膝蓋骨の不安定性/伸筋損傷

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どのような障害か?伸筋機能障害とは真の膝蓋骨脱臼から再発性亜脱臼、また膝蓋大腿症候群に一致した症状を引き起こす膝蓋骨の不安定性、と様々です。通常、膝蓋骨脱臼とは膝蓋骨が大腿骨から外側にずれることをさします。亜脱臼とは膝蓋骨が滑車から部分的にずれることです。

どのような症状が現れるか?真の脱臼というのはよく外傷性の出来事が原因で起こります。そして膝を伸展させて整復させるまでずれた状態が続きます。脱臼は大腿四頭筋が強度に収縮した状態で膝をひねった場合に起こります。脱臼した時は「がくっ」というような音がして突然痛みが始まります。膝を伸ばしたときに膝蓋骨が自然に元の位置に戻ることもあります。このような症例では、通常膝に腫れや浸出液がみられます。膝の亜脱臼も程度はそれほどひどくありませんが脱臼に似たようなけがが原因で起こる事があります。過去に実際に脱臼した事があるのかもしれません。通常、腫れはそれほど著しくはありません。

一般的な診察所見:真の脱臼の場合、整復されていなければ膝蓋骨の位置が外側大腿骨顆の上にあるのがわかります。大抵、膝蓋骨は既に整復されていて、明らかな腫れや浸出液、圧痛が特に内側にみられるでしょう。膝蓋骨アプリヘンションテストで陽性の結果がみられたり過可動性がみられたりします。(省略)繰り返し亜脱臼を起こしている患者さんは膝蓋骨アプリヘンションテストや過可動性検査の結果が陽性となる事があります。通常腫れは脱臼ほど顕著ではありません。

検査と治療: 骨の異常の評価のため、特に骨軟骨骨折や遊離体除外のために、膝のレントゲン撮影を行う必要があります。治療としては、痛みを和らげるため短期間の固定を必要とし、その後、更なる不安定性や再発の症状を防ぐ為に理学療法を行います。理学療法の一環として膝蓋骨用装具を使うこともできます。

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