自転車旅行6.01 ビーゴ⇒リスボン

6月1日(晴れ)

from Vigo to L

◆リスボン着

ビーゴからの列車はリスボンのアリエンテ駅に到着した。てっきり古い駅舎と思っていたが予想に相違して近代的なもので駅構内にはあらゆる類の店舗が入り、地下鉄が乗り入れ、三層構造のバスターミナルも併設されたものだった。ろくに地図も予備知識も持たないポルトガル入りだったので果たしてこの駅は目指す旧市街とどんな関係になっているのかもさっぱり分からない。直ぐにツーリストインフォメーションに行き、地図を手に入れると旧市街まではテージョ川に沿って8kmほど下ったところにある。取り敢えず旧市街のコメルシオ広場にまで行くことにする。

交通量の多い幹線道路に沿って走り出すと、折良く二人連れの自転車の若者に出会う。チャンスと思い旧市街へはどう行けば良いのかと声をかけると、ついて来いと言う。スペインでは英語もなかなか通じなかったが、その隣国ポルトガルでは英語での会話がスムーズだ。走りながら情報交換する。良い所だからリスボンだけでなく来たにも南にも行ってほしいと、そして過去には治安も良くない国だったが今では女性一人でも旅して回れるのでいい国だと自慢げに話してくれる。お蔭で旧市街まで30分程の走りは楽しく、色々と知る機会にもなった。

新市街のオリエンテ駅から旧市街に向かうルートの一部にはサイクルパスが整備されていた。

旧市街への道は自転車専用道も整備中のようで建物と建物の間の隙間を通り抜けるような所もあったが何とか交通量の多い車道に入らずに走れた。翌日観光で走ったコメルシオ広場発券のモニュメント方面はテージョ川に沿ってほぼ整備され川からの涼しい風を受けながら快適に走れた。

テージョ川に面したコルメシオ広場は奥のアーチを潜るとアウグスタ通り沿いの繁華街に繋がっている

◆繁忙期でホテルがない?

午後2時、コメルシオ広場にあるツーリストインフォメーションで早速ホテル情報を確認するとスタッフの女性が繁忙期なので旧市街辺りではホテルは紹介出来ないとろくに調べもせずに言い放つ。冷淡さしか伝わってこない物言いに、ならば自分の足で探そうと外に出る。幾何学模様のタイル張りのアーウレア通りの歩道をホテルを探しながら進む。一軒目のホテルは満室だったが2軒目ですぐに空き室が見つかる。ちょっと高いとも思ったがホテルの雰囲気もロケーションも悪くないので投宿。あっけない程のホテル探しだったがインフォメーションの情報は何だったのか疑問に残った。

◆歩いて巡る旧市街

リスボンは「7つの丘の街」といわれるほど平坦部が少ない上に道は結構狭いので自転車で街を散策するにはテージョ川沿いを除いて相応しくない所である。幸いホテルは旧市街にあるので歩いて巡るにはぴったりのロケーションだった。

二泊三日でスケジュールは自由に取れるので、そんなにガツガツしなくてもと先ずは夕食がてら近場を歩いて回ることにする。古い街並みに歩道がモザイクタイルで彩られ、狭い道を路面電車が走り、全く知らなかったが数多く観光用のトゥクトゥクも走り回っている。まさにリスボンの日常風景である。

細い坂道だらけの道を走る有名な市電とともに、驚くほど多くの電動のトゥクトゥクが走り回っていた。

夕食は多くの観光客でにぎわうバイシャ地区でとることにする。バイシャとは低い土地を意味するようでコメルシオ広場からロシオ広場までの1km足らずのエリアで多くのレストランが通りの真ん中と両サイドに立ち並んでいる。どこで食べようかと大いに迷ったが、好みの料理を二品選ばせるというポルトガル料理の店に入る。情緒たっぷりの雰囲気は料理を一層引き立ててくれた。(走行距離 10km)

選択した二品の海老もフォアグラも美味しくて大正解だった。

自転車旅行6.02 リスボン