自転車旅行6.15 ディジョン⇒ナンシー

6月15日(雨)

from Dijon to Nancy

雨のディジョン

朝、雨音で目が覚める。昨夜の天気予報通りでしっかり一日雨が降りそうなので、走ることは断念して列車で移動することに決めた。どこまで移動するか迷ったが、どうしても以前走ることが出来なかったとリールとナンシー間のモーゼル川上流域を走りたく、それを残りの日程と考え合わせると200㎞ほど離れているが、一気にナンシーまで行くのが良いと判断した。

そして駅に行く前にはもう一度旧ブルゴーニュ公宮殿を観て行くことにした。雨の中の公宮殿とフランスでもっとも美しい広場といわれる大理石が敷き詰められた半円形状のリベラシオン広場の景観は実にすばらしいものであった。

リベラシオン広場に面したブルゴーニュ公宮殿

1788年建立のギョーム凱旋門

サンミッシェル教会

列車のドア付近に置いた輪行袋。駅で輪行袋に詰める作業をしていると周りにいる人たちは興味津々様子を見守るのが常である。ヨーロッパでは自転車はそのまま運ぶことが普通で、輪行そのものが物珍しいようである。

ナンシーへの列車大移動

九時半頃に駅に行くと列車は昼過ぎまでないし、それ一本しかないと言われる。そしてその列車は途中で二度乗り換えが必要だとあり、最初の乗り換えは“Mulhouse???“とあるがフランス語でどう読むのかさっぱり判らない。どうせ乗れば良いのだからと何も気にしていなかったが、列車の入線直前になって表示された行き先を見て驚いた。

列車はスイスのチューリッヒ行きだ。北に位置するナンシーへ行くのにわざわざチューリッヒ行きの列車でスイス国境に近いMulhouseミュールーズに東進し、そこからベルギーブリュッセル行きの列車でストラスブールを経由してメッスに行き、ナンシー行きに乗り換えるという反時計回りの大移動ルートだった。ナンシーへは北上する線路があると思っていたのだが完全に当てが外れてしまった。

13:42発ブリュッセル中央駅行きを示すミュールーズの列車表示

旅は道連れ

ディジョンからミュールーズまでの列車TGVはほぼ満員の乗客が乗っており、荷物置き場も大きなバッグで溢れ、輪行袋を置く余地がない。よくあることだが、結局ドアの前に輪行袋とサイドバッグを置き、何かあればいつでも動かせるつもりで座席に座らずドアサイドのステップに腰掛けることにした。

走り出して暫くするとアラブ系の幼児が興味深そうにこちらを見つめている。目を合わせるとにっこり笑って、同じように隣に座ろうとするがお母さんが手を引いて連れて行く。しかし再びやってきて嬉しそうに隣に座ってくる。2才位の男の子と思って聞くと女の子だとのことで、こちらを見て笑うだけだが旅は道連れとばかりに和やかな時間を過ごした。 (走行距離 4km)