自転車旅行6.23 ディンケルスビュール⇒ローテンブルク

6月23日(雨)

「食・泊・人」三拍子そろった宿

ほとんどすべてのガストホフの朝食はバイキング形式で好きなものを好きな量とって食べるシステムである。

泊まったガストホフ、ホテルによってメニューの内容や種類、質は違うけれど概して満足できるものが多い。

ここのガストホフでは種類豊富なパンにシリアルを主食にハム、ソーセージ、パテといった肉製品、乳製品はチーズ、ヨーグルト、牛乳がある。

卵は可愛らしい手編みの保温帽子?のゆで卵にオーダーでスクランブルエッグ、サニーサイドアップかオムレツを出してくれた。パンにはお手製ジャムにヌテラのチョコレートスプレッド。

余談ではあるが、日本では全くと言っていいほど売れなかったヌテラであるがヨーロッパではポピュラーな一品で、どこでも必ずと言っていいほど出てくる。

もちろん野菜、フルーツにジュースやコーヒー、紅茶もあるといった具合に至れりつくせりで、宿代はすごく安いのに五つ星ホテルにも負けないほどのものであった。

ガストホフの朝食(これはほんの一部)

それに女将さんが良かった。

スイスから嫁いできて、二人の子供さんがいるという女将さんは何と街の会話教室で習ったという日本語で話してくれる気さくな方だったし、部屋は雰囲気の良い三階の屋根裏部屋で、これまた気分が良くて、安いにもかかわらず「泊・食・人」三拍子揃った宿であった。

ガストホフ「Gold Lamm」はお奨めの宿である。

雨の中の昼食グルメ

今日も雨の中を早めに出発する。

道路状況は決して悪くないが、常に丘を上り下りするルートである。

しんどい上に天気は悪く、晴れていればもっともっと楽しめると思うが、どこを見ても絵になる景色ばかりで贅沢な気分に浸れる。

今日もなかなかレストラン、カフェも見つからず、昼食は雨宿りがてら屋根付きのバス停でとることになった。

屋根のあるバス停での昼食

メニューはいつもどおりのゴージャスな手作りサンドイッチであるがこれが本当に美味い。

ここだけの話であるが、朝食時にせっせと作り、紙ナプキンに包んで、そっとポケットに忍ばせて持ってきているのである。

ハードなドイツパンに贅沢にたっぷりのハム、サラミソーセージ、チーズにトマトやきゅうりが挟んであり、これにポーションのジャムをかけて食べるのである。

疲れた体には肉、乳製品の塩味とジャムの甘味が絶妙なのである。

これってイタリア料理に出てくる生ハムの食べ方、生ハムの塩味と出盛りの果物の甘味のハーモニーを楽しむのと同じ原理の組み合わせでないかと自画自賛のアイデアであり、是非ともお奨めしたい食べ方である。

雨の中の悪戦苦闘

毎度のことであるが、昼食後すぐに道に迷いガソリンスタンドで聞くことにするが、居合わせたのはお婆さんだけ、それも「ローテンブルク!ローテンブルク!」と聞いても、何を言っているのか早口のドイツ語でまくし立ててくるが、もちろん意味不明である。

他に誰も見当たらず仕方なく筆談でしつこく尋ねるが余りよく分らない。

それでも何とか書いてもらった地図?というかメモを頼りに、雨の中を迷いながらダート道を悪戦苦闘して進む。

そんな中、今日も悪いことが重なってしまった。

パンクだ!雨の中、草原の上でのチューブ交換となった。

最悪だったけれど今となれば本当に良い思い出でしかない。

また、この辺りは「鹿注意!」の標識が至るところにあり豊かな環境であることが伺い知ることができ、実際走行中に鹿、うさぎ、タカ、りすなど様々な野生動物を見かけた。

(走行距離 63km)

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