態)を行うべきです。顆間窩撮影を行った場合病変が起きている可能性がある大腿骨顆の後部のあたりがよく見えます。レントゲン写真で骨軟骨欠損が見つかった場合は、病変の適切な管理ができるよう磁気共鳴映像法(MRI)で病変の進行段階を確認すべきです。病変がレントゲン写真で認められない場合、それでもこの疾患が疑わしい場合には、評価のために磁気共鳴映像法を行います。骨軟骨欠損の進行段階は4段階に分けられます。ステージ1は欠損はありませんが、関節の軟骨表面に軽い不規則性がみられます。ステージ2は軽度の離断と関節表面の不規則性の悪化がみられます。ステージ3は部分的な離断がみられ、ステージ4は完全な離断がみられ関節内に遊離体がみられる状態です。患者の年齢や状況によってステージ1と2の場合は6から8週間、無痛でできる範囲に活動量を減らす、といった保存的治療を試みます。このような方法でも症状が持続する場合や、ステージ3やステージ4の患者は整形外科医に紹介してください。

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